第一話 Trigger Pull 02
Middle Phase
01 菅野チーム結成 シーンプレイヤー:嬉野冬也
初任務の上司はどんな人なんだろう―――?
嬉野が期待に胸を膨らませていると、突然、部屋の照明が切り替わった。
GM: ではこのままミドルフェイズに入りますー。最初のミドルフェイズは強制です。シーンプレイヤーは嬉野。
冬也: あ、はい! また自分っすね。
GM: つまり君のオープニングの直後ですね。では「丁度来る頃なんだけど……。」と八重樫が言ったところで、菅野と伊勢は登場してください。
伊勢: わかりました。ではここで《スポットライト》を使用します(一同笑)。八重樫の言葉と共にスポットライトがパッとついて、ボクらが入ってくる。
GM: じゃあ伊勢を見て、「僕も色んな人を見てきたけど、君ほど変わった人は初めてだなぁ」と八重樫が(笑)。
伊勢: いやぁ、変わった人だなんて、そんなぁ~。(←照れてる)
GM: 「まあ、だからこそ雇った甲斐があるのかもしれないけど。」
伊勢: いやいやいや、そう言われると恐縮ですな~。
菅野: いい加減、このネクタイを離して欲しいんだけど?
伊勢: いやいや……ボクはいつからこの手でネクタイを掴んでいたのか分からないんですけれども……。
菅野: 廊下で会ったときに、俺が「煙草吸ってから行く」って言ったところをいきなり掴んできたよね?
伊勢: いやいやいやいや、ネクタイが曲がっていたんですよ。
GM: 「……僕はいつまでその漫才を見なきゃいけないんだろう?」(一同笑)
冬也: ぽかんとしながら見てます。
GM: 「では菅野君、さっき伝えたとおり改めて。」
菅野: ……そろそろ始めますか。
GM: それでは、八重樫が改めて言うよ。「伊勢四郎・嬉野冬也二名に、改めて辞令を与えます。本日本時刻を以て、菅野チームに編入すること。更に菅野チームに、この支部のセーフハウスである東事務所事件の調査、及び襲撃者の捕縛あるいは消去を命じます。」
伊勢: あ、ボクは調査の方をやってていいんだよね?
GM: そうだね。ただ、あくまで菅野チームに編入しているので、チームとしての行動だということを忘れないで下さい。
菅野: その謎の物質については知っていていいのかな?
GM: ハンドアウトに書かれてある基礎情報については、共通のものとして扱います。なので、伊勢が調査を進める=菅野の目的に近づくと思ってくれて構わない。
伊勢: あ、とりあえず言っとくよ~。この菌に触れたら衝動判定起こるから……(試験管を振りつつ)
一同: 持って来るなよ!?
伊勢: ああ、おっとっと……。と、白衣の中に試験管を戻します。
菅野: 一応それ、持ち出し禁止なんじゃ……?
伊勢: ああ、禁止だった? いや、しまったしまった……じゃ、ちょっと返してくるよ。
GM: では改めて、こちらから調査項目を提示します。それ以外のものを調査したいときには、それを宣言してください。
菅野: チーム内での自己紹介は要らないのかな? あ、と。(冬也に)一つ確認なんだけど。
冬也: はい。
菅野: 研究室長を恨んでるとかっていうのを自己紹介のとき言ってたけど、それは、個人を恨んでるの? 研究者全体を恨んでるの?
冬也: ああ、室長個人ですよー。ただ、(伊勢が)FHに居た、っていうのを知ったら、お前……! って思うかもしれませんけど。
伊勢: それは言わないだろうしねぇ。
月島: これは超内緒にしてるけど、誰かは知ってる設定にしたほうが面白いと思う(笑)。
菅野: 月島は知ってそうだよな。
月島: そうだね。私は資料か何かで知ってることにしようか。そしてつい口を滑らせる。
冬也: なんという伏線(笑)。
菅野: ……さて、じゃあ早速だけれども、調査の方から始めていこう。その結果を見て、その後の対応を決めていきたいと思います。
月島: えーと、ごめん。もう一度調査の内容を整理させて欲しいんだけど……あ! 私、登場してない(笑)。
GM: はいはい。まず今、こちらから提示できるものは『東事務所襲撃事件について』『サンプルの『ディレーム』について』だね。これを調べていくと、また順次調査項目が増えていく可能性があります。
伊勢: わかりましたー。
GM: では、どう調査を進めていくかというのは次のシーンで決めてもらうことにして、一度ここでシーンを切ります!
一同: はーい!
02 襲撃 シーンプレイヤー:月島涼
「やっと帰ってきた……。」
両手に山ほどの荷物を抱えて、月島は感慨深げに呟いた。
GM: では次のシーンは月島です。やっと日本に来ました!
月島: 場所は?
GM: 場所は、観鏡中央駅というところです。でっかいターミナル駅だと思ってください。
月島: マッピングしていこう。今出てきたのは、UGN観鏡支部と……。
GM: 観鏡中央駅です。
月島: わかりましたー。じゃあ、その駅にガラガラのトランクとボストンバッグとアタッシェケースを持って……。
GM: 多いな……(笑)。
月島: リクルートスーツに身を包んで現れます。右手にはお土産の袋を持って。
GM: 季節は初夏のだんだん日差しが暑くなってきてる日本だね。ドイツの夏とはちょっと違うね。
月島: ああ……日本、久しぶりー。
GM: 至るところに人が居て、日傘を差して歩いている姿も見受けられるね。で、君はそのターミナル駅でUGNからの迎えを待っているところです。
月島: わかりました。
GM: で、迎えなんだけど……時間になっても来ないね。で、待ちぼうけをしているところに、小さな女の子が。
月島: むっ! 小さな女の子というだけで、最近警戒心が……。
GM: いやいやいや! かわいいですよー。白いワンピースを着て、麦藁帽子を被った女の子が、たたたたっ、と君の方に走ってくる。
月島: うん。
GM: で、近づいてくると、その女の子が花束を持っているのが分かる。
月島: 花束を私に向かって持ってきているのか。
GM: そうだね、そう見えるかもしれない。で、その女の子が息を切らして君の前で立ち止まる。顔はちょっと俯いていて見えないね。
月島: お嬢ちゃん、どうかしたの? と声を掛ける。
GM: 顔を覗き込むと、その顔が無表情なのがわかるね。
月島: むひょうじょう……?
GM: で、その手に持ってる花束が、いきなり爆発します。
月島: やっぱり!
GM: では<回避>判定をして下さい。命中の達成値は14として扱います。
月島: 私の【肉体】は1、<回避>も1。えい!(ダイスを振る)……9! ベゴンっ!!(一同笑)
GM: では、23点の実ダメージを食らってください。
月島: 強化リクルートスーツで1点止めて、22点のダメージ! 両手に荷物を持ったまま、髪の毛チリッチリになって立ち尽くします。口からは煙が……(一同爆笑)。あ、女の子はどうなった?
GM: 爆心地には血だらけとなった少女の姿が。
一同: うあー……。
月島: これはもしかして、従者?
GM: 違うねぇ。普通の女の子だね。息をしているかどうかは、近づいて見てみないと分からない。
月島: じゃあまだ息があるかどうか確認します。
GM: 一応息はしているけれども、重傷なことには違いないね。
月島: ここは《癒しの水》の使いどころだね。13点回復~。
菅野: 周りの視線は……?
月島: そんなことは気にしないのです!(一同笑)
GM: では、重傷ではあるけれども、一命はとり止めたことにしましょうか。
月島: 早く病院へ……! 誰か、助けてください!! ……ああ、この台詞一回言ってみたかった(一同爆笑)。
伊勢: 髪の毛ちりちりの女が叫んでるのか。
月島: どっちを助けるのか、悩ましいところだね(一同笑)。
GM: 辺りにあがる悲鳴。そして君は、視線を感じる。
月島: 視線を感じたほうに振り向きます。
GM: すると、バスロータリーの屋根の上に人影が。
月島: えーと、此処で素早くハンディカムを回そうとすることが出来ますか?
GM: それは厳しいんじゃないかな。
月島: じゃあ、記憶に留めておこう。どんな格好?
GM: 黒い皮のGジャンに黒いTシャツ。なんて言うのかな……チーマーみたいな感じ。
月島: ああ、不良みたいな?
GM: そうそう。で、髪は金髪。耳にはピアスと。典型的なヤツだね。
月島: なるほど。
GM: 君が負傷した女の子を助けるのを見て、「とんだ茶番だ。」とか言ってる。
月島: 聞こえるの? それ。
GM: 聞こえるよ。すぐ近くにいるから。
月島: じゃ、その人が犯人だということは分かってもいいのかな?
GM: うん。明らかに君に対して敵意を向けているね。
月島: よし、こういうときは……懐からすっと取り出します。UGNマニュアル!!(一同爆笑)こういうときはどうすればいいの!?
GM: おいっ!?
月島: 『敵が現れたら、とりあえずジェネシフトすべし。』そうですか!(一同笑)
GM: 「UGNの本部から来たVIPというから、どんなヤツかと思ったら、只のねえちゃんじゃねーか。」
月島: あのー、もしかして貴方、お迎えの方ですか?(一同笑)
GM: 「そう見えるんだったら、頭が相当めでたいんだな。」
月島: ああ、言い忘れてたけど、常にこうやって一段ズレ続けていくから(一同爆笑)。
GM: とまあ、君に対して侮蔑の感情をぶつけてくるね。
月島: じゃあ折角だから名前を聞いておこうかしら。
GM: 「俺の名前は如月。」
月島: 如月さんね。貴方に渡すものがあるの。これ。ドイツ饅頭(一同笑)。
GM: 「UGNのヤツから何かもらう筋合いはねぇな。」
月島: 何故、発信機がついてるって分かったの!?(一同爆笑)じゃあここで、如月に対してロイスをとってもいいですか?
GM: OKです。
月島: じゃあ、ロイスを結ぶので下の名前を……(一同笑)。
GM: 名前は如月順です(笑)そして、如月は「また近々会うこともあるだろうよ。」と言って退場していきます。
月島: この借りは同じ火薬量で返すからね!!
GM: というわけで、退場します。後に残ったのは、黒焦げになった爆発物の跡などですね。
月島: ちょっと待てよ、これ。爆心地で真っ黒になって立ってる私って、かなり怪しいよね?(一同爆笑)
GM: 《ワーディング》も張ってないしね。
月島: は!? 大変!! じゃあ《ワーディング》を張りつつこの場を去ります(一同笑)。
GM: では、そんな形で、情報項目に『FHの襲撃者』が加わります。
伊勢: ……駅は支部から10kmくらい離れてますか?
GM: そんなに遠く離れている想定はないです。観鏡駅の近くに支部がある感じです。表向きはオフィスビル。
冬也: GM!(伊勢のプレイヤーを指差しながら)あいつ、イージーエフェクトの使いどころ考えてるっすよ!
伊勢: (無言で「言わないで!!」のジェスチャー)
月島: えーと、ポジティブを感服にして、ネガティブを恥辱にしておこう。何せ黒焦げを見られてしまったからな。
冬也: そんなところ!?
伊勢: それじゃ、これから会う人みんな、恥辱じゃないですか。
月島: ……気をつけなくては(笑)。
03 合流 シーンプレイヤー:菅野道明
そろそろアクシズからのエージェントが来てもいい頃なんだが――――……。
菅野は一抹の不安を覚えながら、調べるべき事項の整理をしていた。
GM: では次は、菅野のシーンです。
菅野: 登場。……3上がった。で? 爆発事件があった頃かな?
GM: 事件があったことを、知ってもいいです。時間軸は繋がっていると思ってください。
菅野: やれやれ。なんか最近は爆発物が多いねー。関連あるかもしれないから、これも調べないといけないねー。……ところで、アクシズから来るっていう人の迎えはどうなっているんだい?
GM: 「それが、接触したという連絡が来ないんだ。こちらからも連絡を取ろうとしているんだけど、繋がらなくてね。……何か嫌な予感がするよ。」
伊勢: 出まーす(ダイスを振る)。
冬也: 同じく(ダイスを振る)。
月島: ……手番を省く為に、私も此処で登場しちゃおうかな?
伊勢: あ、来る?『助けてください!!』『とんだ茶番だな』……あ。その人、今来るみたいですよ(一同笑)《ウサギの耳》を使いました。あー、全部使った全部使った!!
冬也: やりきった顔してるな(笑)。
月島: あーもう! ここの支部、部屋数多すぎ!! とか言いながら部屋に入ってきます(笑)。
菅野: ……案内の者はつかなかったのか?
月島: あ! こんにちは!! アクシズから来ました! 月島です!! と言いながら髪を直す(一同笑)。
GM: そうすると八重樫が言います。「遠いところからようこそ……。」
月島: あ、どうもどうも支部長! これつまらないものですけど、バウムクーヘンです。ちょっと焦げちゃってますけど(笑)。
GM: 「うちの出迎えの者が行ったはずなんですが……。」
月島: 実はかくかくしかじかということがありまして。あ、そうだ! 今回、私は査察任務という事で、ちょっと失礼します! と言ってトランクからハンディカムを取り出して、回し始めます(一同笑)。(ホームビデオ風に)こちらが、支部長の八重樫さんでーす。
GM: 八重樫は困ったような笑顔を浮かべてるね。
月島: では、皆を順番に撮影していく私。
冬也: 直立不動で立ってます。
GM: 「(訝しげに)ひょっとしたら出迎えの者も、何か襲撃に会ったのかもしれない……。」
菅野: というか、とりあえず嬢ちゃんが《ワーディング》も張らずに……。
月島: えへ☆ そういえばエフェクト使っちゃいました!!
菅野: ってことで、早いとこ処理チームを向かわせたほうがよくないかい?
月島: あ! それは大丈夫です!! 私の影には、常に処理チームがついてますから!!(一同爆笑)
伊勢: (笑いながら)なんだそれっ!?
月島: ザ・オールドワンから手配されている処理チームが。
GM: どんな部下だ(笑)。
月島: マークされているんですよ!(←何故か自信満々)
伊勢: えーとぉ、話が前後しちゃったようだけど、何について調べるんだっけー?
菅野: 事件と、まあ(伊勢に)あなたは専門の……。
伊勢: 『『ディレーム』について』だね。
GM: なおかつ、月島が襲撃されたという報告を受けて、八重樫は恐らくその襲撃者というのが、今回の事件と繋がりを持っているんじゃないかと考えているので、その方面についても調べて欲しいということを言います。
菅野: 了解した。
伊勢: で、月島さんは何の為に来られたのかなぁ?
GM: 「アクシズからは、査察だと伺っていますが?」
月島: はい! 査察任務です!!
伊勢: じゃぁ、我々の活動を見ていてくださいぃ~。
GM: 「(月島に)今任務に当たっているのはこの菅野チームです。あとは研究任務等々が主任務となりますので、そちらは報告書をあげておきます。」
月島: はい。
GM: 「何かしら能動的な行動を見るのであれば、菅野チームに付いて、我々の行動を見ていただけると助かります。」
月島: わかりましたー。私は私で適当にカメラを回すんで、皆さん、いつもどおりでやってください(一同笑)
菅野: じゃあ以後、嬢ちゃんは付いてくるってことでいいのかな?
月島: ああ……はい。
伊勢: まぁ、たまには付いてくるし、たまには付いて来ないでしょ。
月島: 私のことはお気になさらず。テキトーにお仕事してる風にはしておくので……(一同笑)。
GM: はい、では改めて今やれることと、皆さんがやりたいこと含めて整理しますよ。
一同: はーい!
GM: 今のところ明らかにこちらから情報の項目としてあげているのは3つです。『事件について』『『ディレーム』というウイルスについて』『FH襲撃者(如月)について』だね。
伊勢: 『『ディレーム』について』なんだけど、<知識:学問>とかで調べられるのかな?
GM: それはまた後のシーンで……。
伊勢: (キャラになって)あぁ、このシーンは調査じゃなかったんだねぇ。
月島: このシーンでは何か調べられたりしないのかな?
GM: うーん……そうだね、折角合流したし、そこはおまけしましょう! 情報入手に必要なスキルまでは教えるので、情報収集については1シーンに対してパーティで一回とします。なので、このシーンでは一回調査を認めます。
伊勢: わかりましたー。
因みに、情報収集についてをまとめると、以下のようになる。
・『事件について』 → <情報:軍事>
(どういう襲撃だったかというのを、襲撃の痕跡から推測する)
・『『ディレーム』について』 → <知識:レネゲイド>
・『FHの襲撃者について』 → <情報:裏社会>or<情報:UGN>
※尚、1シーンに各キャラクターは、マイナーアクション+メジャーアクションを一回ずつ行える、とした。
GM: では、このシーンで情報収集をする場合は、宣言をお願いしまーす。
月島: 皆さん、どうするんですかねー?
菅野: では、『事件について』をここで調べて、それから散開ってことで。
GM: ちなみに、達成値が高いほうが、より多くの情報が手に入るのでご注意をー。
月島: じゃあ、一回目の情報収集チームを使って判定しまーす。……えーと、9だね。
菅野: こちらも情報収集チームを使用!(ダイスを振る)
冬也: お、クリティカルした!!
菅野: 振り足すよ(ダイスを振る)
月島: またクリティカル! ……実力でリーダーを勝ち取るとみたね。
伊勢: おぉー!
冬也: かっこいい!
菅野: 29の……達成値は31!
GM: では、痕跡が写った写真から推測できたこと。君は全容を知ることが出来るね。
・襲撃から拠点破壊までの時間を類推するに、少数の部隊による襲撃と思われる。
・ところどころに爆発の痕跡があることから、爆薬あるいはそれに類するエフェクトが使用されたと思われる。
月島: では、ここで私の中でカチリとはまります。
GM: で、さらにわかることがある。
・組織だったものでこのような活動ができるのはFHであると、上層部は睨んでいる。
・東事務所はオフィスビルの形態をとっていたが、上層階には、後方支援部署が入っており、下層が研究施設だった。
・下層の損壊は比較的軽微。襲撃者は上層階を襲撃後、下層階にて目的を達成、撤退したものと思われる。
GM: これで全部だね。では、調査項目に『東事務所の下層研究施設での研究内容について』を追加させてもらいます。
月島: 因みに何で調べられる?
GM: <情報:UGN>だね。
菅野: まあ、そんな感じでやられちゃったみたいよ、ウチの事務所。
伊勢: さすがだねぇ。
冬也: 流石は部隊長っス!!
GM: では、この後は一人一人シーンをやっていく形でいいかな?
一同: はーい。
04 冬也、がんばる シーンプレイヤー:嬉野冬也
“インドラ”さんから与えられた初任務は、情報収集。
「――――って、苦手なんだけどなぁ……。」
嬉野は難しい顔をして、端末をいじっていた。
GM: では、嬉野くんの番です。
冬也: はーい!
GM: 君の初任務だ。情報収集任務だね。
冬也: じゃあ難しい顔をしてます。うーん……。
GM: 苦手なんだよね? きっとね(笑)。
冬也: <情報:UGN>なら3レベル持ってるんだ……。ということで、何を調べようかな?
菅野: ここはおっさんとして、少年をフォローしたほうがいいのかな?
冬也: まあ、まず一回調べてみるんで……。
GM: あ!! 一つルールを言い忘れてた! 誰かが情報収集をしてそれに失敗しても、次に他の人が情報収集判定をするときに、前の人がやった分、判定の達成値が下がります!
伊勢: じゃあ『『ディレーム』について』やっといてよぉ。
冬也: じゃあ『東事務所の下層研究施設での研究内容について』を調べまーす(一同笑)。
GM: いいね、キレイに無視したね。
月島: ナチュラル回避(笑)。
冬也: とう!(ダイスを振る)……あ、クリティカルした!! すげぇ! ……15!!
GM: では、君は授業で教えられたとおりにターミナル端末を動かして情報を一つ一つ集めていく。そして、研究内容についてのレポートをまとめることが出来ました。
東事務所の研究室では、レネゲイドウイルスの感染経路・伝播方法についての研究を行っていた。
どのような条件下で感染率が高くなるか。感染経路として空気感染以外にどのようなものが考えられるのかを研究していた。
冬也: なるほどー……。
伊勢: 俺、それ知ってますよ! ドクロに触れると……。
月島: はーっくしょん!!(一同笑)
GM: それ多分、かなり例外だと思うよ(一同爆笑)。多分、この研究施設でもまだ見つかってないと思う。まあつまり、ウイルスの罹患についての研究だと思えばいいよ。
冬也: わかりましたー。
GM: それを研究することで、レネゲイドの未知の部分を解明しようとしていたようだ、と君は思う。
月島: 情報は全て出たのかな?
GM: さぁ? それは言わないよ。
月島: わざわざ達成値を足すルールを作ってるってことは、最初から難易度は高めに設定してあると思うんだよ。
GM: そういう裏読みしないの!
伊勢: 前のシーンでは「情報が全部出る」って言ってたから……。
冬也: 多分、コレより上があるんでしょうね。
GM: 皆ゲーマーだねぇ(一同笑)はい、ではそれを纏めて、菅野に送ったというところでシーンを切りましょうか。
冬也: 自分も素体の生まれなんで、ちょっと思うところがありつつ、“インドラ”さんに情報を送ります。
05 ディレーム シーンプレイヤー:伊勢四郎
皆が散開してすぐ、伊勢はそそくさとサンプル室に戻ると『ディレーム』のサンプルを調べ始めた。
GM: さて、次のシーンプレイヤーは伊勢です
伊勢: 出てきたよぉ。もうボク、侵蝕率68%なんだけど。さぁて、『ディレーム』についてやっと調べられるよぉ……。って言いながらサンプル室に入ってきました。
GM: では端末に向かってパチパチ打って、幾何学的な化学式とかをいじってる感じだね。技能は<知識:レネゲイド>です。
伊勢: <知識:レネゲイド>のレベルは4!!【精神】は3、ダイスボーナスが1!これはかなり(ダイスを振る)……9。(口早に)いや、こんなもんですよ普通ですよこれ!(一同笑)。
月島: 誰も何も言ってないのに(笑)。
GM: (大笑いしている)
伊勢: いや、ボクが悪いんじゃないよぅ?
GM: えー、以下のような情報が分かります。何かしらの生物の吐しゃ物であること。そして、レネゲイドウイルスを含んでいること。
伊勢: うん……。
GM: まあ、さっきバリバリ反応してたしね。そして、これに含まれているレネゲイドウイルスは通常のものに比べて、他の細胞に対する攻撃性が高い。つまり、感染力が強いこと。
伊勢: 感染力が強い……ねぇ。
GM: このレネゲイドウイルスは、通常のものと大きく違うことが分かる。まあ感染力が増した、新種のウイルスだと思ってもらえればいいかな。
伊勢: ふんふん。
GM: で、情報項目が更に一個追加されます。『『ディレーム』についてⅡ』です。
伊勢: これは、今調べた『『ディレーム』について』の達成値を上げることで出てくる情報とは別?
GM: 別物です。技能は<知識:ウイルス学>です。
伊勢: ウイルス学っ!? くそー、持ってない……。
GM: あくまでウイルスに関する全般的な知識が必要になるね、これを調べるには。
伊勢: じゃあ、……うーん、これ以上はダメだなぁ。あ、そうだ! 月島さんの近くにいると、もしかしたら不思議パワーで頭が良くなるかもー。ということで、研究室から出まーす。
GM: あ、因みにUGN観鏡支部に協力してくれている組織が一つありまして、観鏡環境大学という大学に、ウイルス学の権威が。
一同: おぉー。
GM: で、その方に調べてもらうことも可能です。
菅野: ……その人、オーヴァード?
GM: 普通の人です。自分でやってもいいけど、その人にも頼めますよという形ですね。
伊勢: はーい。
06 “マッドボマー” シーンプレイヤー:月島涼
査察の名目で来ている以上、あまり単独行動をとるのが好ましくないのは分かっていたが、自分を襲撃してきた人物について、気にならないといえば嘘になる。
月島は、合間を縫って独自に情報収集を始めた。
GM: では次のシーンプレイヤーは月島です。
月島: はい。
GM: では、情報収集もしくは、自分でやりたいことを申告してください。
月島: やりたいことはですね、普通の大学生生活をエンジョイしたいんですがそれはちょっと無理そうなので……(一同笑)。
GM: それはちょっと望んでないと思う。色んな人が。
月島: はぁぁ……。では、ため息をつきながら改めて情報収集だな。私はFHの襲撃者・如月について調べるよ。
GM: はい、どーぞ。
月島: ではここで、要人のコネと情報収集チームを使うよ。……誰に電話しようかな。(GMに)こういうのを知ってそうな人って誰かな? 上層部?
GM: そうだね。例えば日本支部長の霧谷雄吾とか。
月島: じゃあ霧谷に貸しがあることにしよう。
GM: どんな貸しが(笑)。
月島: では、霧谷づてで調べることにします(電話して)「あ、こんにちはー。月島の娘の涼ですけどー」(霧谷になって)『はっ!? つ、月島さん!!』(一同笑)
GM: そんな霧谷見たくねぇ(笑)じゃあ、3コール鳴ったところで『これは月島さん、お久しぶりですねぇ。』と、物腰柔らかな霧谷の声が聞こえてくる。
月島: ああ、どうもどうも! お久しぶりです、すいません。今日本に来てるんですけど、ご挨拶もしませんで……という感じの挨拶が約5分(一同笑)。
冬也: 5分もっ!?
GM: 「月島さんが、わざわざ日本に……。(探るように)また評議委員の差し金ですか?」
月島: ええと……まあそうです(一同笑)。
GM: じゃあ電話の向こうで苦笑しながら。「いやあ、相変わらずですねぇ。で、何か知りたいことでも?」
月島: ええ。ということで……今からダイスを振るんで、その目に応じた如月さんの情報を教えてください。
GM: 「ええ、分かりました。ダイス目を宣言してください。」
月島: ああっ、クリティカルしない! ……11!!
GM: では、その達成値を聞くと(一同爆笑)、霧谷は「あまりその特徴を聞きたくはなかったですねぇ」と言いながら、教えてくれる。
月島: 面白いなぁ(笑)ふんふん?
GM: FHエージェントで、コードネームは“イカレ爆弾魔”(一同笑)一応、“マッド・ボマー”という名前にしておきましたが。
月島: もう遅い。“イカレ爆弾魔”に私の中ではなった!
GM: なったか(笑)。FHエージェントの中でも、特異な存在の一人だね。というのも、FHは普通一応隠密行動をとるものなんだけれども、コイツは基本的にそういうことはせず、愉快犯的な事件を起こすことで有名だね。
月島: なるほど。
GM: そして知名度は高い。
月島: 有名な爆弾魔なんだね。
GM: ただ、それだけ有名でなおかつ、さっきのように人の命を命と思っていない感じなんだけれども、今まで撃退されてないのは、彼自身の戦闘能力によるものだと。
月島: 全部跳ね返してきたんだね。結構な数がやられてるのかな? UGNはコイツに。
GM: そうだね。というのも彼の得意とするのは、そのコードネームにもあるように、爆弾。つまり周りの被害を考えないような発破によって、大多数のエージェントを葬ってきたんだ。
月島: じゃあ、せっかく霧谷に電話が繋がっているのでサービスして欲しいんだけど、まず……爆発するエフェクトって、何ですかね?
GM: 「それは、様々な記録を見てみないと、何とも言えませんねぇ。」
月島: 《器官爆弾》かなぁ?
GM: 「具体的には、その達成値では教えられませんねぇ。」(一同爆笑)
冬也: 具体的だ(笑)。
月島: うん。じゃあ、今度は真面目な質問ね。東事務所の襲撃については情報を聞いていると思うんですけども、彼がやったという線は濃いでしょうね?
GM: そうすると「は?」と霧谷は言うね。
月島: ! やってしまった!! あ、い、いいえ! なんでもないんですぅ……。
GM: 「そのような報告は受けていないのですが……。」
月島: じゃあ私の気のせいです! ええ、気のせいですとも!! と、必要以上に慌てる。
GM: じゃあ、二拍ほど置いて「……そうですか。」と含みを持たせながら、あまり追求はしないね。
月島: うむ。それがいいと思います。
菅野: もう、このアクシズやだ!!(笑)
月島: では、そういうことで。わかりましたー。