オトモダチゴッコ2
これは、僕等がまだ幼かった頃の話である……
「やめてくれよ……こんなこと……やめてくれよて……」
僕、佐上 優大が公園で遊んでいたときのことである。
「お前、女と遊ぶのか?? ダッセー!!」
近所に住むいじめっこ、正井 正信がいった。
「この年になって、こいつまだ女と砂遊びなんかやってやがるぜ!!」
最近、僕が公園で砂遊びをやっているといつも絡んでくる。しかし、今日はどこか雰囲気が違った。
ドンッ!! ドシャッ!!……
ぼくは、彼に押されこかされてしまった。勿論、まだ小さかった僕は泣き出した。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」
「うわぁ……こいつ泣き出したぜ……どうする……!!」
正信たちは呆然と僕が泣いているのを眺めていた。それで終わればよかったのだが……
「こいつ……いつまで泣いてやがるんだ……こんなやつっ……やっつけちまえ……!!」
正信がそういうと、その回りを取り巻いていた奴等が次々と僕のことを蹴り始めた。
ボコッ……!! ドカッ……!!
まだ幼稚園に入ったばかりの彼らであったがその蹴りは当時の僕からしたらかなりのものだった。
「痛いよ……こんなこと……もうやめてよ……!!」
僕がそう言ったとき彼はその声に答えるかのように現れた。
「お前ら!! そんなこともうやめろ!!」
僕ののヒーローの登場である。
彼は当時流行っていたヒーローアニメ、「ジャスティマン」衣装が元であろうマントを羽織っていた。
「必殺……!! ジャスティンパァァンチ!!」
彼はジャスティマンの必殺技である、「ジャスティンパンチ」を正信達にくらわせた。たいした力ではなかったがジャスティマンの格好をしていたのもあって、正信達は蜘蛛の子を散らす様に母親の元へかけていった。
「ままぁ……!! 今あいつに殴られたぁ……!!」
そう言いながら正信は泣き出した。
「あらたいへん!! うちの息子にてを出したのはどのこですか!?」
「オバサン、先に手出したのそいつだよ?? こいつ、怪我してんじゃん。」
そういって彼は僕を指差した。
「オバサ……!? 何ですって!? 君大丈夫!? うちの子が……ごめんなさいね……ほらっ!! ちゃんと謝りなさい!!」
「……ゴメン……」
正信は彼の母親のに耳を引っ張られながら帰っていった。
「おまえ、怪我してないか??」
ぼくが立ち上がろうとしたとき、彼はそう言って手を差し伸べた。その手につかまって立ち上がり僕は答えた。
「うん。大丈夫。でも……君は何で僕を助けてくれたの……??」
「……?? ジャスティマンが困ってる人を助けるのは当たり前だろ……??」
「……ありがとう。ジャスティマン!!」
「困った時は、このジャスティマンにお任せあれ!!」
そう言った彼は走り去っていった。
「ジャスティマン……カッコいいな……」
名前を聞く前に走り去っていった。しかし、僕はまたきっと助けに来てくれる。そう信じていた。
翌日、再び公園で砂遊びをしていると耳が赤くなった正信達が公園にやって来た。
「おまえ……昨日はよくもっ!!」
そう言って彼らはまた僕に飛びかかってきた。
「ジャスティマァァァァァァァァン!!」
怖くなって僕がそう叫んだとき……
「恐怖に戦く地球の民を救うため!! 我等ジャスティマンは立ち上がる!! ジャスティマン……参上!!」
まだ幼い僕達には到底覚えられないような、長い長い決め台詞をいった彼はまたしても僕のことを助けてくれた。
「ありがとう、ジャスティマン!!」
「私の宿命はただひとつ。この世の平和を守ること!! 礼には及ばぬ少年よ。」
「あの……ジャスティマン。僕も仲間に入れて!!」
「えっ!?」
彼のジャスティマンを真似て出していた声が裏返った。
「……おまえ……オレと友達か……??」
「……?? 僕はそう思ってるよ……??」
僕は首を傾げてそう言った。
「そうか……ならおまえも今日からジャスティマンだ!!」
そう言った彼は、握手を求めた。
それからも、正信達からの「いじめ」は続いたが、そのたびに彼は僕を助けてくれた。
「おまえはオレの大事な友達だ。だから、オレだけは絶対におまえの味方だぞ!!」
そう、捨てぜりふを言い残して……
さしぶりに小説書いたので、誤字脱字多いかもしれません……