表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
熱血!格ゲーマー純  作者: 行者BUSYOU
36/214

第36ターン 俺っち、タッグを組む

不慮の事故から身体の自由を失った高校生、日乃本純は格闘ゲームのプロを目指して立ち上がる。涙と感動の格ゲー根性物語。

 ナニワの悪辣タッグチーム、エクスペリエンスの挑発に乗ってしまった純。禁止された格ゲー対決に踏み切るが、そこに花崎が一枚噛んできた。


 「オイッ、オタク族!邪魔すんじゃねえ!」


 これは自分が買った喧嘩だと、純が花崎を制止する。しかし花崎も譲らない。日乃本クン、ミーにも意地ってものがある。コイツらは許せない、アイム・アングリー!


 「なんやなんや、性懲りも無く未だワイらと勝負したいんか?エエ格好しいのボンボン。」


 五分刈りメガネAが花崎を小突く。メガネBがヒャッヒャッと肩を揺らす、最前は白馬の王子様気取りでやったけどなぁ、格ゲーはまるで幼稚園児やと、イヤミのツープラトンで口撃する。


 「ヲタ*、お前、コイツらと闘ったのか?」


[註]夢原が花崎に付けた愛称


 花崎の格ゲー師匠、夢原が問う。花崎は悔しそうに頷く。手には大破したコントローラーが握られている。


 「そうなんやで〜このコミック・ボンボン、ヘタなくせに、何やレディースがどうやとか、ポリシーがどうやとか言うて、」

 「クー子の話したら急に熱なってなぁ、東京のヤツら*はアホちゃうか。」


[註]関西人にとって名古屋以東は概ね東京である。


 壊れたコントローラー、クー子の苦境、そして再戦を要求する花崎。全ての点が線で繋がった。


 「え、、なんだよ?まさかオタク族、お前、クー子の為に闘ったのか??」


 黙ってエクスペリエンスを睨みつける花崎。ヲタ、お前、漢じゃないか。夢原がその肩に手を掛ける。クー子と音々はいつもと違う花崎に熱視線を送る。


 純が花崎にグッと腕を差し出すと、これに応えた花崎の上腕がビシッとクロスする。今、夢のタッグチームが結成された。


 「ハイハイ、分かった分かった。ほな、まとめて面倒みたるわ。勝負は二十四時間後、明日ここでぶっ潰したるわ!」


 悪の手先、ナニワ・エクスペリエンスがユニゾンで純と花崎に宣戦を布告した。


つづく 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ