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原初の魔人  作者: 彼岸花
第1章 転生と魔王
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02.魔法と大いなる魔素

 アークエルフの訪問から11か月、つまり私が1歳になった頃。

 《身体強化》をして庭で【魔力支配】と魔力感知、【記憶管理】の練習をしながら過ごしていると…


「ん」

「ん?」


 『万能』が話しかけてきた。

 まあ魔力感知でいることは分かっていたわけだが。

 だが、保有魔力濃度がその辺のマナ濃度と変わらないアイリスは分からないが。

 ちなみに今私が庭全域のマナを滅茶苦茶にかき回しているため『万能』の目はそちらに向いている。


「…ニーナに、あなたの魔法の家庭教師をして欲しいと頼まれた」

「…あー」


 そういえば、前に母さんがそんなこと言ってたな…?

 というか、アークエルフに頼んだのか…なんて贅沢な。


「する気は、ある?」

「もちろん」


 魔法には興味津々だからな。

 知識だけは会ったことのある人全員分あるが。


「ん、分かった」


 それから、魔法の練習が始まった。

 この世界の魔法は、魔力に含まれる属性魔力を抽出し、それで現象を形作る形式だ。

 ちなみに、それ以外にも魔術があるが、こちらは属性という枠に縛られない代わりに、ある程度魔法に慣れなければ使えない。


 属性は火、水、土、風、光、闇の六属性、そしてそれらを融合することで複合属性へと変化する。

 複合は全部で9種類、火と風で灼熱、火と水で氷、火と土で溶岩、水と風で嵐、水と土で植物、土と風で雷、光と闇を同量で空間、光を多くして創造、逆に闇を多くして消滅になる。

 また、ニュートラルな魔力を使うことで無属性の魔法が使える。

 関係を図で表すと…



挿絵(By みてみん)



 こうなる。

 創造の魔法によってこの世界は自然を切り開かずとも資源を得られるため、開拓が敷地や道ぐらいしか進んでいない。

 森は殆ど切り開かれておらず、鉱山もほとんど存在しない…ただ肉や卵は創造魔法では生み出せないため、牧場はあるが。


 消滅魔法は対象を一定時間見ることも触ることも出来ない状態にする魔法、時間が経過したら元に戻る。

 ただ、消滅した物体と被るようにもう一つ物を置いて、物体が再出現したら被った部分が完全に融合するため注意が必要。

 込める魔力量によって消滅する時間が増減するから、物と物を繋げる…ノリやテープの様な使い方も一応は出来る。

 ちなみに、属性魔力と大いなる魔素の関係性は、属性魔力の中に大いなる魔素がある、大いなる魔素が属性魔力を構成している感じだ。


 最初の魔法の練習はオドから六属性の属性魔力を取り出すこと、そして個人練習ではマナから属性魔力を取り出そうとしている。

 オドからは手本があるだけすんなり出来たのだが、マナから直接属性魔力を取り出すのは前代未聞、手探り状態で…すぐ出来た。

 オドとやり方が同じだったのが大きいのと、私とアイリスで才覚が分れた…医学的には双生児性能力偏向症という、これの影響も少なからずあるだろう。


 つまり、現状私はマナを使って魔法を行使できるわけだ。

 私が操れる範囲の総マナよりも、オドの方が圧倒的に多い…が、持って行った瞬間魔力が湧いて出てマナ濃度が戻るため、今の私は無尽の魔力を扱える。


 マナから属性魔力を取り出すなり、取り込んでオドの回復の足しにしたり、使い道は多いはずだ。

 普段からオドを使った後はマナを取り込んで回復の足しにするか…常に使っておかないと忘れそうだ。

 私の【記憶管理】を使った自身の記憶の閲覧はいつでも思い出すことが出来るってだけで、覚えてるわけじゃないからな、普通に忘れる。

 まあ忘れたことも思い出せるが。


 話を魔法練習に戻そう。

 まず基本となる六属性の魔法、その次に火、水、土、風の複合属性の魔法、次に光と闇の複合属性の魔法、次にそれらの練度を高めていって、最後に魔術が使えるようになればその練度を高める、というステップで行くようだ。

 私は魔力量が人外じみてるため、魔力量を増やすトレーニング…オドを一気に外に放出し回復させる、という練習ができない。

 前に『万能』監修の下、無属性魔法の結界の中でやってみたらえらいことになったからな…


 各属性の魔力によって結界内が火と流水と突風と閃光と暗闇に包まれ、地面はひび割れた。

 しかも大いなる魔素によってそこら中が風化で魔力に還元され、大きな魔物が一体強化と活性化の魔素で強化された状態で出現した。

 …まあ、得た物もあったが。


 魔物は大いなる魔素の一つ、魔物の魔素が固まってできた物、故に【魔力支配】の対象だった。

 それで最初は霧散させようとしたのだが、そうしても結局魔物の魔素になるだけで根本的解決にはならない…そこで、その魔物の根幹を書き換えた。

 具体的には、魔物の魔素の波長を反転させたのだ。

 …まあ創世の時代から生きてるアークエルフ曰く前代未聞らしいが。


 結果が、今や屋敷のペットと化した全長4メートルある黒い毛に赤い目、額に三日月の模様がある、クレセントウルフという狼型の魔物である。

 その魔物になった原因は…まあ満月の夜にやったせいだろうな。


 魔術には従魔魔術があるが、アークエルフの『万能』…エリサ曰く、私と黒い狼…単純にムーンと名付けたそれにその魔力的繋がりは見られないのだとか、

 あるのは私の魔力から生まれたことに起因する繋がりのみだ。

 ただまあ前代未聞で何かあるかもしれないためエリサが代行で従魔魔術を私とムーンとの間に結んだ。

 生み出した者と生み出された者という状態かつ、友好的なためか、やりやすかったらしい。

書き足し

2024/03/08

だが、私が操れる範囲のマナよりも、オドの方が圧倒的に多いが。

まあ、出来ることは覚えておこう。

私が操れる範囲の総マナよりも、オドの方が圧倒的に多い…が、持って行った瞬間魔力が湧いて出てマナ濃度が戻るため、今の私は無尽の魔力を扱える。


変更理由:世界観の骨組みは考えてあるのですが、それを考えた場合マナの回復が遅いのがあり得ないため、変更しました。



誤字修正

2024/03/08

私は魔力量が人外じみてるため、魔力量を増やすトレーニング…オドを一気にそのに放出し回復させる、という練習ができない。

私は魔力量が人外じみてるため、魔力量を増やすトレーニング…オドを一気に外に放出し回復させる、という練習ができない。


しかも大いなる魔素によってあそこら中が風化で魔力に還元され、大きな魔物が一体強化と活性化の魔素で強化された状態で出現した。

しかも大いなる魔素によってそこら中が風化で魔力に還元され、大きな魔物が一体強化と活性化の魔素で強化された状態で出現した。

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