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転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど!?  作者: 水月華
4章

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お兄様とのお話です


 夕食後、お兄様の部屋へ向かった。お兄様は自分がわたくしの部屋に行くと言っていたけれど、どうやら確認することがあるらしい。

 特にこの後用事もないので、わたくしが向かうことになった。

 お兄様の部屋の扉をノックする。すぐに返事が返ってきたので、入室した。


「やあ、悪いねヘティ」

「問題ありませんわ。それで、まずは結果から教えていただけますか?」

「もちろんだ。その前に、長くなるからソファにどうぞ。お茶も準備してある」

「ありがとうございます」


 向かい合わせにソファに座る。わたくしもお兄様も、お茶にすぐに手を伸ばさずに話に入った。


「まずは結果ということだね。まあ結果だけいうと、彼女たちは退学になったよ。もう手続きは終わっている」

「早いですわね」

「それほど今回のことは重く見ているということだね。ちなみにその場にパトリシア嬢もいたよ」

「まあ、パトリシア様が」

「後メアリー嬢も」

「大丈夫でしたか?」


 主にメンタル的な意味で。お偉いさんばかりだから、気後れしてそう。


「ああ。メアリー嬢、かなり変わったよね。聞かれたことには、堂々と答えていたよ。へティが来る前の話もしてくれた」

「そうなんですの。ちなみに、わたくしが教室に行く前はどんな感じだったのですか?」

「うん、本当に拗らせたというかね。急に入ってきたかと思えば、‘’自分達はヘンリエッタ様の覚えめでたい、特別な人間‘’だと。‘’パトリシア様なんかよりずっと素晴らしい方だ‘’とね」

「あ、はい」


 朝のことを思い出して、イラッとしてしまう。

 そもそもその時、初対面以前の話なのによくもまあ、そんな大ボラが吹けるものね。


「もちろん、クラスの皆は信じなかったよ。そりゃそうだよね。今までのクラスでのへティとパトリシア嬢を見ていれば、当然の話だ」

「ええ。その通りですわ」

「それに2人と仲の良いメアリー嬢が、困惑していたから余計だったそうだよ」

「まあ、それで?」

「なんとかして、クラスから追い出そうとしたんだけれどね。‘’自分達に楯突いたら、ヘンリエッタ様が黙っていない‘’と脅しをかけて」

「……彼女たち、頭を調べた方がよろしいのでは?」


 思わずお兄様の話を折ってしまう。いや、本当。酷過ぎて思わず声に出てしまった。

 お兄様も、呆れの表情をして頷く。


「まあ、それはもう少し置いといて。メアリー嬢がね、ちゃんと反論したんだよ。‘’あなた方の話を聞いたことがないのですが‘’と。そしたら、なんと言ったと思う? ‘’貴方のような平民に、ヘンリエッタ様が話すわけがないでしょう‘’ってさ」

「あ?」

「おっと、ついに令嬢がどっか行ってしまった」


 お兄様は揶揄うようにいうけれど、それは仕方ない。

 なぜだ? メアリー嬢と仲良いのもクラスでは周知の事実。なぜそう思えるんだ?


「少しズレるけれど、この間の魔物襲撃事件。あれ、一部のクラスには少しぼかして伝わっているんだ。だから、メアリー嬢のことは知らなかったんだろうね。光属性の魔術の使い手が覚醒したということは、伝わっていたようだけれど」

「……その一部のクラスって、もしかして」

「そう、成績に問題のある生徒が集められるFクラスだよ」


 なるほど。魔術学園は成績で、クラス分けがされている。教える内容もクラスによって変わっているのだそうだ。

 わたくしやトミーがいる特進クラスと、特に優秀ではないけれど問題のないクラス、そして問題のあるクラスと大きく分かれている。特進クラスがAとB。普通クラスがCとDそしてE。最低クラスがFということだ。

 Fクラスとは教室自体が離れているため、関わり合いが皆無だけれどたまに噂が聞こえてくる。

 あまり気にしていないので、入ってくる情報は少ないけれど。


「まあ、彼女たちは親に唆されたらしいね。自分達の能力なら認められるはずで、へティに取り入ることができるとね」

「治療が必要なのは親ですか」

「まあ妄想癖が強いのは、否定しようがないよね」


 お兄様は額に手を当てて、ため息を吐いた。あらやだイケメン。疲れたせいか、そんなふうに思考を飛ばした。


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