第2話 いざ戦場へ
この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
登校中ですらこの男に休む時間などない。
登校中にすることは、もちろん自分の声で再生される日本史朗読を聞くことである!
ヒトは自分の声を苦手とする性質がありそれによって自分の声で再生されるものは直ぐに覚えようとするのだ!!
しかも片耳で聞くことによりすぐに危険を察知し、周りに迷惑をかけない安全保障付き!
それでこそ紳士の鑑!!
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移動時間21分、ようやく黒木は目的地にたどりついたたどり着いた。
そう!ここが!!こここそが!!1学年60名しか入ることの許されない日本一の学校
『私立 天才学園』
なのである!!
「おはようございます」
黒木は警備員に挨拶をして学園内に入ろうとする
「おい君!学生しょっ・・・・・・」
「これ、ですよね?」
警備員が言い終わる前に黒は学生証を見せた。
「あっ、ありがとう・・・・・・入っていいよ」
「いえ、こちらこそこんな朝早くから来てしまってすみません。ありがとうございます。お勤めご苦労様です」
黒木はそう言って学園内に入った。
誰に対しても礼儀を忘れない
これぞ紳士の鑑なのである!!
黒木が学園内に入っていくのを見届けた後、
警備員は少しニヤッとして
「ふぅん、あの男いい目をしてる。学園1も夢じゃないかもしれんな。しかしまぁ、早うから来て学園内暗記しようとしている奴が5人もいるなんてな。今年は楽しくなりそうだ。さっ、仕事仕事っと〜」
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その頃黒木は校舎に入ろうとしていた。
・・・・・・オープンハイスクールでも見ましたが、やはり外見は他の学校と大差ないのですね。
「さて、入るとしますか」
そう言って黒木が校舎に足を踏み入れた瞬間
グワッ!!!!!!!!!!
「なっ!!」
なんですか!!
この圧力はっ!!!!
校舎に入った瞬間、押しつぶされそうになるほどの圧力が黒木にのしかかる。
「・・・・・・これが天才生だという自覚なのですかっ!!」
天才生としての自覚・・・・・・そう、それは3年間天才生という名を背負っていく自覚。
その重すぎる圧力に押しつぶされてしまったら今後3年間を棒に振ると言っても過言ではない。
なるほど・・・・・・さしづめこれが最初の試練というわけですかっ!!
いいでしょう、受けて立ちましょう!
「はあああああああああ・・・・・・っ!!」
今、この男にどれほどの圧力がかかっているのであろうか!!
崩れ落ちそうになる膝を必死に支えながら叫んだ!!!!
「俺は!この学園でトップになる男だっ!!」
すると黒木の体にかかっていた圧力が消えた・・・・・・
そう、黒木はこの瞬間天才生としての自覚と覚悟を手に入れたのである!
「ふぅ・・・・・・分かってはいましたがこれほどまでとは・・・・・・」
そう言って黒木は襟についてある学生証の位置と髪を正して本来の目的である学園内周りを始めた。
次はついにライバルの登場です!