2017年4月3日
眼が覚めると自分はバスに乗って揺られていた。眠い目をこすりバス内を見渡すと、小学生くらいの少年少女たちがワイワイとしていた。
あ、そうか、今日は待ちに待った遠足だったんだ。昨日はあまり寝れなくて、バスに乗った途端、眠ってしまったんだ。
窓の外を見つめる。
何台もの車が、自分の乗るバスを追い越していく。
赤、青、黒、黒、青。
その次は青い大きいトラックだ。
「起きたの?」
後ろから女の子の声が聞こえた。窓から離れて、隣の席に顔を向ける。
「ぐっすりだったよ、はい」
その女の子はケラケラ笑いながら、手に持っていたチョコレートを差し出した。
おやつはおやつの時間に食べないと先生に怒られてしまう。2人はこっそり、チョコレートを口に含んで微笑み合った。
ふと何かが変わった。何が変わったかはよく分からないが、確かに何かが変わった。
バスを見渡すと先ほどまで、ゆったりと感じていたバスの中が一変する。
皆が焦っているのだ。
そして、自分の心も焦っていた。
何に対して焦っているのかよく分からないが、早く何かをしなくては、でも一体何をすれば良いのか。
早く、速く、ハヤク。
取り敢えずはやく何かをしなくてはいけない。
早く起きなければいけない。速く走らなきゃいけない。早く忘れなくてはいけない。速く投げなければいけない。
沢山のはやくが頭を駆け巡ったが答えは見つからない。
むしろ、もっと焦ってきてしまった。
それにしても自分は一体どこに向かっているのだろうか。
ハヤク答えを見つけないと。
(。-ω-)zzz. . . (。゜ω゜) ハッ!