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世界も人も狂ってる  作者: 拓斗
3 さよならありがとう (1)
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47 六大龍

(おーいユキ、おーきーろー。いつまで寝てるんだ。)


「ん?なにかようマリィ。」


ユキは正直もう少し寝ていたかったが、マリィがうるさくて起きてしまった。2度寝する訳にも行かないし、もう完全に目が覚めてしまった。


(ようも何も、気づいてないのか!感覚が【消滅】の影響でしばらく失われているのか。それとも)


マリィは自分の世界に入ってしまったようだ。何やらブツブツ言っている。そんなマリィをほっといて、ユキは立ち上がる。がふらついて上手く立ち上がれない。そして自分の手を見る。


「え!なんだこれ。」


そこには血が大量に出ていた。 恐らくサウザントウルフのボスによる攻撃が原因だろう。


「さっきの攻撃で血が出たのか。けど痛みは無い。とりあえず止血しないと。マリィ頼む。」


(え!ああ分かった。ヒール。)


マリィの魔法によりとりあえず止血は完了した。だが失われた血は戻ってこない。傷を塞いだだけだ。黒竜の服も血まみれだ....し。


(なぁマリィ。僕が寝ている間に黒竜の服に何かしたか?)


(いや私は何もしてないよ。私も起きたらそうなっていたんだ。)


(それじゃあ何故黒竜の服が僕の血を吸っているんだ。)


黒竜の服はユキの血を吸収していた。心做しか寝る前と、形が変わっている気がする。


(んーーー!)


(マリィ今何か気づいただろ。)


(いや別に何も気がついてないよ。ただの妄想だよ。)


(妄想でもなんでも良いから、教えてくれ。何をやったんだ。)


(どうして私が何かを、やったって前提なの。まぁいいや。ユキはこの服の生前を知っているよね。)


(ああ魔神であるマリィと一緒に戦った黒竜だろ。)


今更なんだよゆうのだ。生前とか関係あるのか。もう既に生きていないのだから関係ないはずだ。まさか幽霊なんてはずもないし。


(うん。でも実はね私黒竜じゃなくて黒龍に手出すけ、してもらいたかったの。でも黒龍は寿命で既に死んじゃってて、仕方なく黒龍の子供の黒竜に手伝ってもらったの。)


(はあそれでいったいなんの関係が?)


(だから私はずっとその服は、私が手伝ってもらった黒竜の服だと思ってたげど、実際は黒竜の父親の黒龍の服かも知れないって話。私も会った事はないけど人の血を飲むのが、好きって聞いた事あるし。)


(なるほどね。黒竜の服じゃなくて、黒龍の服。けどだから何?って話だよ。別に困ること無くない。)


マリィの言う話が全て本当だとしても、別に問題ない。むしろよりレベルの高い防具だと喜ぶべきだろう。それなのに何故マリィはこんなにも怯えているのだろうか。魔神が怯えるなんて聞いたことない。


(困るって言うより、なんて言うか、本当にヤバいんだよ。)


(なにが?)


(黒龍は六大龍の1体だからだよ。)


(ろくだいりゅう?)


初めて聞いた単語だ。少なくとも余り広く認知されていないだろう。


(六大龍ってなに?)


(六大龍ってのは6体の龍の事だよ。とにかくヤバいぐらい強くて怖くて私も1回しか会ったことないけどとにかくヤバいんだって。)


(とりあえず落ち着けって。いったい何があったんだよ。)











マリィの話をまとめるとこうだ。


1 六大龍ってゆう化け物が昔存在した。(今でも生きているかもしれない)。

2 マリィは昔ちょっかい出して返り討ちにあった。

3 六大龍に関わるとろくなことが起きないと言われている。

4 六大龍には赤龍、青龍、白龍、黒龍、邪龍、魔龍の6体が君臨している。

5 六大龍は少し動くだけで災害が発生する。

6 そんな化け物の服なんて着たくない。


しかしそんなことは言われても困る。この黒竜の服改めて黒龍の服は、防御力がものすごく高い。1度この防御力を味わったら、他の防具ではなかなか満足出来ない。


(でももういいだろ。既に死んでいるやつのことを考えるより、この服をどう使うか考えよう。そっちの方がまだ実用的だ。)


(................................................................................................................................................................分かった。)


とは言え流石に血の付いた服を着るのはユキも嫌だ。既にこの道はハズレだ。このまま進む必要は無いだろう。


(マリィ提案なんだけど1回エリスダールに行こうと思うんだ。着替えたいし、この27番の道は魔獣は出るし、歩きずらいし、使うことは無いだろう。)


ユキはポケットから手帳を取り出して、最初のページを開いた。そこにはエルランド王国からギース帝国に向かうための道が、書かれていた。


「27番はダメ。やっぱり3番か6番か15番が良いかな。っと。」


27番と書かれた場所にバツ印を付け手帳を閉じる。


(エリスダールに行くのは構わないが、少し遠回りになるぞ。良いのかユキ?)


エリスダールは迷いの森とゆう場所に置いてある。その名の通り霧が深く迷いやすい森だ。だが実際は魔法の類ではなく、ただ単に迷いやすいだけの森だ。1度道を覚えてしまえば問題ない。変な噂に尾びれが付いているだけだ。


(まぁ大丈夫だと思うよ。ギリギリ間に合うと思う。........多分。)


(何とも情けないね。)


(別にいいだろ。とにかくエリスダールに出発だ。)

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