表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
熱血!格ゲーマー純  作者: 行者BUSYOU
116/214

第116ターン 俺っち、フレーム理論イロハのイ

不慮の事故から身体の自由を失った高校生、日乃本純は格闘ゲームのプロを目指して立ち上がる。涙と感動の格ゲー小説。

 フレーム理論なんてうざったい、とにかく技を叩き込む。そう啖呵を切ってクー子は女子プロレスラー、セイント・リカでmakoのルーシーに襲いかかる。


 まずは挨拶代わりに中キック○ボタンを押せばリカの代名詞の一つローリングソバットが小気味よく繰り出される。mako・ルーシーはこれを巧みにガードして、しゃがみ小パンチ□を差し込む。


 そして立ち小パンチ△、しゃがみ中キック○と流れるように技を繰り出す。スライディング風の足払いがリカにダメージを刻む。


 オゥ、ワンダフル!花崎が手を打って歓声を上げると、ニャンダフルと純もこれに続く。


「くぅ~じゃこれならどうジャ!」


 連打を食らったクー子がさっき入りやすいと聞いた小パンチ□ボタンを連打、張り手を繰り出しルーシーにヒットさせるが、mako・ルーシーは2発目をガードし、リカのお留守になった下半身に小キック✕を差し込む。


 そこから立ち小パンチ□、小キック✕、そして中キック△、リカ顔負けの回し蹴りへと繋ぐ。見事な連続技に純や花崎は息を飲む。


 見る間に体力の半分ほどを失ったクー子は悔しい悲鳴を上げる。もう、こんなの反則なのダ!アタイの攻撃が一つも入らないよぉ!泣き出しそうなクー子の肩にムードがそっと手をかける。ペシッ☆払いのけるクー子。


 「ええか、みんな。フレームの理屈が分かったら、今見せたみたいに流れるように技が連発できるんや。」


 次の対戦までにまずはフレーム、この理屈をインプットやで!すっかり人気のなく無くなった事務室に新コーチのフレッシュな声が響いた。


つづく

人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。元は少林寺拳法に汗を流す高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリ中。バト2では日本人空手家リョウを使う。一人称は俺っち。


・クー子 くーこ

 純の真ダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。


・音々 ねね

 純の姉。両親を早く亡くした純の母親代わり。苦学して一家を支える博識。何か秘密を抱えているようだ。


・花崎 誇 はなさき ほこる

 医療法人花崎会の跡取り。純のライバルで格ゲー仲間。アメリカンな空手家ゲンを使う。一人称はミー。


・夢原 省吾 ゆめはら しょうご

 伝説のプロゲーマー。落ちぶれ飲んだくれに。純と花崎の指導者としてゲーム界に復帰。音々とは因縁が、、


・花崎蘭子 はなさき らんこ

 花崎の妹。兄を侮る高慢な女子高生。自分こそが花崎家の跡取りに相応しいと思っているようだ。一人称はアタクシ。


・蛭田恭介 ひるた きょうすけ

元蘭子の親衛隊長。今はニヒリストを気取り文学と格ゲーに耽る。一人称は小生。


・日乃本尊 ひのもと たける

純と音々の父にして、夢原の師匠。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄


・神獣倶楽部 しんじゅう くらぶ

青木、白井、玄田の格ゲー三人組。日乃本尊の実相を知るとされる。純らの次なる対戦相手。


・Drケーシー花崎 ドクターケーシーはなさき

 医療法人花崎会の理事長にして、花崎兄妹の父。純に格ゲーによるリハビリを指導中。


・事務長 じむちょう

 医療法人花崎会の事務方トップにして、花崎家の執事。


・ロードバトラー2

 人気の格闘ゲーム。略称バトツー。リョウ、ゲン、ダル・シン、ハシミコフ、チャンリー、ゲイルなど多彩な格闘家が集う。某有名格闘ゲームとは無関係。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ