表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界も人も狂ってる  作者: 拓斗
3 さよならありがとう (1)
38/67

38 今はまだ平和な時間 2

「何度来てもここは凄いな。」


ユキがやってきたのは、図書館だ。利用料さえ支払えば誰でも使えることが出来る便利な施設だ。正直剣を振るよりも本を読む方が好きなユキにとっては夢の場所だ。図書館から本を持ち出すことは出来ないし、本を傷つけたらもちろん弁償だがそれでも簡単に知識に触れることが出来るのはここぐらいだ。まぁかなり利用料は高いのだが。


「ようこそおいでなさいました。利用料をお支払いください。金貨10枚です。」


「はいどうぞ。」


ユキはきちんと10枚金貨を渡した。


「あれ8枚しかありませんよ。足りません早くあと2枚出してください。」


ユキは見逃さなかった。この受付の人がこっそり金貨を自分のポケットに入れていることを。だがよくある事だ。もしポケットに入れただろうなどと言えば二度と図書館は利用出来なくなり残りの金貨8枚も没収されるだろう。ユキは1秒程考えた後とある行動にでることにした。そして初めて受付の人の顔を見た。恐らくは40代前半だろう。化粧で無理やり若く見せようとしているが、化粧のせいでより老けて見える。そしてユキは金貨2枚を受付に渡してこう言った。


「おばさん老けてますね。」


おばさんはあまりのショックで動けなかった。そしてそのせいで隙に一瞬でおばさんのある物を盗んだ。盗んだのは財布だ。まぁお金には中のお金には興味ないし、後でトイレにでも置いておくとしよう。あとは知らない。誰かに取られても自分だってお金盗んでいるんだから、仕方ない。



ユキが今読んでいるのは麻薬系の本である。ユキはこうゆうのは苦手なのだが、世の中には喜んで使う頭のおかしいやつもいる。ユキは麻薬で頭がおかしくなるのではなく、頭のおかしいやつが麻薬を使うのだと思っている。


「これだ。」


(ん?見つけたのか。)


(ああ。見つけたよこれで今夜.......ってもう夕方じゃないか。急いで準備しないと。)


(いつの間にこんな時間が経っていたんだ!!)


ユキは本を元の場所に戻し図書館から出ていった。かなり時間はギリギリだ。








まずユキが向かったのは武器屋。この世界において武器とゆうものは、防具よりも重要視されている。何故なら強い武器を装備すると普段よりも強くなるからだ。武器は1級武器、準1級武器、2級武器、準2級武器、3級武器、準3級武器と通常は別れている。一部の名前持ちの武器ネームド武器は1級武器武器よりも性能が高くネームド武器を持つだけで訓練した事の無い子供でもある程度戦えるレベルまで強くなれる。折れてしまった名もなき剣がネームド武器だ。また聖剣や魔剣は古代武器と言われている。要するに武器が強ければ、持ち主の実力関係なく強くなるとゆう事だ。


「だとゆうのに普通の3級武器で戦っている人もいる。例えばマサトとか。」


(何言ってんの?急に独り言をして。気持ち悪いよ。)


マリィに気持ち悪がられたところでユキは店に入っていった。

買うのは量産の剣。むしろなまくら。準3級武器だ。どこの武器屋にも大量に置いてある。こんな悪品を買うのは、よっぽどお金のない傭兵か、将来に夢を見る少年ぐらいだろう。


「2本お願いします。」


「なら銅貨5枚で良い。」


「これでちょうどです。」


「まいど。」


一瞬で買い物を終わらせる。10秒も店の中にいなかったんじゃないだろうか。そして道中エルランド王国のお土産として有名な狐のお面を買い準備は整った。と言いたいところだが実はまだやることがある。ある場所へとユキは向かっていく。


「ここかな。」


たどり着いたのはとある潰れた酒場。だが5人程見張りがいる。


(どうするユキ。)


マリィの質問は恐らくどうやって殺すのかとゆう質問だろう。


(そうだな。どのぐらい人数がいるのか分からないし、とりあえずは静かに始末しよう。)


ユキは自慢ではないがこの5年でそこそこ強くなった。毎日マサトとマリィに殺さ.....無言の圧力をかけ感じる。ごほん毎日マサトとマリィに修行をしたおかげだ。だが数は力だ。どれだけ強くても囲まれてしまったら、ピンチだ。そもそもユキは情報が分からない場所に無策で飛び込むようなことはしない。


(とはいえ仕方ないか。)


ユキは深呼吸をする。しかし体の震えは止まらない。今まで何人も、この手で斬っているのにこの震えは一向に止まる気配が無い。だが自分の頬を本気で殴り痛みで無理やり震えを止めた。その代償としてかなり右頬が痛いが。


「さて死神のは時間だ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ