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第5話 入学式①

ついに物語が始まります。

 入学式が・・・・・・始まる。


体育館に張り詰めた空気が漂う。


「起立!!!!」


その号令を合図に60人全員が立ち上がる・・・・・・。



 遅い!遅すぎます!!

ずっと座ってせいで足が動かなくなっているじゃありませんか!!!


 黒木は憤怒した。

無理もない、黒木と同じ速度で起立出来た者は30人ほど、

そう!約半分の生徒しか正確に起立出来なかったのである!!


入学式に行う起立は生徒達の初めての共同作業であり思い出に残るものなのだ!!


これは!それを台無しにした許されざる行為なのである!!!!


「礼!!」


 一斉に礼をする!

全員角度は30度!!!

式典にて使われる礼は敬礼といい姿勢正しく背筋を伸ばし首は体と同じラインをキープ!

1・2・3 のタイミングで顔をあげる!!

これが揃った時の達成感は何ものにも変え難いのである!!!!!


「着席!!!」


皆、一斉に席に座る!

この時背もたれを使わず膝の角度は90度!

男は手を軽く握り、女は手を重ねて膝の上に置く!

次の起立がスムーズに出来るよう準備しておくのである!!!



 ふぅ・・・・・・入学式最初の試練はクリア出来たようですね。



 第1の試練クリアに皆が安堵する・・・・・・


が、待ち受けるのは第2の試練!


「只今より、学校長の挨拶を始めます」



 そう!

学校長の挨拶である!!


学校長の挨拶には沢山のありがたい言葉が詰まっているのである!!

なので生徒たちは発言を覚えなければいけないのだ!!!



しかし長い!

あまりににも長い!!


いくら天才であったとしても全てを完璧に覚えておくことなど不可能なのである!


そこで生徒たちがとった行動は・・・・・・!


『メモ』


そう!メモである!!


レオナルド・ダ・ヴィンチやショウペンハウエル、梅棹忠夫もメモを推奨しており、前田祐二も呼吸するようにメモをしていると公言している!


何事もメモをとることは大切なのである!!!


生徒たちは一斉にメモ帳とペンを取り出し書き始めた!


しかしやはり天才生!

失礼の無いように学校長の方を向き、なるべく音をたてずに書いている!!



 なるほど・・・・・・メモですか。


しかし甘い!!

甘いですよ!!!

どれだけ器用な人間でも手を動かしていては100%集中して話を聞くことはできません。

それに、一言一句間違わず書ける保証もないのです。

学校長への誠意も欠ける!

天才生とはこの程度のものなのですか!!!!!!




 黒木は天才生の意識の低さにまたも憤怒した!!

しかし黒木をもってしても全てを暗記することは出来ない!!




 さすがに全て覚えることは出来ません・・・・・・。


なので使わせてもらいましたよ!!


見えざる観客シークレット・オーディエンス〗をっ!!!!!!




 〖見えざる観客シークレット・オーディエンス〗とは!!

服の中に録音機を忍ばせ、一時的にもう1人の聞き手を作り出す技である!!!



 さて、今は偉大な学校長の話を真剣に聞いて帰ってから何回も聞き直し暗記するとしますか・・・・・・



 っ!?なんだと!?



 黒木は予め想定していた!


天才達が集まるこの天才学園において〖見えざる観客シークレット・オーディエンス〗を使える生徒が少なくないことを!


そして現に黒木は感じ取った!


複数の生徒が〖見えざる観客シークレット・オーディエンス〗を使っている気配を!


にも関わらず黒木は驚きを隠せなかった!


ある男に!

黒木の目の前の男に!!




 〖 見えざる観客シークレット・オーディエンス〗を使っている気配も感じなければメモを取っているようにも見えない・・・・・・


それに真剣に話を聞いているようにも見えないではないですか!!

失礼にも程があるっ!!!!



バカなのか不真面目なのか・・・・・・

苛立たしい限りです。



・・・・・・はっ!!

今はそれどころではありません!

学校長の話を真剣に聞かなければ!!



そして第2の試練、


『学校長のお話』


は無事終了した。


そんな黒木達に立ち塞がる第3の試練、

それは・・・・・・


『校歌斉唱』


━━━━━━━━━━━━━━━

次回からは約週一投稿になると思います笑

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