プロポーズ?
「…で?どうしたんだ、こんな夜更けに?」
僕をソファーへ促した彼はそう告げる。
「うん…姉様のことで相談があるんだ。」
「ブルーマリーの…?」
僕が真剣に答える姿からサンバックも真剣な表情に変わる。
「…アイツがどうかしたのか?」
「唐突に聞くけど、兄様は姉様があんな態度なのは演技だって気付いてた?」
僕の言葉にサンバックは少なからず驚いていた。彼も知らなかったのだろう。
「…演技?普段のブルーマリーがか?」
「そう。今日、父様に言われて信じられなくて…。普段の強気な姉様は弱い自分を隠す為らしいんだ。」
すると彼はそうか…と呟く。
「…トルーに言われて思い出したんだが、過去に怪しいと思う発言があったのは事実だ。ただ確かめようにも物の好き嫌いは大人になるにつれ変わるものだし、家での態度も俺にとったら大人ぶってるだけの可愛いものだと思っていた。」
「そっか…。姉様、バレないように頑張ってたんだ…。」
「それで…トルーはその話を聞いてわざわざ俺の部屋に?」
「うん。今すぐどうっていうのはないんだけど、今後ルート様関係で何かあったら手助けをして欲しいなって思って。…兄様はあんまりこの婚約のことを賛成していないけど、僕は姉様のことを応援してあげたいから。」
「そりゃあ俺だって大事な妹のことを考えてやりたい。でもな、王族に嫁ぐってことはトルーが考えてるよりもっとややこしいことなんだぞ?前にも言ったが妃ってだけで命を狙われることだってある、そんなところに妹をやるなんて俺は嫌だ。」
「…じゃあ兄様がルート様と一緒に姉様も守ればいいんじゃない?」
「軽く言ってくれるな…。まぁトルーも側で手伝ってくれるって言ったらその提案は受け入れてやってもいいがな。」
「本当!?」
僕はサンバックの方に身を乗り出す。
「でも意味はわかってるのか?トルーも一緒にいるってことは俺の嫁になってブルーマリーの側にいるってことだぞ?」
「えっ…えぇ!?」
突然のサンバックの告白に顔が赤くなる。前に1人の男として見てくれ、とは言われたがまさかこのタイミングで言われるとは…それも軽いプロポーズ。
しかし、僕は直ぐに気が付いた。
「えっ…でも姉様の近くにいるには別に兄様のお嫁さんにならなくても側にいれるでしょう!?」
僕の答えに彼は暫く笑いを堪えると「ハハッ!なんだ、バレたか!」とイタズラがバレた子供の様に笑う。
僕は彼の態度に半端呆れながらも「もう!兄様!僕、真剣に相談してるんだからね!」と不満を漏らした。
しかし彼はゆっくりと僕に近付くと「トルー、俺の嫁になって欲しい気持ちは本当だぞ。」と真剣な声色で僕を抱き締めた。




