27 神罰 2
突如、空から光が降りてきた。私達はまた虐殺が始まるのかと怯えていた。中には逃げ出す人もいたが、ほとんどの人は逃げても無駄だと分かっており、そもそも逃げる力なんてもう残ってなかった。降りてきたのは不思議な雰囲気を出した老人だった。
「我は神。我は貴様ら人間に罰を与えに来た。」
老人が言葉を発すると体が、壊れるような間隔になった。それだけで私達は今目の前にいるのが神でも偽物でも自分達ではどうにもならない存在だとゆうことに気がついた。だがそんな中1人だけ言葉を発した人物がいた。
「神よ。罰とはなんです?いきなり現れて私たちの国を血に染めて、むしろあなたの方が罪があるのではないでしょうか。」
ユナ姉さんは老人に恐れを抱いていないのか、どんどん言っていく。
「我に罪だと?なかなか言うではないか。確かに我は貴様らの国を今滅ぼした。いや正確に言うなら今現在も滅ぼしているだな。」
「なら今すぐ止めなさい。私たちには罪などありません。」
「いや貴様らには罪がある。それは神への、我らへの信仰心が失われたことだ。」
そんなことで、私はそう思った。確かに今の時代神への信仰心は失われかけているのは確かだろう。人は自分達の力を信じて結果平和な世界を築くことが出来た。そこには神の力など無かったのだから、信仰心は落ちていくだろう。私は周りを見回した。そこにはたくさんの人の死体や絶望した人の顔が目に映った。
「信仰心そんなくだらない事のために人間をこんなにも多く殺したのですか。そんなのでは誰も信仰などしません。」
「うるさい小娘だ。人間が神である我らを崇めるするのは当然ではないか。信仰心が無くなった人間など生きている価値などありはしない。·····それから神である我になんの許しもなく我に話しかけるとは貴様には別の罰を与えよう。」
老人の手から雷のようなものが飛んできた。ユナ姉さんは避けることが出来ず直撃した。そんな時でも私は怖くて何も出来なかった。そしてユナ姉さんは···無事だった。見た限りは無事だが確かに直撃したはずだった。すると老人から説明があった。
「それは呪いだ。貴様の罪は貴様だけでは償いきれない。なので貴様の子孫にも払ってもらおう。その呪いは単純だ、ただ単に長生き出来ないだけだ。この程度の呪いで済ましてやるから二度と我の目の前に入ってくるな。」
そう言い残すと老人は去っていった。
その後ユナ姉さんは私にも何も言わずにどこかに行ってしまった。私は一体どうやって帰ったのかは分からないが村に戻っていた。だが母も村長も村の人は全員死んでいた。そこで私は全てを失った。家族も友人も村もユナ姉さんも。そして私は神への復讐を決意した。私は魔法や呪いの事を研究し、ユナ姉さんの呪いは呪いの使用者を殺せば解呪されることが分かった。神は生き延びた貴族と結婚してこの国の王になったらしい。私は迷わず暗殺に向かったが結果は返り討ちにあいこっちが殺されてしまった。だが私は魔法により生き返り、力を蓄えまた神へと挑んだ。それを何度もやっているうちに人々は私の事を魔神と呼び始めた。




