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動き出す計画


松都高校は私立高校ではあるが部活動はそれほど強くない。というか強くなるのは難しい。

それは、前期や推薦入試において他の学校とは根本から違っていたからだ。

松都高校の掲げる理念は『社会を担う人材の発掘』だ。

なので、中学時代ずっと満点しか取らなかった者や圧倒な運動神経を持つ優秀なスポーツ選手でもリーダー性が無ければ取られない。

圧倒的なリーダー性を持った者しか取られないのだ。

そして、そんなリーダー気質の者達が下の者をまとめる。そうして、小さな社会のピラミッドが生まれる。

それこそが松都高校の目的。

そんな、数少ない猛者の一人が私、小宮山椛だ。


「ふぅ〜、んじゃ、始めようか」


「「「はい、会長」」」


私は、二年生でありながらこの学校の三つの最高機関の一つで一年前に作られたある機関の会長をやっている。

「では、今回の件だけど、あいつが遂に動き出した」


「ということは、遂に我々も本格的に動くということですか」


彼女は、私の助手のような役をやってもらってる井口さん。黒髪が綺麗なやり手の女って感じの人。


「やったー!遂に殺れるんだ!あいつを」


元気な彼女はこの機関の副会長の今江さん。この機関のムードメーカーでもある。いつも、小さなポニーテールを揺らしていてとても可愛い小動物みたいな子。

そして、ここには総勢五◯人以上の会員達がいる。


「みんな、今回の件で、生徒会と風紀委員会と手を組んであいつをこの学校から追放しようと思う。異論はない?」


ここにいる者達は絶対に私に逆らわない。それぐらい、私に陶酔している。この生まれ持ったリーダー性によって。


「やりましょう!会長」


「我々が絶対に成功させます!」


「マスター、何なりとお申し付け下さい」


思った通り数々の賛成の言葉が飛び交う。

ここ、松都高校は他の学校とは違い、相当校則が厳しい。

場合によっては、退学にもなる校則が幾つもある。


私達はそれを利用して、ある計画を企てている。



「ありがとう、みんな。では、これよりオペレーション『ブライトブレイク』を開始する‼︎」





会員達を帰し、後には私達三人が残る。


「学校で決定的瞬間を撮ればこの計画は成功するはずよ」


「はいはい、いつになく燃えてるね〜会長」


茶々を入れてくる今江さんと何か考え事をしている井口さんと私だけ。

そして、自分の中で何かがまとまったのか井口さんは口を開いた。


「でも、会長…本当によろしいのですか?もしかしたら会長のお友達にも害が出るのでは?」


優しい井口さんは私のことを心配してくれる。


「たしかにそうかもね。でも……それが遥希のためだから……」


そうこれは、遥希のためなんだ。絶対に失敗するわけにはいかない。


「んじゃ、がんばろーぜ会長!これが私達、『平沢撲滅の会』の最後の大仕事にしよーぜ」


「そだね」


「そうですね」


そうだ。絶対に成功するんだ。あいつを、平沢きららを学校から追放するためにこの『平沢撲滅の会』はできたんだから。



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