スープカレーはかく語りき
スープカレー。いつのまにか生まれていた、カレー界の新たな新星かと思ってたら、気づけば札幌市内はスープカレー屋まみれに。なんだどうしたルゥカレー、リト○スプーンが時計台の影で泣いてるぞなんて言う暇もなく、今日もスープカレー屋は大繁盛。
知らない人に説明すると、シャバシャバのカレー、という言い方が一番近いんだと思う。だってスープなんでしょの質問に、恐らくはいそうです以外の回答ができる一般ピーポーはリト○スプーンのアブノーマルを水なしで完食できる人の数ぐらいだらう。ココ○チの10辛よりも辛かったし、翌日のトイレで酷い目にあったがカレーの話題なのでこれ以上は全人類がノーサンキュー。
スープカレーについて戻ろう。シャバシャバカレースープにお洒落な野菜と良く煮込んだチキンとか角煮が飾り付けられた器と別の皿に盛られた米。恐らくこれが基本スタイルである。近所の店員呼び出しボタンが3回中1回鳴れば良い方のネパール的なカレー屋で食べた時だけナンだったが、実際米の方が合う。ごめんよネパール。
で、結構スープカレーを食べた。酷い時は週4で食べた。果たしてこれのどこが牛丼の3倍ぐらいの値段を取る価値があるのかと思いながら食べた。そして食べ続けた結果、私は一つの結論に達したのだ。
もしかしてこれ家で作れるんじゃないか……?
当然の帰結である。なんかもう手当たり次第にスープカレー屋に行っておいてそれかと言われそうだが、とりあえず作ってみた。レシピは以下の通り。
鶏肉をジューーーー! フードプロセッサーで玉ねぎをギュイイイイイインホールトマトとバジルだ喰らえっなにい次は野菜の下ごしらえだと!? 待て焦るな野菜の皮で出汁を取るのは面倒だから市販のスープの素だ……そうだカレー粉をくらえええええええっ! あと米。
完成した。フザケンナと思った人はクックパッドで調べて欲しい。いっぱいあるので君も料理人になろう。まぁいいや。
飾りつけは程々に、とりあえず食べてみる。ご飯をスプーンで掬って沈め、米にスープを染み込ませる。ラーメン屋でやったら行儀にうるさい人に注意されそうなこの食べ方が、正しいスープカレーの食べ方。多分。知らないけど。
72点ぐらいのスープカレーだった。まぁ食えるしうまいけど、その労力を普通のカレーに注いだら間違いなく87点になること間違いなし。実を言うと、その原因は自分でもわかっていた。
ケチったのだ。バターと、スパイスを。
どっちもはっきり言って高い。サフランとか麻薬もビックリの値段のスパイスとかある。市販のガラムマサラとか正直どれだけ入れても辛くなる気がしない。バターに至っては牛乳の値段と比べたらバグってる。全国の教育ママはPTA活動よりバターの値下げ運動に勤しんで欲しいぐらいだ。お父さんは私と一緒にガソリン代を下げて貰おう。
後日残ったスープカレーにしぶしぶバターとスパイスを入れてみると、うーん、83点! と言いたくなるスープカレーが出来た。こうして私のスープカレー道は、幕を閉じたのだった。
ここで問題です。自宅でスープカレーを作るのにいくらかかるでしょう。ただし水道代はかからないものとする。
そう、そうなのだ。ルゥカレーはなんというか、市販品が美味しいお陰で自宅でも美味しいカレーが作れる。だがスープカレーはどうだ、売ってるには売ってるんだが、今日の気分は星の王子さまカレー! とか選べるほど売ってない。かといって一から作ろうとすると、手間も値段もかかる。これだったら店の方が美味しいし外で食べちゃえ!
この現象を我々は知っている。そう、ラーメンだ。
ラーメンも家で作れるが、外食の味に近づけるとなるととんでもない労力と金がかかる。冷やし中華は別だけど、とにかくスープカレーはカレー界のラーメンだったのだと意味のわからない言葉を私は声を大にして言いたいのだ。
あとスープカレー食べたことないよって人は、レトルトみたいのがお取り寄せできるので是非食べてみてください。