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第2話(5)

帰宅した俺は、玄関ポストから新聞を引っ張り出しドアを開けようとした。その時、新聞に挟まっていたのだろうか、何かがポスッと地面に落ちた(狙ったわけではないぞ)。




……茶封筒…………。



途端に俺の肩がピクンと縮こまるように震え、握った新聞が湿り気を帯び始める。昨日と同じやつだ……。俺はその場でGから始まるなんとやらと台所で対面してしまった奥様よろしくしばし茶色いそいつとにらみあったが、ようやくして決意した俺は腫れ物に触るように封筒を拾い上げ、何故か勢いよく玄関ドアを開いて、靴を最早ダッシュするのと変わらない造作で脱ぎ捨て、リビングに飛び込んだ。


「ぜーはー。ぜーはー」


「何してんの、兄ちゃん」



床にジグソーパズルを広げ四つん這いになった状態の妹が割と冷ややかに視線だけこちらによこす。俺はグッと息を飲み込み呼吸を整えつつ、手にした封筒を妹の前に置いた。



「昨日の謎の封筒が今日もポストに入っていたんだ……!」


「うーん、あんまり興味ない」


そう言って6年生はまたパズルを探り出した。お前はこの恐ろしさが分かっていないようだな。これは間違いなく関わっちゃいけない類のシロモノだ。クッ……しかし中身は気にならんこともない。……開けて、み、るか。



俺は封筒を手に取り、そして、糸を針に通すような手つきで封筒を開いた。中には…………





「わあっ!!」


「イヤァあああああ!!!!」



…………え?



「兄ちゃんやっぱり怖いんだ」


妹が俺を見下ろすような形でニヤついていた。



お、おっと、今のは嘘だ、ジョークだぜ。4つも年下の、しかも妹を見上げるような体勢になるわけな、ないじゃないか。

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