表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

幸福な王子

そしてツバメは幸福な王子のくちびるにキスをして、死んで彼の足元に落ちていきました。


『幸福な王子』(オスカーワイルド)より

「さあさあ、我こそはイカロス!彼方へ飛び立つ者なり!」

声を聞いて白鳥は目を覚まします。近くからは何かが空気を裂いて落下する音、人の悲鳴、どちゃっとつぶれたようです。死んでないのかと手足を、体を動かしてみるとぬちゃぁと何かがぬめりついてきます。

生臭さ。

悪臭。

どよっとした空気。

何かを見ます。

寄生虫でした。

死骸が積み上げられています。どうやら寄生虫がクッションになったようです。

動悸。

息切れ。

めまい。

落ち着こうにも落ち着けません。なにやら耳に障る音がします。音が近づいてきます。おそるおそる見るとトコロどころ砕ケむシられタだれた寄生虫がイます。逃げます。それでも足は動きません。寄生虫が這い寄ります。体は動きません。「白鳥!」空から声が落ちてきます。

王子です。王子が落ちてきました。何がなんだと困惑していると、白鳥は王子に投げられ何かやわらかいものに包まれました。


「じゃあね白鳥!幸福に生きよ!」


エンジン音が響き王子から遠ざかってしまいます。王子の姿は寄生虫にまみれて見えなくなりましたとさ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ