第三話:地球すげぇ弱そう。でも俺、強い
了解です!
では、第二話の続きとして――\*\*第三話「地球すげぇ弱そう。でも俺、強い」\*\*を、**コメディ全開+ボリューム増量**でお届けします。
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# 第三話:地球すげぇ弱そう。でも俺、強い
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### ■目が覚めたら、警察署だった。
……目を開けた瞬間、まず思った。
**「天井が低い」**。
異星船では天井が5メートルくらいあったのに、今見上げてるのは蛍光灯むき出しの、
くたびれた白い天井。あと妙にカビ臭い。木造? この星、文化退化した?
次に気づいたのは、自分が**地球製のジャージを着せられている**こと。
胸元には「巡回中に保護」と書かれた付箋。ズボンは灰色のスウェット。足元は……サンダルだ。
これ完全に**ホームレス回収モード**じゃねーか。
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### ■警官「君……裸で湾から上がってきたらしいけど、大丈夫?」
目の前にいたのは、いかにも正義感あふれる若手警官。
でもその目が、ちょっとおかしい。いや、目だけじゃない。
背中に軽く汗をかきながら、やけにぎこちない笑顔を向けてくる。
「君、えーと……なにか話せること、ある?」
**ないわけではない。むしろありすぎて、ない。**
「ちょっとだけ、記憶が曖昧で……」
俺はとりあえず無難なテンプレを吐いてみた。
「そうか、記憶喪失か……。でも、よかったな! 事故もなくて!」
**事故もクソも、宇宙から落とされたんだが。**
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### ■俺の顔が、なんか周囲をざわつかせている。
その後、保護のため病院に送られることになった。
が、移動中にすでに異変は起きていた。
・女性看護師がすれ違いざまに目を二度見
・おばあちゃんが「あらイケメン……(ボソ)」
・タクシーの運転手が「俳優さんですか?」と聞いてきた
いやいやいやいや、待て待て。
俺、元は「ヴァルザック先輩」って呼ばれてたトカゲ顔だぞ??
スマホを借りて自撮りした瞬間、俺は硬直した。
**……え、誰? これ。**
銀髪っぽい白髪混じりの無造作ヘア、左右非対称の黄金色の瞳、整った輪郭。
肌も無駄に透明感があって、少年漫画の転生キャラかよってレベル。
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### ■病院にて
「ええと、では改めて問診を――」
医師はベテラン風の女性で、落ち着いた雰囲気……だったのだが。
俺の顔を見た瞬間、ペンを落とした。
「え? ……あっ、え、ええと、すみません。あの、どこかでモデルなど……?」
「いえ。会社員です。あと、たぶん宇宙に連れてかれて改造されました」
「ふふっ、冗談が上手で……」
**いやガチです。**
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### ■その夜:病院の屋上にて
夜、眠れなくて屋上に出た。
月が出ていた。地球の月。
見慣れた夜景。でも、妙に遠く感じた。
「なんか、全部がゆるいな……地球って……」
ふと、屋上の柵を掴んだ瞬間。
**バキッ**
柵が、折れた。
握力が冗談みたいに強い。いや、たぶん**本当に強化されてる**。
俺、今なら1円玉を10枚重ねて貫通できる自信ある。
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### ■地球、難易度:EASY
次の日。とりあえず退院した俺は、地元の駅前に戻ってきた。
空は晴れ。人々はスマホを見ながら歩いてる。
服屋、カフェ、マッサージ店、占いの館……**すべてが脆そうに見えた。**
なんというか、**地球全体が“ソフトモード”になっている**感じ。
俺だけ、**チートONで始めちゃったRPGの世界に混じってる**みたいな感覚。
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### ■とりあえず、道を聞かれた
「すみませーん、駅ってこっちですか?」
突然話しかけてきたのは、女子大生っぽい子。
スマホ見ながらニコッと微笑んでくる。
「え? あ、駅? あっちの……」
「ありがとうございますっ、ていうか……モデルさんですよね?」
「……ちがいます。ソイです」
「え? ソイ? ……豆乳?」
違う。**異星語で“改造”って意味だ。**
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### ■まとめ:俺の人生、激変中
かくして、俺は地球に\*\*異星テクノロジーで強化された“元トカゲ顔”\*\*として帰還した。
正体バレたらマズい気もするが、
まずはこのイケメンフェイスと超性能ボディで、地球の様子を探るところから始めよう。
あ、ちなみに。
改造後の俺の正式コードネームは、
**《PROJECT-REPTILUS\_06》**
どう考えてもヴィラン側だよなこれ。