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熱血!格ゲーマー純  作者: 行者BUSYOU
62/214

第62ターン 俺っち、蘭子の母校に闖入?する

不慮の事故から身体の自由を失った高校生、日乃本純は格闘ゲームのプロを目指して立ち上がる。涙と感動の格ゲー根性物語。

「あら、どなたかしら?何処かでお会いしました?オホホ。」


 わざとらしくシラを切るクー子。純もフーアーユーと英語を挟んで車椅子の物理学者を気取る。


「ハァ?何を誤魔化してしるのでゴイマス?日乃本純と債務者の娘、ア〜ハッハッハ!」


 蘭子とその親衛隊が哄笑する。


「チッ、バレたなら仕方がねぇ。おうよ、俺っちは日乃本純だ!クー子は債務者じやぁねえ、借用書は偽物だっただろ!」

「オイッ、花崎の妹、小野妹子!」


「妹子なんて名前じゃありませんワ!蘭子という名前がゴザイマスわ!」


「お嬢様に失礼なことを言うな、この外道衆!」


 親衛隊のヘッドが激しく純に詰め寄る。クー子は身を挺してこれを阻む。純に手を触れるな、ずうとるび!


「オイッ、ランラン!ワレは俺っちと誰を闘わせるつもりだ、教えろ!」


「ア〜、ハッハッハ!敵に塩を送れと!お断りでゴザイマスわ。」


 そこを何とかお嬢様、と世慣れたクー子が食い下がる。貴族の性か、下手に出られると幾分ガードが下がる蘭子。


「フンッ、そうですわねえ、、まあ、今はオーディションを開催中、そう言っておきましょうか、オホホ。」


 何だ、要するに未だ決まってないじゃん、バカかコイツ。クー子は心の中で独りごちたが、純の方は警戒心を露わにする。オーディション?ムムッ、やるじゃねえか、、


 「まあ、焼津の浜から折角この大都会に来たのですから、ゆっくりと我が学び舎を見学して、一生の思い出にしてお帰りなさい。ア〜、ハッハッハ!」


 そう言うと蘭子は踵を返し、りんたろう、案内しなさいと親衛隊の頭に命じて純たちの前から消え去った。


つづく

人物紹介

・日乃本 純

 本作の主人公。元は少林寺拳法に汗を流す高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリ中。バト2では日本人空手家リョウを使う。一人称は俺っち。


・クー子

 純の真ダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。


・音々

 純の姉。両親を早く亡くした純の母親代わり。苦学して一家を支えている博識。何か秘密を抱えているようだ。


・花崎 誇

 医療法人花崎会の跡取り。純のライバルで格ゲー仲間。アメリカンな空手家ゲンを使う。一人称はミー。


・夢原 省吾

 伝説のプロゲーマー。落ちぶれ飲んだくれに。純と花崎の指導者としてゲーム界に復帰。音々とは因縁が、、


・花崎蘭子

 花崎の妹。兄を侮る高慢な女子高生。自分こそが花崎家の跡取りに相応しいと思っているようだ。一人称はアタクシ。


・Drケーシー花崎

 医療法人花崎会の理事長にして、花崎兄妹の父。純に格ゲーによるリハビリを実証中。


・事務長

 医療法人花崎会の事務方トップにして、花崎家の執事。


・ロードバトラー2

 人気の格闘ゲーム。リョウ、ゲン、ダル・シン、ハシミコフなど多彩な格闘家が集う。某有名格闘ゲームとは無関係。

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