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熱血!格ゲーマー純  作者: 行者BUSYOU
30/214

第30ターン 俺っち、レジェンド格ゲーマーの弟子になる

不慮の事故から身体の自由を失った高校生、日乃本純は格闘ゲームのプロを目指して立ち上がる。涙と感動の格ゲー根性物語。

 花崎を弟子にするなら純も一緒だ、夢原はそう言い放った。これに猛反発する純の姉、音々。


 「夢原さん!一体どういうつもりなんですか!?」


 音々から目を逸らし俯く夢原。マズいことを言ってしまったと後悔したが、純に格ゲーを教えたい、それは夢原の赤心から出た言葉だった。


 そこにビデオゲームでリハビリという、新たな金脈を掘り当てたDr.ケーシー花崎が割って入る。例によって金をちらつかせるクラシックかつ普遍的なやり方だ。

 

 「お姉さん、ゲームでのリハビリ、見たでしょう?素晴らしい効果ではありませんか!」


 「た、確かに純の指先は随分と動くように、、」


 そうでしょう!だったら引き続きリハビリを続けましょう、その道の達人に学べば回復の速度も更に上がるというものと、(まく)し立て、治療費は全てタダ、無料にしますよと音々に囁く。


 純の上半身は指先を含めて順調に回復に向かっている。が、下半身は未だ復調の見込みが立っていない。


 ビデオゲームの訓練が下半身の回復に役立つかは甚だ疑問だが、いずれにしても純のリハビリは長くなりそうだ。


 「あくまでもリハビリの為の練習、その範囲なら、、絶対に対戦はしない。約束よ、純、いいわね?」


 そう念押しをして、音々は銭の力に屈伏した。その様子を見ていたクー子がDr.ケーシー花崎に注文を付ける。

 

 「そう、練習のみ。対戦をしたら罰金を取りますからね、Drスランプ!」

 

 その時は私にマージンを払うこと、などと軽口を叩く。いつもユーモアを忘れない、クー子は下町の太陽みたいな娘だ。


 話は決まった、純とオタク族*は今日から夢原名人の弟子!夢のオジサンもコーチなんだから、お酒はしばらく禁止ナノダ!と、クー子が夢原のスキットルを取り上げる。


[註]純のライバル花崎誇のこと


 参ったなぁ、夢原が頭をかくと病室に温かい笑いが湧き上がった。


 そうと決まったらさっそく練習開始だと一転して締まった表情の夢原。


 「純、オタク族、コントローラー握れ。」

 「コントローラーは、今日からお前達の友達 だ。」


つづく

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