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ラーメン屋台

作者: 尚文産商堂

たまに食べるあの味は、一生忘れないだろう。


俺の家のそば、といっても、もう住んでいない家のそばだ。

あれは、大学生のころだったから、10年も昔の話。

あのころ、宿題やレポートに追われていて、たまに息抜きでぼんやりと星を眺めていた。

町中にある下宿だったから、なかなか星は見えなかったが、1等星とかは見えた。

そこに、毎週火曜日、20時過ぎに屋台が店を出す。


それに気づいたのは、空を見上げ続けていた日から、ふと下に目をやった時だ。

貧乏学生の例にもれず、バイトで忙しくしていたわけだが、さらに宿題の山もある。

そんな中、その屋台はめったに食べられるようなものではなかった。

月に1度、もしかしたら2か月に1度が限度。

それでも、あの、紅ショウガ、刻み葱、薄いハムのようなチャーシュー、そして醤油のスープを食べたくなる。


それ以来、就職して何年も経っているのにもかかわらず、俺は、月に1回、あの屋台を食べに、元下宿へと通っている。

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