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1,妹が新しいゲーム(?)を見つけたようです


 ほぼ会話分のみで進んでいきます。地の文?なにそれ美味しいの? という形式ですのであしからず。

 なので(?)、ライトなファンタジー感覚でお読み頂けましたらと思います。一話3,000文字程度ぐらい。

 ゲーム好き姉妹の日常と非日常とファンタジーな日々。



《とてもざっくりとした人物紹介》

 姉:市立進学高の三年生(受験勉強の息抜きにゲーム中)。

   黒髪ストレート。長さは背中の真ん中くらいまで。

   ゲーム中は大抵ポニテにしている。

   据置き、スマホ、PC、ハードはいろいろ。最近は諸事情により少し積みゲー気味で悲しい。


 妹:女子短大までエスカレーター式の私立女子高の一年生。

   (好きな時に好きなだけゲーム中)。

   茶色のふわふわ内巻きボブ。長さは耳の下ぐらいまで。

   据置きもするけど、主にしてるのはスマホゲーム。課金はひと月千円まで。


 部屋は二階の一室を共用。(衝立で仕切って、なんちゃって一人部屋風)




 ◆ ◆ ◆




「ねえねえ。おねーちゃん」

「んー? なにー? いまちょっとボス戦で忙しいんだけど!」


「ごめんー。でもちょっと聞いてよー。あのね、私ね、こないだね、世界を救ってくださいって言われたんだけどね」


「は?」


「いや、だからね、世界を救って下さいって」


「ぶっは! なにそれー! 笑う! 今どき珍しいものすごいベタな台詞だねー! 何々? 新しいゲームの話?」

「新しいといえば新しいけど……いや、本当の話で」

「本当の話? ってことは、そういう設定のゲームなの? どういう新作ゲームなのそれ。リアル系ってこと?」

「うー……リアル系といえば、リアル系……」

「ふーん。よくわかんないけど、面白そうなら、やってみればいいんじゃない? ものは試しだし」

「もー。他人事みたいに〜!」

「他人事だもん。でしょ? ──あ、やったー! 勝ったあー! レアアイテムもゲットー!」

「おめでとー。それでね、私ひとりだと心細いから、おねーちゃんも手伝って欲しいんだけど」

「えー。んー、まあ、いいけど。どんなゲームなのよ。ジャンル、何?」


「ジャンル? んーと。ファンタジーぽい!」


「……私が聞きたかったのは、それじゃないけど……まあいいわ。ファンタジーかあ。ファンタジーもいろいろあるでしょう。それって、舞台は中世系? それとも現代系? 近未来系?」


「んーなんだろう……魔法陣の上にローブ着た男の人が立ってたから、中世系? かも」


「ふむ。いいじゃない、中世系。私、好きよーそういうの」

「だと思った! おねーちゃん、そういうの好きだもんね!」

「うん。で? そのゲームって、アクションRPG? シミュレーション? アドベンチャー?」


「んんー……。しいていえば、アクションRPG……?」


「アクションかあ。それならあんたの方が得意じゃない? 私飛び移るとかいつも失敗して落ちるし」

「落ちるよね、おねーちゃん。でも、謎解きとか探索系とか仕掛けトラップ系とかは得意じゃん。私、考える系と頭使う系、苦手!」

「だよね、あんたは……それと、数字系」

「それも苦手! 素数とかよくわかんない!」

「うんうん……でもちょっとは勉強しようね……今度また教えてあげるから……それで、タイトルは?」


「タイトル? ううーん……タイトルは……よくわかんない」


「よくわかんないの? なにか、キーワードとか覚えてないの? 検索するわ」


「キーワード? ううーん……あのね、悪い魔導師を倒して下さいって言ってた!」


「ぶふっ、うくく……っ、なにそれ!! すげえベター!! ものすごいベター!! ていうか懐かしい感じだなー! 昔のゲームみたい!」


「昔のゲーム? おねーちゃんがやってたやつ?」

「うんうん。好きなパーティ組んで、探索していく3Dダンジョンのやつ。ストーリーはよく分からないけどマップ埋めとか面白くて」

「マップ埋めるの系も好きだよね、おねーちゃん。ううーん。そうだ、それに似てるかもしれない……かも?」

「おおー! やるやるー! おもしろそうー!」

「んと、なら、手伝ってくれる?」

「うんうん。いいよー。あんたとパーティ組んでやればいい感じ?」

「うん! そうそう。うう、よかったー! ありがとー、おねーちゃん!」

「いいけど、タイトルはなんなのよ。ネットで検索するから、覚えてるキーワードとか言いなさい。メモってないの?」

「ない……」

「もー。ちょっとまってて、紙とペン取ってくるから……いいよ、覚えてること、言って」


「うんとね、魔法陣の中に立ってた人の名前、ジークリート、だって」


「惜しい名前だね。『フ』が間に入ってれば尚ベターだったのにね」


「ね! それでね、あとね、武器選んでって言ってた!」


「いきなり話が飛ぶな!? 武器、選べるの?」

「みたい! 私、弓にした!」

「あんた、弓好きよね。私は何にしようかな。大剣好きだけど、重さで動きが遅くなるからなあ。あんたが後衛なら、私は前にでようか。ここはベターに剣と盾かな!」

「おねーちゃんは剣、好きだよね。わかった! じゃあそう言っとくね!」

「おー。……言っとく? 設定すればいいんだよね?」

「うん!」

「……まあ、いいけど。それで? 他には?」


「他……うんとね、ふぁみりあ……ペットみたいなの? くれるって言ってた!」


「へー。ペット! いいじゃんか! 連れて歩けるの?」

「多分! 乗り物にもなるんだって!」

「へー! それで、あんたは何にしたの?」

「鳥さん! 青いの!」

「なるほど。かわいいよね、鳥さん。青い鳥。いいんじゃない? 幸運のシンボル! 他にはどんなのが選べるの?」


「うんとねえ、馬と、猫?ヒョウ?みたいなのと、ライオンみたいなのと、恐竜みたいなのと、カンガルーみたいなのと、あとは……いろいろあるみたい!」


「後半の二種類がものすんごい気になるけど……ここはベターに、馬にしようかな! 白い馬とかあるかな?」


「うんとねーあったよ! それで、色も白かったよ!」

「うはっ! うわベタすぎるー!! 笑うわ。よし、それにしよう。オーケー。私、ベッタベターでコッテコテな聖騎士プレイするわ」

「わかったー!」



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