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2,家に知らない人がいる

とりあえず、本日中に三話まで投稿予定です。

それ以後は一日おきぐらいかと思われます。とりあえずストック切れるまではそんな感じの投稿になります。

ストックきれたら、書いたら投稿になりますので、ちょっとゆっくり……になります。

どうぞ宜しくお願いします。


 《ざっくりとした人物説明・用語解説》

 ※目を通しても通さなくても読み飛ばしても問題ないです(ぐだぐだ)。

 新規情報、開示情報がとりあえずここに載ります。


 妹の名前:三奈みな

 姉の名前:綾子あやこ



 ◆ ◆ ◆



「んん? ……ちょっと。三奈ちゃん。なんかさあ、一階のほう、騒がしくない?」


「うん? うん……お父さんとお母さんが、話してるんだと思うけど……」

「みたいだね。でも……うーん。なにか、面白い番組でも今やってるのかな? ……んんん……男の人の声がするな……テレビから? それにしては……笑い声……話してる……? 楽しそう、ではあるけど……誰か、お客さんでも来てるのかな……」

「おねーちゃん? どうしたの? おトイレ?」

「違うけど。……ちょっと、様子見てくるわ。スマホ、スマホ……あった。よし」

「え、おねーちゃん? どこいくの?」

「ちょっと一階。見てくる。あんたはここにいなさい」

「ええー、やだー! まってよー! 私も一緒にいくー!」




「……ちょっと三奈ちゃん。腕を掴むのやめなさい。動けないから。背中に張り付くのもやめなさい。階段から落ちそうになるから。うわっ、やっぱり。知らない人がいるわ……ていうか、誰よあれ」


「おじさん!」


「そうだねオジサンだね。でも、知らないオジサンだわ……私の記憶にはない。無精髭……むむ……やたらとガタイがいいな、あのおっさん……肌焼けてるし、ガテン系……違うか……でも目の色、青い……髪も金色……外人……かな?」


「うん。外人さん」


「だね。うーむ……ピアスに、ブレスレット、ごつい指輪……なにあれ。じゃらじゃらつけちゃって……うわ、それに首と手首に入れ墨してんの……? ──三奈ちゃん。お父さんのゴルフクラブ……いや、金属バットは……玄関の横にあったよね」


「うん。あるよ!」


「了解。ちょっと、金属バット、取ってきてくれる?」

「えっ、いるの?」

「わかんないけど。念の為。持ってきといてくれる?」

「うん、わかったー!」




「あっ! 綾ちゃん! 三奈ちゃん! ちょうどよかったわあ! おじさんが外国から帰ってきたのよ〜!」

「ちょうどいい。二人とも、こっちにきて、おじさんに挨拶しなさい。久しぶりだろう?」

「おみやげもたくさんあるんだって! ほらほら! 早く早く!」


「おじさん……? それは、お母さんの? お父さんの?」


「何を言ってるんだい。もちろん、僕の弟だよ!」

「……お父さん。弟なんていたっけ?」

「いたよ! もー、何を言ってるんだい、綾子は。すまんね、久しぶりだから忘れてしまってるみたいで」


「ははは。いえいえ〜。それは仕方ないことですから! どうぞ、お構いなく〜!」


「……うわ、うさんくさ……ていうか、誰」

「あ? ああー。えーとお」

「オ ジ サ ン? 名前はなんていうの」

「くっ……オジサン……か……その言い方……ちょっと、どころでもなく、心にくるな……」

「オジサン。名前は」

「ううっ……ジークリート……だ」


「……………えっ? ちょっと、待って。それって、さっき聞いた残念な──」


「あ? 残念?」


「あっ、あのね、おねーちゃん! この人にね、おねーちゃんに話して聞いてくるから待ってて、って言ったら、ここで待ってるって」


「は?」

「おう。つーことで、待たせてもらってるんだわ。理解したか?」

「しない。説明が全然、圧倒的に、足りない」

「あー。うん。まあ、そうだよな! わかった、ちょっと、俺からも話そう。なんか上手く伝わってないような気がするしな! てことで、えーと、お兄さん。義理姉さん。ちょっとお姉さんの方が話を詳しく聞きたいみたいだから、おみやげ渡しついでに話してくるわ!」

「分かったよ。いろいろ話してやってくれ。外国の話なんて珍しいからなあ」

「綾ちゃん、お茶とお菓子、持っていく?」

「あ、私、持ってくー」


「三奈ちゃん、落さないようにね。ほら、お盆にのせてあげるから。大丈夫? そのお菓子の量、一度に持ってくのには多すぎるんじゃない? 落ちそうよ。ポットとカップ、割らないようにね。それとも、ペットボトルのお茶にしとく? その金属バットも持ってくの?」


「大丈夫! あ、オレンジジュースのペットボトル、1本、持ってく〜。あっ、いっこ、お菓子、落ちちゃった……」

「はあ……もう……」

「さあさあ、お姉さん! ほらほら、行こうぜえ!」


「ちょっと、オジサン。背中、叩かないでくれる? 痛いんだけど。あと、触らないで」


「うっ、いまのも、グサッときたあ……あんまり、おじさんをいじめないでくれるかい……? これでも俺、ナイーブなのよ……」

「へえ。そう」

「冷たい……なあ、三奈ちゃん、お前の姉ちゃん、冷たい……」

「おねーちゃんは優しいよ! いいから、もう、なんでもいいから、はやく、階段、あがってよー! 重、いー!」


「あーもう! あんたがいっぱいジュースやらお菓子やら乗っけて持ってくるからでしょ! 金属バットは私が持ってあげるから」


「金属バット……?」


「うう、だってえー! お菓子、食べたいんだもん〜! 咽も渇いたし〜!」

「あー。三奈ちゃん、お盆、俺、持とうか?」

「い、いいー! いま、手を、離したら、お菓子、が、落ちちゃうう〜!!」




「それで? ジークリートさん。叔父さん、ってどういうことよ」

「あー。うん。まあ、説明するのも面倒じゃん? だから、ほんのちょっとだけ暗示を、な。お、怒るな怒るな! 俺がいなくなったら数分で解けるような簡単な暗示だから! 害も無い!」

「本当に?」

「本当だ! 俺を信じろ!」

「嘘だったら許さん」

「大丈夫だって! あーもー、三奈ちゃん! お姉さんに俺の事、ちゃんと伝えてくれた? どういう説明してたのよ! ものすんごい怪しまれてんだけど!」


「むぐむぐ。私、ちゃんと説明したよ! したもん! 世界を救って下さいって言われたって! ペットみたいな乗り物と武器もくれるって」


「うわあもうめちゃくちゃに端折られた怪しすぎる説明してくれてるな! え、ええとですね、お姉さん」

「ちゃんと最初から、順序立てて、説明してもらえる? さっぱり分からないんだけど」


「ハイ……ところで、その金属バット、なんなんですかね……?」


「気にしないで。いいから、先に説明を」

「ハイ」




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