異世界の日常 part1
初めての投稿で良く分からないところもたくさんありますが、読んでいただけたら嬉しいです。
すみません。まだ、異世界らしいところはあまり出てきません
あれから1か月ほど過ぎた。
俺は今、とにかく動きまわっている。
というのも、動きまわることで情報を得ることと生まれたての体を鍛えるという2つのことが出来る。
一石二鳥というわけである。
なに、そんなことをしても無駄だ?そこまで無駄だったわけでもない。
まず俺の名前に付いて知ることが出来たのだ!
俺の名前はレヴィック・アルヨスというらしい。最初の頃は何で言ってるのか分からなかったが、俺が動きまわっていなくなるたびに名前を呼ばれたので、何回か聞いていると少しずつ覚えて来た。最近、ようやく名前が分かった。
しかし、この時代に苗字があると言うのは凄いことではないのか?
しかし、家は貴族みたいな大きな屋敷というわけでも無さそうだしな。何かあるぞこれは!
他にも分かったことがあった。
それは、家の見取り図である。4DKで1階にお父さんの書斎と風呂とキッチンとダイニング?があり、2階には俺の部屋が真ん中にあり、片方の部屋にはお父さんとお母さんが寝ていて、もう一つの部屋は空き部屋となっていた。
まあまあ大きな一軒家である。
隣りにお父さんとお母さんの部屋があるのは早々に気づいていた。
なぜなら、夜になると隣の部屋がうるさくなるからだ!
壁をドンドンして驚かしたが、全く無意味であった。
多分、俺がお腹にいるときはやっていなかったと思う。
それは、俺が産まれたあと少したったときが特にうるさかったからだ。
これならすぐに兄弟に会えると思う。弟か妹どっちかな?
弟は競い合うことが出来ると思うし。妹だったら優しくしてくれるかもしれないし。
本当に楽しみである。
さらに1か月ほど過ぎた。
当然の如くお母さんが妊娠した。そりゃあそうだよな。
やっぱり、子供ができたじゃないか。
この世界はあまり技術が進歩していないから、産まれるまで男か女かわからないらしい。 弟か妹かの発表はお預けとなった。
それよりも、大きな功績がある!それは、この世界の言葉が少しだけわかってきた。不思議なこともあるものだ。全く分からない言葉も2か月くらいずっと聞いていたら覚えてしまったからな。そして、今度は字を覚えようと俺がお父さんの書斎で本を読もうとしているところをお母さんに見つかってしまった!
「あら、本を読んで勉強しようとしてるのかしら。偉いわね。将来学者さんにでもなるのかし
ら。でも、これは少し難しすぎるから、この子供向けの本を私が読み聞かせてあげる」
そう言って毎晩読み聞かせをしてくるようになった。
しかし、俺は少しでも多く情報を得るために今でも少しずつお父さんの部屋から本を持ち出しては俺の部屋で読んでいる。
今日も本を読んでいると、コンコンとドアが鳴りお母さんが部屋へ入ってきた。
「もう寝る時間ですよ。布団に入ってほらほら」
俺は急いで本を隠して、素直に布団に入った。
そして、お母さんは俺の枕元に座って本を読み始めた。
「これは、お母さんから1番好きなお話。
昔々、ある生き物が生まれました。その生き物は友達が一人もいなくて、いつも孤独に暮らしていました。
そんなある日、自分の中にもう一人の自分が産まれました。いつも寂しかった生き物でしたが、楽しく暮らせるようになりました。
すると、どんどんもう一人の自分が産まれました。そしたら、毎日がもっと楽しくなりました。そして、もう一人の自分がさらに友達を増やしていきました。そして、生き物は毎日とんでもなく忙しく、楽しくなりました。
しかし、ある日もう一人の自分達と喧嘩をしてしまいました。すると、楽しかった毎日が一転して昔みたいに寂しかった日々に戻ってしまいました。
その生き物とても悲しみで落ち込んでしまいました。
そんな、悲しい日々に嘆いているとまだ残っていたもう一人の自分達が元気付けようとしてくれました。
始めの方はなにをやっているのかよくわからなかった。生き物もだんだん笑うようになりました。
そして、その生き物は残ったもう一人の自分達とずっとずっとずーっと仲良く暮らしましたとさ。
お終い。」
この本、子共向けの本にしては悲しい物語ではないのか?
お母さんはこの本のどこが好きなんだ?
そんなことを考えていると、お母さんは笑いながら言った。
「この本の面白さがわかんないと思うけど、いつかこの本の面白さがわかるようになるから。」
そうするとお母さんはドアのほうへ歩いていった。
そして、おやすみと言って。明かりを消した。だから、俺は寝た。
誤字脱字受け付けております。見つけたら教えてくれるとありがたいです。
あと、評価や感想もバンバンお待ちしているのでよろしくお願いします。