第3話 自己紹介
ライバル登場編です。
良ければ読んでみてください!
ここが図書室・・・・・・
あっちが自習室・・・・・・ん?
念入りに校内暗記をしている黒木の前に1人の男が歩いてきた。
「おはようございます」
校内には誰もいないと、黒木はそう思っていた。
故に一瞬、ほんの一瞬だけ驚いたのだ。
そしてこの男はそのコンマ数秒を見逃さず黒木より先に挨拶をしたのである!!
先に挨拶をするということは話の主導権を握ったことに等しい!
この男、あなどれない!!
「おはようございます」
黒木もすぐさま挨拶を返す。
だがもう遅い!
主導権は既に握られているのだ!!
「お名前をお聞かせくださいませんか?」
しかもこの男 追撃をやめない!
先に名を名乗らせることによって上下関係を築こうとしているのだ!!
「先に自分の名前を言うのが人に名前を聞く時の礼儀、なのではないでしょうか?」
しかし黒木も負けてはいない!
先に名前を名乗らなければ礼儀知らず、名乗れば互角の関係という状況まで押し戻したのだ!!
そう!
これはただの自己紹介では無い!!
例えるなら剣道でいうところの鍔迫り合い。
連続する緻密な駆け引きなのである!!!!
「そうですね、すみません。私の名前は白神 颯太 です」
白神颯太・・・・・・身長は黒木と同じくらい約178cm、透き通るような白髪で髪型は7:3、その端正な顔立ちから真面目で知的だということが滲み出ている。
特徴は哀○翔のような白ぶちのメガネ。
「白神さんですか・・・・・・。私の名前は黒木 真 です」
「黒木さん・・・・・・ですか。ところで黒木さんも学園内暗記を?」
「ええ、白神さんもですか?」
「はい、場所の確認は重要ですからね」
「そうですよね、では私は先を急ぎますので」
「はい、ではまた・・・・・・」
そう言って2人はすれ違うようにして再び校内確認を始めたのだ!
ここで重要なのは2人とも
『これから3年間よろしくお願いします』
と言っていないことである!!
そう!
2人ともこれから先 友好関係を築くつもりは無いということである!!!
・・・・・・。
あの白神という男、なかなかやりますね。
より一層気を引き締めて学園内暗記するとしますか・・・・・・。
この時、黒木はまだ知る由もなかった!
白神 颯太という男が黒木 真の最大のライバルになるということをっ!!
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