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モテモテで修羅場な私の日常(百合)  作者: みりん
私の修羅場な日々
10/25

始まりの宣戦布告

2章プロローグになります。

短め。


 顔がよく見えない女性が私にせまってくる。 

 そのまま、私の首筋に__


「……はっ!?」


 寝て起きれば、当然のように朝がやって来る。

 変な夢を見てしまった……。顔を思い出せないけれど、女性の誰かに首筋をかまれる夢だった。

 

 いろいろあったせいで意識してるのかな。

 いや、私はまだノーマルだ。

 

 思考を整理していると、なにやら腕が少し重い。

 まるで、なにかが乗っかているようだ。


 隣をみると、そこには不自然なふくらみがある。  

 布団をめくるとそこには妹の姿が。……何で妹がいるんだ?


 まさかなと思い、そっと立ち上がり洗面台に行き、首筋を確認すると噛みあとが。

 

 お前のせいだったのか!

 

 うちの妹はたまにこういうことがある。

 自分のベッドに戻り、そっと妹を起こす。


「……ふぁあああ。よく寝た。あれ? どうしたの、お姉ちゃん。そんな怖い顔をして」

「何で私のベッドにいるの?」


 真顔で圧をかける。 


「えっ!? 妹だから当然__って、痛い、痛い。妹の頭はそんなに強く握るものじゃないよ。妹の頭はそっと優しく引き寄せるようにして……そう目覚めのキスを!」


 アホなことをいう妹をほっといて、登校の準備をする。

 たまにうちの妹はよくわからないことを言い出す。

 

「あれ? 姉は目覚めたはずじゃ……」

 

 そんなよくわからない呟きが聞こえてくる。

 

 何にだよ。目ならとっくにお前のせいで覚めたけど。


 朝食をとり、登校の準備を済ませた私が玄関を出ようとするとインターホンがなる。

 誰だろうと思い扉を開けると、雫先輩、カレン、凛が勢揃い。

 扉をそっと閉じる。


 さて、今日は学校を休んでも許されるだろうか。

 朝から胃が重たい……。


「「「優(先輩)(さん)、一緒に学校行こう(行きましょう)」」」


 外からそんな声が聞こえてくる。


 そうして私の1日が始まるのである。



   ***



「優先輩はアタシのものです! 雫さんは離れてください」

「そっちこそ誰の許可をとって、優さんの手にしがみ付いてるのかしら?」


 いきなり喧嘩勃発してますがな。

 両サイドの腕に2人が抱き着いてくる。


「え、えーと、私も手を繋ぎたい……」


 出遅れた凛が1人で寂しそうにしている。

 控えめなところが可愛い。くっかわ。


「アタシが一番、優先輩と仲がいいんです! なんたって、キスだってしたんですから」


 カレンがドヤ顔でそんなことをいう。

 やめて、キスのことは話さないで。 


「なっ!? まさか、私もしていない唇にっ!? 優さんこっち向いて」

「へ?」


 そういうと、私の口に自分の口を合わせようと__


「__って、道端で何をしようとしてるんですか!? このアバズレ」

「うるさいわよ、ビッチ」


 咄嗟とっさにカレンが阻止をする。

 危ないところだった……。


「……私もしたぞ」


 聞こえないくらいの声でおずおずと凛が呟く。キスを思い出しているのか顔を真っ赤にして。

 その感じだとこっちまで照れるじゃないか。私の顔まで熱くなってくる。


「真の敵は別にいるようね、星宮さん」

「そうですね、月城さん」


 照れる私を見て、2人が危機感を募らせる。


「まあ、私だけ(・・)が優さんの彼女ですから、焦らずにいきますわ」

「いきなりキスしようとしといて何をいってるんですか、このアバズレは」

「優さんの唇奪ったビッチは黙ってなさい」

「「……あ゛」」


 ガンつけ合う2人。

 2人の仲は大変良好である。


 ああ、空が青くてきれいだ。

 

「絶対に優さんは渡さないわ」

「アタシも絶対に譲らないですよ」

「わ、私もだ。優の1番近くにいるのは私だ!」

 

 そして、慌ただしい私の新学期が始まるのである。

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