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そのいち

「矢野くん、おはよ」


学校の門で、クラスメイトから声をかけられた。

一応、女子だ。ちなみに、最近ちょっと気になっている。


「お、はよ」


ちゃんと挨拶できているだろうか。

気にせず彼女は俺の隣に寄ってきた。


「今日、初?」

「何が?」

「挨拶。今日の一番目?」


いってる意味がわからない。


「まぁ、初、かな。家以外では。」

「そっか。」


彼女は嬉しそうな、それでいて意地の悪そうな笑顔を見せた。


「矢野くんの一番、貰っちゃったね。」

「えっ」

「あ、みーちゃん、おっはよー!」


彼女は確かな余韻だけ残して、クラスメイト女子の元へ歩いていく。


心臓飛び出るかと思った。




最近、ちょっと気になっている。


電車チャレンジの一つです。

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