表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の弟  作者: ミイ
93/148

空腹

次に僕が目を覚ました時には自室のベッドの上だった。周りには誰もおらず、枕元に水差しと仄かにランプの灯りがついているだけ。


僕はゆっくりと身体を起こすと時計を探した。


「(今…何時…?)」


時計を覗き込むと夜の12時を指している。


「(えぇ⁉︎僕、そんなに寝てたの⁉︎)」


そう思うと途端にお腹が空いてきた。


「(…晩御飯…食べ損ねたなぁ…お腹空いた…。後で何か探しに行こう…。

それにしてもヒロインのあの異常な怒り方と目眩…。何か関係があるのかな…"なんでルート様じゃなくてアンタがいるのよ"って言ってたけど、ルート様じゃなきゃいけない理由が…?それに魔法も自分で使ったって自白してたし…。どうしよう…このまま事件が明るみになって彼女が退学なんてことになったら…。ルート様のことは誰が助けたらいいの…?)」


僕がそう考えていると、いよいよ本格的にお腹がグゥ~と鳴り出した。


僕はヒロインについてなんの解決策も考え付かないまま立ち上がると自室の扉を開き、厨房へと向かう。少しぐらい我慢すれば…と思うかもしれないが、僕はお腹が空いていると寝れないタチだ。


「(こういう時の我慢は良くないよね~。)」と歩き続ける。廊下は照明が薄暗くなっており、気をつけないと調度品を壊してしまいそうだ。


「(○ロリーメイトとか○ィダインゼリーみたいな簡易食があればいいけど…流石にこの時代に無いのは分かってるから小さなパンでもいい…何かお腹に入れたい…。)」


僕は厨房へ着くと早速、保管庫の扉を開けた。

中は食材で溢れている。


「(うわーなんか色々ありすぎて分かんない…!とりあえず探そう。)」


僕は1番近い棚から物色し始めた。






暫く探していると、そのままでも食べれるものを見つける。それを抱えて振り返ると真顔のイモーテルが立っていた。


「…トルー様、何をなさっているんですか?」


あっ…あれ?イモーテル怒ってる?


「えっ…とお腹が空いて…。」


「でしたら、私を呼んで下さい!トルー様は倒れられたのですよ⁉︎もう少しお身体を大切になさって下さい!」


イモーテルはそう叫ぶと荷物ごと僕を抱きしめる。


僕は呆気にとられ固まっていると、彼の身体は熱く少し汗ばんでいる。更によく見るといつものカチッとした執事の服装ではなく寝間着と思われる服装に羽織りを着ただけの簡易な服装。


「(もしかして必死に探してくれた…?)」


僕は申し訳なさで動けなくなる。


「トルー様の様子を見に行き、貴方の姿がなかった時の私の気持ちをお考えですか…。また貴方を失うかもしれないと思ったら私は息が止まりそうでした…!トルー様…私のことを少しでも想って下さるなら無茶だけはしないで下さい…!」


彼は僕の肩に顔を埋め、身体を震わせている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ