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悪役令嬢の弟  作者: ミイ
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2年間の出来事

「トルー様がいなくなったあの後、バイオレット様は直ぐに魔術師率いる騎士団によって拘束されました。よって、あの場にいたルート様やサンバック様は無事に保護され、怪我の治療を経て事情聴取をお受けになりました。あの日、あの場で起こったこと全て、お2人は事細かに私達に説明して下さいました。バイオレット様が自作自演で倒れたこと、禁術である魅力の魔法を使ったこと、トルー様を亡き者にしようとしたこと…。お2人はとても悔しそうに話しておいででした。そして、トルー様の行方…ですが、バイオレット様をいくら尋問しても「知らない。」「分からない。」しかおっしゃらず、結局トルー様は行方不明者の扱いとなりました。」


「あっ…あの!バイオレット様は今どうしてるの?」


そこが凄く気になる。


「…バイオレット様は既にお亡くなりになりました。」


「えっ…?」


どっ…どういうこと⁉︎


「トルー様の行方について尋問して参りましたが、口を割らない為、拷問にかけられました。そして徐々に精神が不安定になり…いえ、もしかしたら元々不安定だったのかもしれませんが、その後、自ら命を絶ちました。」


えっ…ヒロインが居なくなったってこと…?じゃあ、あの時の"リセット"って…。


僕が不安な顔をしているとイモーテルが続け様に衝撃的なことを告げる。


「そして…バイオレット様が亡くなってから不思議なことが起こったのです…。」


今の話でも十分凄い話なのにこれ以上…?


「バイオレット様が亡くなった直後、私以外…恐らくですが…トルー様のことを知る方が存在しなくなってしまったのです。」


「…えっ?」


「それまで必死にトルー様を探されていたサンバック様やルート様が急に捜索を止めてしまい、私は再度捜索をして欲しいと頼みました。しかし、初めからトルー様の存在がなかったかのような反応をされたのです。そして何故か私のこともトルー様の従者ではなく、ただの使用人だと認識されていました。私がトルー様の名前を出しても「俺に弟など居ない、兄妹は妹だけだ。」と。さらには旦那様や奥様までも…。」


「(えっ…じゃあ今、僕の存在を覚えているのはイモーテルだけ…?なんで…?イモーテルも僕と同じでこのゲームには存在していなかった人物だから…?)」


結局考えても答えは出ない。


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