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❄✧☆【OTA1】雪のこぼれ話と小さなグノームたち(3/3)☆✧❄

✧・゜: ✧・゜: ❄️ :・゜✧:・゜✧


     【 OTA1 】

雪のこぼれ話と小さなグノームたち

      (3/3)


✧・゜: ✧・゜: ❄️ :・゜✧:・゜✧

✰✰✰


……え? あれ?

うわ、ちょっと待って。

気づいたら、もう年、変わってない?


……はい。

完全に「去年ぶりの更新」ってやつです。

ははは。新年早々、やらかしました。


冗談はさておき――

こうしてまたこの物語を開いてくれた、物好きで、しかもちゃんと賢い皆さまに。

本当に、ありがとうございます。


数ある作品の中から、この「だいきぼ★ウチュウ」を選び、

しかも OTA なんていう、ちょっと寄り道みたいな話まで付き合ってくれるその判断力。

……正直、信用できます。


今日は、年明け。

雪はまだ残っていて、灯りも消えきらなくて、

でも空気だけは、少しだけ新しくなった気がする――

そんなタイミングです。


どうか肩の力を抜いて、年越しそばでも食べながら、ゆるっと読んでください。


あらためて――

あけましておめでとうございます。


そして、もう一度だけ。

雪とグノームたちの、小さなこぼれ話を。


✰✰✰

「――新年の抱負。」


一つ。

いい加減、あのクソかっこいい青い薔薇を見つけて、

このバグった宇宙、なんとかすること。


二つ。

気むうが、もうちょい感情を表に出せるようにすること。


……いや、待って。

それ、言い方ミスったわ。


二つ(修正版)。

気むうが、自分の気持ちをちゃんと口にできるようになること。

うん。

こっちのほうが、まだ平和やろ。


三つ。

クラスの連中の、あの鬱陶しいイジりを――

……ちょっとだけ、恋しく思うのをやめること。


四つ。

そして、その延長線上で。

このイセカイに、ちゃんと馴染むこと。


……よし。

完璧やん。

たぶん。


「……何してるの、神い?」


気むうが、いつの間にか背後に立ってて、

うちの手元――紙と、

なぜか紙でも地面でも壁でも描ける、

あの不思議な魔法の棒をじっと見てた。


「え、あ……新年の抱負書いてただけやで。

ジムTに、やっとけって言われてさ……」


ここ数日、うちらはグノームの村に滞在してる。

“年越しも一緒に祝おう”とか、

“追加の祝祭がある”とか、

まあ、そんな感じの理由で。


昨夜はもう、

食って、飲んで、騒いで。

完全にやられた。


全員で腹いっぱいになるまで食べたし、

何なら――

グノームたち、

「チェリーベリー」とかいう

森産っぽい謎の果物まで、

もりもり食べてた。


しかもそれを、

カチコチ音を立てる時計に合わせて。


……十二時ちょうどに、

「ディン、ドン」って、十二回。


うん。

多分、あれが――

新しい年を迎えるための

“期待感の演出”なんやと思う。


イスシアと少し調べた感じやと、

どうやらこの世界、

暦そのものは一致してるらしい。


まあ、

それぞれの世界で、

それっぽい歴史とか理由は

後付けされてるみたいやけど。


……地味におもろいよな。

こういうの。


シュ、シュ、シュ……。


「……ねえ、神い」


「えっ?

な、なに?」


「字、変すぎ。

それに、筆順めちゃくちゃ。

昔からそうだけど」


紙を覗き込みながら、

気むうが容赦なく言う。


「もう少し、

字を書くときくらい

規律ってものを身につけたら?

……バカ」


「もう……

黙れ、気むう!!」


書き終えてから、うちはその紙を丁寧に折って、

ちっちゃい封筒に、そっと入れた。


……なんやろ。

一瞬だけ、

日本の田舎でスローライフしてる

典型的なスライス・オブ・ライフ系ヒロインに

なった気分やった。


まあ、

あっちのヒロインは、

字もちゃんとしてるやろうけど。


うちのは――

どう見ても、

恐竜が書いた落書きや。


椅子から立ち上がった。

あの椅子、

木が余ってたからって理由だけで

グノームの大工さんがくれたやつ。


……重いし、

ちょっとゴツいし、

正直センスは微妙やけど。

まあ、気持ちはありがたい。


それで、

うちはそのまま

グノームの村のほうへ向かった。


うちらは村のど真ん中やなくて、

少し外れ――

入口のあたりに泊まってる。


体格的に邪魔になるし、

森の中で、

仮設の衛星みたいな感じ。

一時滞在。そんな距離感。


「どこ行くん、神い?」


木にもたれながら、

何か読んでたフルカフトが声をかけてきた。

横にはマイルズ。


「え、あ……

これ、届けに行くだけやけど。

なんで?」


「いや、別に」


「……一緒に行く」


気むうが、

いつもよりちょっとだけ近い位置から言った。


「え。

あ、う……

じゃあ、ええけど」


正直、

その言葉が出た瞬間、

一瞬だけ固まった。


気むうが、

自分から“一緒に”とか言うの、

かなり珍しい。


……まあ。

きっと、

何か用事でもあるんやろ。


うちらは、そのまま

グノームの村の通りを歩き始めた。

ジムTを探しに。


ほんま、

気づいたら――

かなり久しぶりやった。


うちと気むう、

二人だけで、

どこかに向かって歩くの。


誰かに連れて行かれるわけでもなく、

訳の分からん現象に放り込まれるでもなく、

「はい次これです」みたいに

運命に指示されることもなく。


ただ、

自分の足で歩いてるだけ。


……この感覚、

いつ以来やろ。


この世界に来た、

あの日以来かもしれへん。


最初はさ。

ほんまに、

普通の日やったんよ。


それが、

途中から――

急に、

普通じゃなくなっただけで。


……あれから、

どれくらい経ったんやろ。


七ヶ月?

五?

六……?


……まあ、

正直、

よう分からん。


ただ一つだけ、

はっきりしてることはある。


意味なんて、

これっぽっちも見当たらへん世界で、

暮らすのに――


そろそろ、

慣れてきたってことや。


「……なあ、神い」


「ん?」


「今年さ……

もうちょい、うまくやれへんかな」


「え?

なんや急に。

何食べたん、気むう」


「ち、違う……

その……

チーム、みたいな感じで」


「……チーム?」


横を歩く気むうをちらっと見る。


……おかしい。

なんか、

やたら人間っぽい。


こういう顔するの、

ほんまに限られた場面だけや。


「うちら、

もうチームやと思ってたけど」


「……そ、それは、そうやけど」


一瞬、言葉に詰まって、

それでも無理やり続ける。


「同じ場所におって、

同じ目標で動いてるなら……

もうちょい、その……

ちゃんとしたチームでも、ええんちゃうかって」


「ちゃんとした、チーム……?」


気むうは、少し視線を逸らして――

ほとんど聞こえへん声で言った。


「……姉妹、みたいな」


……。


「姉妹……?」


「……うん」


正直、

言ってることは、

あんまり整理されてへん。


でも――

その感じは、

なんとなく分かった。


「……まあ。

せやな」


足元を見ながら、

ぽつっと言った。


「ちゃんと一緒におらんと……

この世界、普通にうちらを食いよるし」


少しだけ立ち止まって、

うちは――

気むうに、手を差し出した。


「今年はさ。

……ちゃんと、ええ年にしよ。

なあ、気むう」


気むうは、

差し出された手を見て。

それから、

一瞬だけ、地面を見て。


……で。


次の瞬間、

思いっきり、抱きついてきた。


「わっ――!?」


「……」


……。


……え、

え、なに。


心臓が一拍、遅れる。


抱きしめ返すべきか、

突っ込むべきか、

判断つかんまま――

そのまま固まった。


……ほんま、

気むうってやつは。


……。


……で。

ふと、思う。


気むうは――

いったい、

何を言いたかったんやろ。


✰✰✰


※ おまけのひとこと


更新が遅くなってしまって、

本当にすみません……!(^^;)


本当は、

ちょうどお正月ぴったりに出すつもりやったんですが……

まあ、ほら。

いろいろしてたら、

気づいたら今日でした。


はい。

もう1月2日、しっかり過ぎてます。


……あるあるってことで、

許してください。


それでは――

次のOTAで、またお会いしましょう!


そんなに間は空きません。

たぶん。

……うん、ちゃんと、来ます。


約束です!!


✰✰✰

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