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第1話(4)
その日、夢を見た。
見慣れた河川敷の橋の下、そこに幼い少年少女がたたずんでいる。俺は、どこからかその二人を見ているのだ。
少女は泣いていた。少年は何も出来ずただ呆然と立ち尽くしている。それを見た俺は、なにか心に突き刺さるものを感じた。やがて、少女はすりきれた声で何かを呟く。しかし、遠くてよく聞き取れない。少女の言葉を受け取った少年は、力強く肯く。少女は泣き止み、涙を振り払って笑顔で言った。
「約束だよ! このカードに願ってるから!」
少女は少年に自らの持つカードを見せ付ける。二人の顔すらはっきり見えないのに、なぜかそのカードの絵柄は俺の目にもしっかり見えた。……ん? このカードって――
その瞬間、光に包まれるような感覚がして、俺は現実に引き戻されていた。




