第十六話 魔物狩りへ
あの後俺たちはパーティー会場へ戻り、各々好きなことをした。好きなこととは少し語弊がある
俺はご飯食べまくって、父さんは仲の良い貴族の人と話したり、陛下と皇女様は代わり代わり来る貴族達に挨拶していた
そう好きなことをしていたのは実質俺だけだった。貴族の当主になるとそういう貴族同士の繋がりが大切だ。
それもあり、父さんや陛下は受け答えをしているのだと思うが、ぶっちゃけた話し俺には全く関係がない。
だって俺は三男のだぞ。後、公にはされていないが、俺は義理の息子だ家を継ぐわけがない。だから俺は好き勝手に強くなろうとできるから自分で言うのはあれだが良い身分だと思う
パーティーが終わり家に帰った次の日俺は父さんから驚きのことを聞かされる
「パーティーに行く前から予兆があったけど、やっぱりこのカタマヴロス領でスタンピードが起きるかもしれない」
「えーと、父さんスタンピードっていつも群れないはずの魔物がなぜか大群をなして攻め入ってくるやつのこと?」
「その通りだ」
「え!めっちゃやばいじゃん、これみんなに言ったでしょ?」
「いや、みんなが不安になるから騎士達とエリー、アオシにしか言ってないよ」
「なんで俺に言ったんですか?」
「それはアオシを信用しているからだよ」
「??」
「アオシはまだ、魔物を倒したことないよね?」
「ああ、結局倒したことはない」
「なら、良い経験になるんじゃない?」
「まさか、俺にスタンピードを止めろって言うのか?」
「流石にそんなことは言わないよ。でも森の浅いところにいる魔物をエリーと一緒に倒してほしい。アオシの動きを見ていると浅いところにいる魔物では物足りないと思うかもしれないけど、生き物を殺す感覚を感じて欲しいんだ」
「なんで?」
「ここは敵国のアシメニオス共和国に一番近い。だから何があるかはわからないからなにかあった時躊躇しないようにするためだ」
父さんは言葉を濁したが本当は暗殺とかがあるかもしれなくて、そん時に人を殺す覚悟を作るために、まずは魔物でなれろってことか。
ちっ、わかりにくくしやがって、できる、できないは置いといて異世界に来た時からこう言うことはあるとわかっていたし貴族と言うのは汚れた部分があるのも知っていたからもう覚悟はあるのに
「わかった、ならエリーと一緒に行ってくるよ」
「ああ、こんなことを頼むのはおかしいと思うけどね」
「今さらじゃない?」
「ふっ、そうだね」
「エリー、話は聞いていたよね?」
「ええ」
「なら準備して行こうか」
例のスタンピードの予兆がある森まで、カタマヴロス邸からはそこまで遠くはない
なぜ森に近いところに家があるかと言うともし、戦争があっても森で止められるように家が拠点になるようにしている。こう言うこともあり、すぐ森に着いた
「ここが例の森か」
「ええ、元々魔物狩りはここでしようと思っていました」
「なんの運命だか」
「でも、良かったです」
「何が?」
「元々ここにする予定でしたので、ここの浅い場所にいる魔物は全て暗記しているので」
「それはすごいな。なら、行こうか」
「はい」
俺たちは森の浅いところ、と言うかほとんど森の外を歩いていた
「なーエリー、もっと森の中に入らないか?」
「いえ、スタンピードの恐れがある森は本当に危険なので、だめです」
「えーでもさ、エリーですら勝てない相手って父さん以外倒せる人いなくない?」
「そうですね。シリウス様なら大丈夫でしょう」
「いや、全く安心できないからね」
「待ってください」
「え?どうしたの?」
「静かに、魔物がいます」
「え!本当だ」
「ステータス見てみよ『鑑定眼』」
名前 ゴブリン
性別 男
ランク G
種族 ゴブリン
スキル
〈棍術Lv1〉〈身体強化Lv1〉
称号
なんかめっちゃ質素だな。なんか可哀想だ、見た目も
「ん?ランクってなんだ?」
「?ああ、ステースを見たのですね。ランクと言うのはわかっていると思いますがモンスターの強さを表していて
弱い順で行くとG,F,E,D,C,B,A,S,Lですね。Lランクのモンスターは魔王だけと言われています」
「へぇー、じゃあ、やっぱりゴブリンは最弱なんだな」
「ええ、と言うかGランクは通常のゴブリンと通常のスライムくらいです」
「通常種ってことは他にもあるのか?」
「まず、通常種について話しますね。通常種とはその魔物の元の姿です」
「あー、英語の動詞の原型みたいなやつね」
「??よくわかりませんが、そして上位種と言うのは元の魔物が何かのきっかけがあり進化した姿ですね。例えばゴブリンでは、ゴブリンソード、ゴブリンアーチャーみたいに使っていた武器に関わるものに進化したりします。ゴブリンなどは結構種類がいます」
「へぇー、そうなんだ。なら、変異種は?」
「変異種と言うのはその進化の過程で本来なるはずのない姿になった魔物を変異種と言います。ちなみに魔王も魔物の変異種と言われています」
「そうんなだ」
「っとアオシ、喋りすぎましたね。向こうも気づきました」
「ヤッベ、フツーにゴブリンがいること忘れてた」




