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死人

意識が朦朧として、地面へと寝転んだ。あーあ、これじゃあどっちが勝ったか分かんねぇな。とにかく、大地を這いつくばって、貧血の身体引きずって、ドラゴンの硬い皮膚にナイフを突き刺す。溢れ出てきた血液を飲んだ。


「はあはあ、はあ……さっきの何?」


Gifted(ギフテッド)、生まれ持った魔法だ。ある種、必殺技みたいなものかな?」


「はあ?最初から、そうすればいいのに」


「俺のは大量に出血しないと威力は弱い。ドラゴンに噛まれてくれてちょうど良かった」


クッッッソ痛かったけどね!!!


「ははっ!俺のGiftedは、parasuicide(自傷行為)だからなあ!!」


と豪快に勝ち誇ったところで、サンは反応しずらいって思っている。俺は純粋に「すごーい!!」の一言で鼻を高々のピノキオなのに。


「俺ら、相性良いかもね」


お世辞っぽくぎこちなく、そう言われたせいで、逆に相性悪いのかも、って不安に思ってしまうよ。それよりも、身体が怠くってしょうがない。ああ、あの朝日が最期に見る太陽なんて嫌だ。目が焼けるからサングラス。遠くから馬の足音、どんどんと近付いてくる。


「だ、大丈夫ですか?」


顔を覗き込まれた。サングラスを額へと上げる。艶のある黒髪の綺麗な女の子。何処かの令嬢のような服装をしている。


「セレーナ様、下民など放っておきましょう」


はあ??困っている人がいたら助ける、が人間としての道理だろうが。


「あの、血液を、くれませんか?」


バッッッッッカ!!!!!ルナの大馬鹿野郎!!!



「カルマくん、今日は実技やってみよっか〜!」


ジュリと一緒に王宮の庭で魔術特訓。実技はこれが初めてだ。座学ばっかりで飽き飽きしていたから、外の空気が美味しくも感じる。


「flame(炎)、aqua(水)、herb(草)」


とりあえず、基本の初期魔術を次々と出していくと、ジュリの開いた口が塞がらなくなっていた。何故??


「そんな連続して違う種類の魔術を発動できるなんて……やっぱカルマくん、天才!!!」


と抱きつかれた。

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