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モテモテで修羅場な私の日常(百合)  作者: みりん
そして始まる新たな関係
18/25

踏み出す第一歩

3章プロローグ。

短め。


 冬花ちゃんに相談した翌々日の月曜日。


 いつもの昼休み。いつもみたく4人で集まって食べる。

 2週間ほどですっかりこの光景にも慣れてしまった。

 

 カレンと雫先輩が揉めて、たまに凛がそれをいさめて、なんだかんだで雰囲気も良い。

 

 実際、このままなあなあな関係のままでもそれなりに上手くいくとは思う。

 でも、それだと駄目だよね。

 3人の行為に向き合わないのは無責任だよね。


「ねえ、大事なこと話したいんだけど放課後3人とも時間空いてる?」


 出来るだけ真面目なトーンで切り出す。

 

「優先輩、どうしたんですか? 大切なことだったら部活を休みますけど」


 私の真面目そうな雰囲気に困惑した様子で、カレンが聞いてくる。

 

 まあ、私が真面目そうにするの珍しいからね。

 困惑するのも仕方がない。


「昨日1日考えてたんだけどね。私はカレンや雫先輩、凛との関係を大切にしたい。だから、そろそろちゃんと3人に向き合おうかなって思って」


 私の言葉に3人が息を飲む様子が伝わってくる。

 3人もこの関係がずっと続くとは思っていないんだろう。


「わかりました。それなら空けときますね、先輩」

「優さん、私も大丈夫よ。空けとくわ」

「優、わかった。放課後は空けておく。で、どこに集まるんだ?」


 3人からの了承の返事がもらえる。


 そういえば、話すことだけ考えていたせいで場所を決めてなかった。


 学校で人がいなさそうな場所。

 まあ、屋上あたりでいいだろう。

 うちの高校は屋上が解放されているものの、立ち寄る人がほぼいない。


「じゃあ、屋上でお願い」


 そのまま、今日の昼休みは解散する。



   ***



 放課後、屋上で待っていると3人がやってくる。


「来てくれてありがとう3人とも。とりあえず、私の言いたいことを伝えるね」


 身構える3人。

 私もすごく緊張している。


「私は3人のことが好きです! でも、だからこそ誰か1人を選んで付き合うなんてことは出来ません。誰か1人だけを優先することなんて無理です! だから、出来ればずっと3人と恋人としてではなく友達としてみんなで仲良くしていきたいって気持ちがあります」


 続けてどんどん私の本音を口にする。

 

 言いたいことは全部、今のうちに言ってしまおう。


「そもそも、3人とも勝手なんですよ。私はもともと百合でもなんでもないのに、3人の中から選べって言われるし。みんなまっすぐに好意を伝えてきたり、キスしてきたり。おかげで3人を付き合う対象として意識しちゃいましたし。だからって、その中から1人選んで他の2人との時間を失うなんて私は嫌です。私は3人共とずっと一緒に居たいです。だから、私と3人とも友達のままずっと一緒にいるか__」


 私は欲張りになろうって決めたんだ。

 3人がそれで私を見限るのは怖いけど。


「3人とも好きなので、全員私の彼女になってください!」


 勇気を出して__私は最低の発言をかました。

(クズとして)踏み出す第一歩

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