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熱血!格ゲーマー純  作者: 行者BUSYOU
120/214

第120ターン 音々の平成陰謀論

不慮の事故から身体の自由を失った高校生、日乃本純は格闘ゲームのプロを目指して立ち上がる。涙と感動の格ゲー小説。

 時間が出来ると時々訪れるこの場所。純の姉、ねね々は今、焼津神社にいる。古代の英雄ゆかりのこの神社は、何故か音々が心和む隠れ家でもある。


 純らの次の闘い、相手の神獣倶楽部は負ければ日乃本 たける、純と音々の父親について詳しく教えると言う。


 知りたい、父のことを知りたい。でも、怖い。幼い頃にこの世を去った父が本当は何をしていた人なのか、格ゲーとはどんな関係かあったのか。知りたい、怖い。


 夢原と再会した時は本当に驚いた。おぼろげに覚えていた夢原の顔とトレードマークの黒にhのキャップ。父と親しげに話していたお兄さんが今や格ゲー界のレジェンド。じゃ父さんは何者?


 音々には幼い頃、小さな掌でギュッと握った父親の指の感覚が残っている。あのゴツゴツした感じ、あれはゲームだこ?


 でも、どうしてあの神獣倶楽部は父のことを知っているの?あんな若者達が父と知り合いの訳がない。誰かが教えている?


 考えてみればこの間、次から次へと対戦相手達が現れては、純に対戦を要求する。オタク、大阪人、ニヒリスト。奇妙だ。


 背後に何かがある。大学で社会政策を学ぶ彼女は、流行りの陰謀論に流されるタイプではないが、そう考えなければ理由のつかないことが多すぎる。


 暦の上ではセプテンバー。が、未だ蒸し暑さの残る夕暮れ時。拝殿の階段に腰かけ、音々がふとスマホを眺めるとポータルサイトのトップニュースに気になる記事が。


 ゲームでリハビリ、帝国大の研究チームが英国学術誌に発表。


つづく

人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。元は少林寺拳法に汗を流す高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリ中。バト2では日本人空手家リョウを使う。一人称は俺っち。


・クー子 くーこ

 純の真ダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。


・音々 ねね

 純の姉。両親を早く亡くした純の母親代わり。苦学して一家を支える博識。何か秘密を抱えているようだ。


・花崎 誇 はなさき ほこる

 医療法人花崎会の跡取り。純のライバルで格ゲー仲間。アメリカンな空手家ゲンを使う。一人称はミー。


・夢原 省吾 ゆめはら しょうご

 伝説のプロゲーマー。落ちぶれ飲んだくれに。純と花崎の指導者としてゲーム界に復帰。音々とは因縁が、、


・花崎蘭子 はなさき らんこ

 花崎の妹。兄を侮る高慢な女子高生。自分こそが花崎家の跡取りに相応しいと思っているようだ。一人称はアタクシ。


・蛭田恭介 ひるた きょうすけ

元蘭子の親衛隊長。今はニヒリストを気取り文学と格ゲーに耽る。一人称は小生。


・日乃本尊 ひのもと たける

純と音々の父にして、夢原の師匠。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄


・神獣倶楽部 しんじゅう くらぶ

青木、白井、玄田の格ゲー三人組。日乃本尊の実相を知るとされる。純らの次なる対戦相手。


・ムード むーど

夢原が自分の代わりに純らのもとに送りこんだ新コーチ。ちょっとエッチでお尻が好き。


・mako まこ

むーど同様、夢原の仲間で純らの新コーチ。大阪からやって来た理系女子。


・Drケーシー花崎 ドクターケーシーはなさき

 医療法人花崎会の理事長にして、花崎兄妹の父。純に格ゲーによるリハビリを指導中。


・事務長 じむちょう

 医療法人花崎会の事務方トップにして、花崎家の執事。


・ロードバトラー2

 人気の格闘ゲーム。略称バトツー。リョウ、ゲン、ダル・シン、ハシミコフ、チャンリー、ゲイルなど多彩な格闘家が集う。某有名格闘ゲームとは無関係。

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