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悪役令嬢の弟  作者: ミイ
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僕も原因が分からないだけになんとも言えない。


教室内がザワザワとしている中、先生が入ってきた。先生の登場に教室がシンッと静まりかえる。


先生は静かに生徒を見渡すと口を開いた。


「えー…皆も知っての通り昨日のニア・バイオレットの件だが、彼女は今の時点でまだ目覚めていない。突然のことに皆も驚いていると思うが正直、先生達も驚いている。創立以来こんな出来事は初めてだ。ただ本日もルート先生が診察に行くことになっているので皆も心配しないように、先生達に任せなさい。それにテストも途中で止まっているので近々続きを行うからまだ終わってない者はそのつもりでいるように。では、本日の授業を始める、教科書を開いてー…。」


と授業は淡々と進んで行く。


僕は授業中、この出来事がストーリーにあったかどうか必死に思い出そうとしたが、やはりプレイしていない僕に分かるはずもなく思い出せず終いとなった。







放課後ー。





僕は職員室を訪れ、ヒロイン宛てのプリントを預かる。


「(これで家を訪ねる言い訳ができた。)」


僕がプリントを持って昇降口へ急いでいると「トルー様!」と呼び止められる。


セイロンだ。


「セイロン、どうしたの?」


走って近付いてきたセイロンは息切れをしながら鬼気迫る表情で聞いてくる。


「…ハァ…本日は…ハァ…もうお帰りですか?」


僕は首を傾げながらも「…セイロンが急いでるなんて珍しいね?今日は今からバイオレット様のところにプリントを持って行くところだよ。」と答えた。


すると彼は「ダメです!」と声を荒げる。


「えっ…どうして?」


「…ッ!此処ではちょっと…。コッチに来て下さい!」


そう言った彼は僕を人気の少ない場所に連れて来た。


「一体どうしたの、セイロン?」


彼がこんなに取り乱すのは初めてだ。


「…昨日、テスト中にニア・バイオレット様が倒れられましたよね?」


「うん…。」


「その理由が今まで攻撃したことのなかった影がバイオレット様だけに攻撃したことによるものだと…。」


「うん、そうだよ?」


「…実はそれがバイオレット様本人がワザとやったのではないかと言われているんです。」


「えっ⁉︎それってどういうこと⁉︎」

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