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番外編:ワカメと委員超


ワカメ「あーい……。わかめとあくまばんがいへんです……」


鏡花「どうしました?いつもの勢いがありませんね」


ワカメ「いまいちテンションが上がんないんで今回はこんな感じでだらだらとお送りしまーす」


鏡花「疲れてます?」


ワカメ「疲れてるってわけでもないんだけど、なんかあれ、たまにあるじゃん。なーんにもやる気が沸かない時がさ」


鏡花「わからなくもありませんが。そういってられるほど人生温くはありません。しゃきっとしてください」


ワカメ「でもなー。なんかなー。怠いんだよなー」


鏡花「仕方ないですね。私が元気にしてあげます。主に下のあなたをビンビンでガチガチにしてあげますよ」


ワカメ「また、そんな顔真っ赤にして。恥ずかしいなら言うなよな」


鏡花「言えば、どんなことでもやらせてあげますよ」


ワカメ「あくまでも上から目線とは言うじゃないか。やりますね、委員超」


鏡花「そんなわけで今回の番外編は私とワカメの二人でお送りします」


ワカメ「二人っきりなのに得に理由はない。ただ単に全員一緒に出すとみんなやりたい放題で脱線。話しが進まなくなるから。まあ、二人でも多分脱線するけどな」


鏡花「といっても例によって進める話しなんてありませんけどね」



あははははー



ワカメ「あー……。やっぱり怠い。委員超、よろしく」


鏡花「まさか、私、一人でこのまま続けろと?」


ワカメ「そう。俺はあっちでだれてるから」


鏡花「流石に無理です。私、一人で何をすればいいんです?なんですか、公衆の面前で自意行為ですか?羞恥プレイですね?ええ、わかりました。やればあなたもそれで満足するんでしょ?」


ワカメ「おちつけ。もちつけ。何も無理矢理エロにもっていかなくていいから」


鏡花「そうですか?」


ワカメ「だから、服も脱がなくていいから」


鏡花「いえ、でも脱がなくては着替えられませんよ」


ワカメ「何に着替える気だ」


鏡花「やはりイメクラなんですから、私服というのは味気無い。そのまえに私服だったらイメクラですらないじゃないですか」


ワカメ「是非!チアガールで!」


鏡花「大きめのワイシャツ(男物)一枚だけもありますよ?」


ワカメ「是非に!」


鏡花「テンション上がってきました?」


ワカメ「は!?これはトラップ!?俺、嵌められた!?」


鏡花「いや、はめられるのは私で。ワカメははめるほうです。さあ、遠慮なく私の初めてを無理矢理奪って孕ませてください。幸か不幸か今日は危険日です」


ワカメ「それは無理。実を言うと今日、俺はたたない日なんだ。したくてもできない。されてもたたない」


鏡花「男性にはそのような日があるんですか?」


ワカメ「月に一回くる男の子の日だ。その日は何をどうしようと息子は一切の反応をしめさない」


鏡花「んなわけあるか。てめぇがただ、いんぽーたんとなだけだろ」


ワカメ「委員超、面白いぐらい顔が赤くなってくぞ」


鏡花「さて、それでは前置きはこのへんにしておきましょうか」


ワカメ「では、番外編『ワカメと委員超』をお楽しみ下さい」




『ワカメと委員超』




「ふう……」


軽く息をはく。


現時刻10時ジャスト。現在地自宅マンションを出た1メートル先。でもって今日は月曜日で平日でつまり登校日。


これらの要素から求められる答えすなわち俺遅刻。


ま、ゆるりと行くか。今更、走るの面倒臭いし。この時間帯(二時間目の授業が始まってちょっと過ぎた)では曲がり角で食パンを加えた転入生とごっつんこする確率は極めて低い。むしろ、皆無。


だったら急ぐ理由あるだろうか?いや、あるはずもない。いっそ今日は学校サボろうかとも考えたが鏡花との約束を思い出した。


学校はどうでもいいが鏡花との約束を破るわけにはいかないな。







「シャランラー!魔女っ娘メグ!参上!」


ノリと勢いに任せて授業中の自分のクラスに突入。


「それじゃ、佐藤。72ページの1行目から朗読」


だが、俺空気。またか、な感じで誰ひとりとして俺を相手にしてくれるやつはいなかった。


「先生。せめて、遅刻してきた理由ぐらいは聞くものだと思います」


「時間の無駄だ」


ばっさり。


「つまり、今回の遅刻は不問でいいわけですね?」


「おまえ、次、遅刻したら留年な」


ばっさり。


「理不尽ですね。遅刻ぐらいで留年なんていきすぎです」


「ちなみに聞くが若林。おまえが遅刻しなかった日はあったか?」


ばっさり。


「あるわけないじゃないですか。先生ともあろうかたがそんなこともお忘れですか?」


「忘れてないからこその処置だ。若林、おまえ、次、遅刻したら本当に留年だからな。出席日数の問題で」


そんなわけで、俺は、次、遅刻したら留年することが決まりました。







「……うぅ。ん?……ワカメ?」


「おはようございます」


「今、何時ですか?」


「丁度、昼休みになったところですよ」


つまらない授業は寝て過ごし早々に昼休みになっていた。


「委員超のくせに朝から昼まで爆睡とはけしかりませんね」


「いいんですよ。別に私は委員長になりたくてなったわけではないんですから」


「クラスで一番のペタンコが強制的に委員超だったけ?」


「ワカメ。いくら、あなたでも捻り殺しますよ」


「勘違いしては貰っては困ります。俺は褒めてるんですよ。鏡花のスタイルは最高ですから。思わず押し倒してしまいそうです」


「ワカメ、我慢は身体に悪いですよ。遠慮せずに今すぐ押し倒して下さい」


「わー」


飛び掛かる俺。


「きゃー」


いやん、いやんと後ずさる鏡花。


「それでは、そろそろお昼いきましょうか」


「ですね」


素に戻る二人。いや、なんともいつも通りな感じ。


「ワカメ。折り入って相談があります。財布を忘れてしまったのでお金貸して下さい」


「構いませんよ。あ、利息は1秒につき1割り増しですからね」


「高くね?」


「ヤミワカメです」


「そうやって私を借金塗れにして、それに付け込み、ありとあらゆる辱めを要求するんですね。そして、いつしか私はあなたの身体なしには生きられない身体にされるんですね。もう、なってる気がしないでもないですが。ええ、構いませんよ。むしろ、望むところです。さあ、私を欲望の赴くまま犯し尽くしてください」


相変わらずのエロ思考。でも、顔を真っ赤にさせて言うんだから、きっと何処かに恥じらいが――多分、ない。


これはきっとあれだ。うん、あれ。いや、ごめん、別に何も思い付いてない。


「つーか、一発ヤらせてやるから昼飯奢れよ」


「仮にもヒロインがそんな生々しいこというんじゃありません!」


「ダークネスジョークです」


「厨二病!半端ねぇダークネスじゃん!」


「この程度のダークネスを使いこなせないようでは到底、お笑い芸人など無理です。今すぐ荷物纏めて実家に帰ってください」


「ダークネス使いこなせたら俺は魔王になれると思います」


「私、魔王だったんですか?」


「あなた、魔王だったんです」


「そんなことより、お腹すきました。早く、購買に行きましょう」


「寝てただけなのに、お腹減ってるだなんて、まったく、鏡花は食いしん坊だなー。はははははー」


鏡花と二人で教室を出て購買部を目指す。


少し遊び過ぎたせいか、ピークを過ぎた購買には人はまばら、めぼしい商品は既になく。売り切れていた。仕方ないので、棚に疎らに取り残されているパンを適当に見繕い、そのうちのいくつかを財布を忘れたお茶目な鏡花に渡した。


「明日、ちゃんと取り立てますからね」


「わかりました。身体で払いますね」


「てめぇの身体に一円の価値もあるわけねぇだろ!このメス豚が!てめぇみてぇなツルペタぼでぃの「え?ここ、お腹じゃなくて、胸だったの?」な奴じゃ、たつもんはガチガチにいきり立っちまうだろうが!なんなんすか!?超好みなんだよ馬鹿野郎!昼飯奢ったぐらいでヤらせてくれるっていうならいくらでも奢ってやるさ!」


「冗談はさておいて、お昼早く食べましょう」


一蹴された。


「そうですね。俺も朝、食べてませんし。お腹ペタンコです」


「ペタンコ言うんじゃねぇよ!この糞が!」





再び教室。鏡花と二人向かい合わせに座って、モッチャモッチャと音をたてながら買ってきた菓子パンを喰らっていた。


「このジャムパンが!今からてめぇを喰らって俺様の生きる糧にしてやるぜ!ヒャッハー!」


こんな感じで。


「ところで、鏡花」



ふと、俺が呼びかけると鏡花は返事のかわりにすっと手を差し出してきた。


「この手はなんですか?」


「私と話しがしたいなら、お金を払ってください。一言、千円」


「そもそも俺と鏡花の間に会話は必要ですか?心で繋がってる仲でしょ?」


「まだ、身体がまぐわってませんからわかりあえません」


「所詮、俺とおまえは別の生き物。このまま、死んでもわかり会える日は来なそうだ」


「それで、ワカメ。何か話しがあったのでは?」


「あ、そうそう。今日の放課後の約束の確認です」


「二人でデートでしたね」


「お墓参りがデートと言うならデートでいいですよ」





私とワカメは立場で言えば監視する側とされる側。まあ、ワカメには多分その自覚はないとは思うが。


なんら、難しいことはない。


でも、私とワカメの仲を聞かれると、はっきりいって、よくわからない。


友達といえば、そうなのかもしれないし、違うと言えばそれまでだ。


微妙で曖昧。ただ、よく一緒にいるってだけかもしれない。


私が近づけばワカメは離れる。ワカメが近づけば私が離れる。


絶妙な距離感。お互いにある一定のラインより先に踏み込まず、近づけさせない。


結局、私とワカメは似た者同士なんだろう。


だから、ワカメの隣は心地がいいのかもしれない。よくわからないけど。


まあ、別になんだって構わないか。考えるのは面倒臭い。体育会系だし。


私はしたいようにする。ただ、思うままに。


「ワカメ」


「……」


呼びかけても返事はなかった。


さっきからワカメは目の前の墓石を見詰めたままで、一切の反応を示さなくなった。


その表情は今まで見たこともないぐらい優しげで、それでもって少しだけ淋しそうだった。


私は何故ここにいるのだろう?疑問が降って湧く。


酷く場違いな気がしてならない。


居心地が悪い。心臓がぎりぎりと痛かった。


「ワカメ」


もう一度呼び掛ける。


「……」


やっぱり返事はなかった。居心地の悪い時間が続く。


今なら黙って帰ってしまっても気づかれないかも。


ちょっとした思いつき。


いっそ、本当に帰ってしまおうか?


ここに私の居場所はない気がした。


でも、いや、それはない。


黙って帰ってしまうのはワカメに悪いし、なにより帰りたくなかった。


ここで帰るのは逃げるのと一緒だ。


「鏡花」


長い沈黙の後、ワカメは不意に墓石を眺めたまま言葉を漏らした。


「なんです?」


ワカメの表情は見えない。今、彼はどんな顔をしているのだろうか?


「ここにあるのはただの石っころだよな?」


穏やかな風が吹きぬける。


「当たり前です」


遠く車のエンジンの鈍い音が耳まで届く。


「ならさ、あの娘は何処に行ったのかな?」


――あの娘……。


その単語がワカメの口をついて出た時、軽い眩暈を覚えた。


「死んでしまわれたんですか?」


何と無く、わかってはいたが、確認の意味を含めて聞いた。


「たぶん、な」


「そうですか」


たぶん、とは言ったがワカメの言う、あの娘は既に死んでしまっていることが容易に想像できた。


だのに、ワカメがそういったのはおそらくただの願望。


――生きていてほしい……。


「して、私は何故ここにいるんですか?」


沈黙してしまいそうだったので、当初の疑問をぶつけてみた。


「誰かに一緒にいて欲しかったんだ」


空を仰ぎ見たワカメは事もなげに答えてみせた。


「それが、何故、私なんですか?」


「おまえしかいなかったから」


その言葉は嬉しくもあり、少しだけ淋しい。


「今まで俺は、あの娘のことだけを想って、あの娘の為だけに生きてきた」


「……あの娘、ですか」


「でもさ、最近になってわからなくなってきたんだ」


「……」


「あの娘のいないこの世界で俺は一体、何をしてるんだ?」


「そんなこと私がわかるはずないじゃないですか。他人に聞く前に少しは自分で考えたらどうなんですか?」


不思議と口調がはやくなった。


私、苛々してる?


「そうだな……。自分で考えるべきだ。でも、俺は頭で考えるの好きじゃないんだ。だからさ――」


不意にワカメが振り返る。そして、ワカメは私にいつもとはまったく違う清々しく笑みでこう言った。


「もう、やめにする」


私は始めその言葉を正しく受け止めることが出来なかった。


やめる?一体、何を?


意味がわからない。


いや、わかりたくない。


そんなのは嫌だ。


「やめる、とは何をやめるんです?」


僅かに震える声で尋ねた。取り越し苦労ならそれでよかった。ただの勘違い。考えすぎ。でも、そうはならない。


「鏡花」


ワカメは質問には答えず、私の名前を呼ぶ。すごく穏やかな声に晴れ晴れとした笑顔。


やめて、そんな風に笑わないで。


「俺にとっておまえは凄く大切な奴だ」


――凄く大切な奴……。


その微妙なニュアンスはすぐに理解できる。


私は一番じゃない。


「だから、おまえにだけはちゃんと言おうと思ったんだ」


一歩踏み出したワカメはそのまま歩を停めることなく、私の方に歩いてくる。


――そして……。


「さようなら」


ワカメは私の脇をすり抜けていった。


手で砂を掬うように、私の手からするするするとこぼれ落ちるそれを私は――。


「まって!」


思わず叫んだ。今、叫ばなければ二度と手の届かないところに行ってしまう。


そんなのは嫌だった。


「……」


なにも言ってはくれなかったが、気配で立ち止まってくれたのがわかった。


「さよならってなんなんですか!」


振り向かない。振り向けない。背を向けたまま声を張り上げた。


「……」


なにも答えてはくれない。


今、何を考え、何を想っているのだろうか?


わからない。わかるはずはない。所詮は他人なのだから考えがわかるはずはない。


だけで、自分の想いはよくわかる。


ワカメが行ってしまう前に。


私は。


「私は!」


あなたに……。


「さよならされたら、これからどう生きたらいいっていうんですか!?」


いつからなのかはわからない。


でも、今の私にとって、一番大切なことは。


「私はあなたが好きです!」


とにかく、どうしようもなく。理由なんてわからない。


だって、それって、そういうものでしょ?


「……」


過ぎる沈黙に心が押し潰せれそうだった。でも、堪えなくては。今、堪えなくていつ堪えるというんだ。


「……ふぅ」


長い沈黙のあと、不意に聞こえてきたのはワカメの溜息。


「言わなきゃよかった」


――言わなきゃよかった……。


それは何を?さよならを?


「やっぱり、何も言わずにいたほうがよかった。こうなることは想像できてたのにな。いや、こうなることを少し期待してたのかもしれないな」


「……」


「……鏡花。好きだ」


「……な!?」


不意打ちの一言に思わず声が上擦った。


「でも、ごめん。俺にとっての一番はやっぱりあの娘なんだ」


――あの娘……。


それは死んでしまった。


「……別に」


ダメだ。


「ん?」


「別にいいじゃないですか!」


もう感情のコントロールが出来そうにない。


「あの娘、あの娘って!あなたはそればかり!聞きたくありません!あなたの口から私以外のことは聞きたくないんですよ!」


心臓がぎりぎりぎりぎりと悲鳴をあげている。


「もういいじゃないですか!その娘はもういないんでしょ!?だったら、いつまでも引きずってないで――!」


――私と……。


「鏡花。俺の何処がいいんだ?」


「……え?」


それは私の言葉を遮る。不意をついた一言に私はすぐに返事が出来なかった。


何処がいい?


そう聞かれて咄嗟に答えがでてこない。


「俺はおまえからの好意を受け取って、自分も好きだと言った。だけど考えているのはいつもあの娘のことだ。最低だろ?」


自嘲気味に語る。


「何がいいんだ?こんな俺の。俺は何があっても、この先ずっとあの娘のことを想い続ける」


話しを聞いているうちに徐々に頭が冷静になってきた。


「約束なんだ。俺にあの娘との約束は絶対破れない。俺が、あの娘に、そして、自分自身にした誓いだから」


そこにはワカメの強い、強い、意志を感じた。


今、現在もワカメを縛り、捕らえて、放さない。それは、私からしてみれば誓いと言うより――。


「呪いのようですね」


誓いと呪い。それは相反する光と闇のようだ。全く違うものにみえてどこかにている二つ。


「呪い?」


「ええ、呪いです」


「……そうか。呪い、か」


「違いますか?」


「確かに、約束は誓いであり、呪いなのかもな」


どこか淋しさを孕んだその声。


「でもな、鏡花。俺にとっては約束が誓いだろうが、呪いだろうが、どうだっていいんだ」


「……」


「この約束は一人残された俺と、いってしまったあの娘との最後の繋がりなんだ」


「……」


「だから、この約束がなくなれば俺とあの娘の繋がりがなくなってしまう。本当に一人ぼっちだ。それが、どうしようもなく怖いんだ」


「……」


「ああ、俺は今まで約束に縋って生きてきただけなのかもな」


「……それなら」


一人ぼっちが怖いというなら。


「私があなたの傍にいます!ずっと、ずっと、死ぬまで!なんだってする!だから、私の傍にいてください!」


結局、私は彼のことをなにひとつ考えてはいなかった。


今、叫んでるのは自分のため。弱みに付け込んで自分がおいしい想いをしたいがため。


だから、わかってるんだ。


「……そんなこと、言わないでくれよ」


彼が困っていることは。自分が困らせていることは。


「……どうすればいいんだろうな。あの娘との約束は破りたくない、だけど俺は……」


不意に暖かなものが私を包んだ。ぎゅっ優しくだけど強く後ろから。


感じる温もりは私には少しだけ勿体ない。


「……おまえも幸せにしてやりたいな」


この一瞬。確かに私は幸せだった。






――午後11時49分……。



もう、こんな時間か。



あっという間でしたね。



そんなもんだよ。



ワカメ。



どうした?



七年でしたっけ?



ああ、今日で七年だった。



長かった?



そうだな。過ぎてみると案外そうでもなかったかも。



でしたら……。



ん?



あと、一週間だけ……お願い出来ませんか?



それは?



今日のことは忘れて、あと一週間だけ。私と普通に過ごしてください。



おまえはそれでいいのか?



はい。一週間だけ。もう、無理に引き留めたりはしません。



そうか……。わかった。鏡花のために俺はあと一週間だけ。



あと、それやめてください。



それって?



私のこと名前で呼ばないでください。



嫌われた?



そうじゃありません。



なら、なんで?



私はあなたのことを影から想う内気なクラス委員長。



俺は遅刻ばかりの普通の学生?



私はあなたと、どうでもない平凡な日常が送りたい。



演じるのか?



そうです。



釈然としないな。



いいんです。あなたは私の想いを知っていて、私はあなたの想いを知っている。今更、普通に出来ますか?



わかったよ。約束だ。一週間付き合う。







『ちょっと、ワカメどこ行くの!?授業始まるわよ!?』



ただの茶番なのかもしれない。



だけど、肱岡は言った。



「偽りの幸せでも、幸せには変わりませんよ」



だけど、その幸せも一日とかからずに壊れる――。



『俺に魂をよこせ』



――あの娘との再開によって……。








ワカメ「ちゅーわけで、番外編:ワカメと委員超でした」


鏡花「私とワカメはただのラブラブですね」


ワカメ「否定はしないよ。出来ないし」


鏡花「つーか、最近、こんな真面目なノリが多くて疲れます」


ワカメ「まあ、真面目な話ししても、この楽屋裏で見事に台なしにしてるけどな」


鏡花「いいんですよ。コメディーなんですからなにやっても」


ワカメ「ぶっちゃけやってダメなんてことなんてないしな」


鏡花「しかし、とことん私は憐れで、ワカメは最低でしたね」


ワカメ「俺は誰にどう思われようとあの娘への愛を貫き通す!」


鏡花「……鏡花。好きだ」


ワカメ「ちょ!?おまえ!それは誰の物真似ですか!?つーか、言わない約束だろ!?」


鏡花「何が貫き通すですか。普通に私に告白してんじゃないですか」


ワカメ「だいたいな。あの娘のことが一番好きだからって理由で他の奴らが嫌いになれると想うか?」


鏡花「つまり、大トロが一番好きだからって、中トロが嫌いになるわけではない。ようはどっちも好き」


ワカメ「そういうこと。しかし、何故、鮪?」


鏡花「だって、私、ワグロだったじゃないですか」


ワカメ「確かにな」


鏡花「……」


ワカメ「……」


鏡花「……今、サラっと言いましたね」


ワカメ「予想されてるかもしれないけど、何故、最後のシーンが11時49分から始まったのかの答えがここにあったりなかったり」


鏡花「それまでなにをしてたとか」


ワカメ「最後の会話がぴろーとーくだったとか」


鏡花「真実はナカということですね」


ワカメ「なんのナカだ?」


鏡花「さあ?自分の胸に手をあてて聞いてみては?」


ワカメ「つーわけで!今回の番外編はこれにて終了!」


鏡花「さよーならー」


お久しぶりさまでございますさま。また、番外編ですね。本編が進みませんね。だいたいの流れは出来ているんですが、どうも文章にしずらく……。こればっかりは勉強しないとどうしようもないっす……。でも、頑張りますんで宜しければ今後とも見守ってやってください!

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