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2章 第8話 護衛の仕事。

 


(護衛視点)



 僕が護衛になろうと思ったのは、モテたかったからだ。どうして、モテたいかって? 女の子にチヤホヤされるって最高だからだよ。


 護衛はカッコいいイメージがある。特に女性を守るって最高じゃないか。危険な状況から守ってあげるとさ、思わず女性なら惚れちゃうでしょう。


 僕は頭はあまり良く無いが、運動神経は良かった。伯爵家の三男と爵位を継ぐ事は兄2人が浮気を恨む女性に刺される事が無い限りはよっぽど無いので、安心して護衛を目指して体術や剣術を身に付けた。


 アンナ様は女性の憧れだからその横にいれば自然と女性から僕も注目を浴びて、自然と好感を覚えてもらえると思った。サブリミナル効果ってやつかな? 視界の端にいると何となく欲しくなる的な効果だった気がする。


 だから、募集してると聞いた時は迷わず立候補したんだ。アンナ様に惚れられるだろうと自惚れている男達ばかりだったので、立候補者は少なかった。アンナ様の母君が最終選考を行って僕が選ばれたんだ。


 何で僕を選んでくれたんですか? と嬉しくて王妃様に訊いたら「馬鹿っぽくて安心できるから」らしい。馬鹿で良かったぁぁ。


 それでいざアンナ様の護衛を勤め始めると、期待していたものと違った。アンナ様に奇襲をかけたり、襲ってくる者は今のところ全然いない。女王様だったのにだ。


 弟君のジーノ様の方が、浮気に怒る女性から奇襲にあったりする。その所為かジーノ様の方が護衛の数が多い。他国からの刺客がアンナ様に放たれた時があったが……厳重な警備に勘違いしたのかジーノ様の部屋に侵入した。


 ジーノ様は「女の子なら大歓迎だけど野朗は勘弁してっ!?」と男からの夜這いだと勘違いしていたのは衝撃的だった。あの人の頭沸いてないか?


 ジーノ様が本気で勘違いして「君の気持ちは分かるよ。僕の可愛さが全ていけないんだよね?」と同情していた態度に刺客は慌てて「カルマ国からの刺客だっ!? 俺にそんな趣味は無いっ!?」と素直に答えてたな。


 それで冷静になった刺客は「これがピアチェーヴォレの誘導尋問かっ!? 恐ろしいっ!?」と勘違いしていた。ジーノ様は「大丈夫。隠したい気持ちは分かるよ。君のその熱が収まるまで僕の側にいれば良いさ」と刺客の肩を叩き、刺客は何故か感激して泣いていた……。その刺客は今はジーノ様の護衛をしている。



 まぁ、そんな事よりもルーナ国だ。今は日付けが変わる時刻。アンナ様は客室の寝室で眠っている。暗殺者なんて恐ろしい存在がこの世にいるのか疑わしかったが……本当にいたらしい。寝室の扉の前に僕とヘンリー様は張り付いていたのだが、寝室からガタッと物音がした。アンナ様は寝言で時々「ナンパ野朗は死ねっ!」と叫ぶが、寝相は良かった気がする。首を傾げるだけだった僕と違ってヘンリー様は速攻寝室に入って侵入者を捕まえた……。


 その侵入者は腹パンを食らったそうで気絶していた。アンナ様を起こさない様に静かに僕達は居間へと戻った。ヘンリー様は淡々と「こいつを尋問にかけるから後はよろしくね」と去って行った。


 ……慣れているな。


 僕はカルチャーショックを受けたのであった。

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