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熱血!格ゲーマー純  作者: 行者BUSYOU
173/214

第173ターン 俺っちのリハビリが盗まれた?

不慮の事故から身体の自由を失った高校生、日乃本純は格闘ゲームのプロを目指して立ち上がる。涙と感動の格ゲー小説。

 突然の闖入者、ルンペンのオッチャンが尋問を続ける。レフェリーのピカピカ先生も心得たと、純と青木の対戦を一時ペンディングし、その謎解きの行方を見守る。


「さあ、答えるんや。花崎蘭子、アンタが神獣倶楽部に近づいた狙いはズバリ何や?」


 百を超える観衆は固唾を飲んでその言を待つ。本来三人組だった神獣倶楽部に四人目のメンバーとして潜り込んだ蘭子。その真意を純とても知りたい。


「それは、これが関係あるんじゃないの?」


 蘭子の発言を待たずして声を上げたのは以外な人物だった。純の姉、ねね々だ。


 ねね々は蘭子に近づき、自分のスマホの画面を蘭子に見せる。


「クッ、、」


 図星だ、蘭子が悔しそうに顔をそむける。やはりか、という表情になるねね々。そのやり取りに鋭い視線を送るルンペンのオッチャン、その表情は和製ブロンソンだ。


「お姉ータマ、ナンなのだ?一体なんナンなのだ?」


 クー子や花崎、蛭田がねね々に駆け寄り、スマホの画面を確認する。


「え、なになに、、ゲームでリハビリ、帝国大の研究チームが英国学術誌に発表。」


 そのネット記事は格闘ゲームのリハビリ効果に関するもので、今まさにDr.ケーシー花崎が日乃本純を被検体として行っている実験そのものを論文にしたものだった。純のリハビリが盗まれたのだ。


つづく 

人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。元は少林寺拳法に汗を流す高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリ中。バト2では日本人空手家リョウを使う。一人称は俺っち。


・クー子 くーこ

 純の真ダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。女子プロレスラー、セイント・リカの遣い手。


・音々 ねね

 純の姉。両親を早く亡くした純の母親代わり。苦学して一家を支える博識。ゲーマーだった父の死を悔み、純をゲームから遠ざけてきた。


・花崎 誇 はなさき ほこる

 医療法人花崎会の跡取り。純のライバルで格ゲー仲間。アメリカンな空手家ゲンを使う。一人称はミー。


・夢原 省吾 ゆめはら しょうご

 伝説のプロゲーマー。落ちぶれ飲んだくれに。純と花崎の指導者としてゲーム界に復帰。かつて純と音々の父、日乃本尊に格ゲーと人生を学んだ。


・花崎蘭子 はなさき らんこ

 花崎の妹。兄を侮る高慢な女子高生。自分こそが花崎家の跡取りに相応しいと思っているようだ。一人称はアタクシ。


・蛭田恭介 ひるた きょうすけ

元蘭子の親衛隊長。今はニヒリストを気取り文学と格ゲーに耽る。一人称は小生。


・日乃本尊 ひのもと たける

純と音々の父にして、夢原の師匠。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。


・神獣倶楽部 しんじゅう くらぶ

青木、白井、玄田の格ゲー三人組。日乃本尊の実相を知るとされる。


・ムード むーど

夢原が自分の代わりに純らのもとに送りこんだ新コーチ。ちょっとエッチでお尻が好き。


・mako まこ

むーど同様、夢原の仲間で純らの新コーチ。大阪からやって来た理系女子。


・Drケーシー花崎 ドクターケーシーはなさき

 医療法人花崎会の理事長にして、花崎兄妹の父。純に格ゲーによるリハビリを指導中。


・事務長 じむちょう

 医療法人花崎会の事務方トップにして、花崎家の執事。どうも怪しい動きを、、、


・ロードバトラー2

 人気の格闘ゲーム。略称バトツー。リョウ、ゲン、ダル・シン、ハシミコフ、チャンリー、ゲイルなど多彩な格闘家が集う。某有名格闘ゲームとは無関係。

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