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短編小説シリーズ

給食を残す子にお仕置き

作者: 奈瀬朋樹

給食を無理やり食べさせる先生にイラっとして書いた。

後悔はしていない。

「先生、もう食べられません」


 そんな生徒の訴えを無視して、ずっと居残りをさせ続けて、それでも食べられない様子に先生が痺れを切らし、無理やり口に押し込むと、その場で生徒が吐き出す。


「はぁ、仕方ありませんね。今日は特別に許してあげましょう。ですが明日からはちゃんと全部食べましょうね。大丈夫、先生も協力しますから」


 そうニッコリ笑ってから、このクラスの給食が終了したのである。



   ◇    ◇    ◇



「ほんと最近の子は軟弱、校長もそう思いますよね? こっちは愛情注いで教育してあげているのに、全然応えてくれないのですから」


 校長の奢りで誘われた居酒屋で愚痴る先生に、労う様に微笑む校長。そして楽しい飲み会が続いて、そろそろお開きという感じで先生が帰ろうとしたら。



「待ちなさい。まだ食べ終わってない」



 テーブルには食べ残った枝豆・サラダ・唐揚げ・ビール数本等が残っている。


「いや校長、それくらい大目に…」

「駄目だ。食べ終わるまで帰る事は許さん」


 そうして席に戻される先生。

 残った食べ物を口に運ぶが、もう満腹で口に入らず、校長に泣いて謝ったがそれでも許してもらえず、先生の居残り時間が長くなる。

 そんな態度に痺れを切らした校長が、先生の口に残った食べ物を無理やり口に突っ込む。


「げほっ! おえぇぇぇ!!!」


 その場で吐き出すと、涙ながらに訴える。


「酷い! 鬼ですか!!!」


 この嘆きに、校長がゴミを見る様な目で答える。



「この行為と、生徒に無理やり給食を食べさせた行為に違いがあるのか?」



 この言葉に、先生が口をパクパクさせる。

 なにかを言おうとしては口を紡ぎ、結局何も言い返せないまま押し黙る。


「仕方ない。今日は特別に許すが、明日は残さず食べる様に。私が直接クラスに出向いて、君の給食を盛ろう。無論特盛で。先生は生徒と違って大人で体が大きいから、当然食べられますね?」


 そう校長がニッコリ笑い、先生の顔が真っ青になってから、楽しい楽しい飲み会が終了したのである。

小食の子は給食を少なめに盛ったり、大食いの子が多めに食べてくれたりな優しい世界になってほしい。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「お昼になれば給食を食べられる」優しい世界だなぁ
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