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2章 第3話 俺様王太子。

ふざけすぎました。今回だけですので大目に見てやって下さい。m(__)m え? いつもふざけてる?

 


 ヴィント国の王太子クローヴィスはルーナ国のエーデルシュタイン城を訪れていた。その理由は……


 あの可愛い仔犬がまさか、あの女王と婚約するとはな。これは是非とも祝福せねばならぬな。


 ヘンリー王子を可愛がる為もとい揶揄う為である。実はクローヴィスはヘンリーをかなり気に入っている。……周りには虐めてる様にしか映らないし、ヘンリーからしたら迷惑極まりない話である。気にいる理由は……


「おっほん。何か言ったか?」


 いいえ。何でもないです。


「ふむ。気のせいか」


 クローヴィスはエーデルシュタイン城に頻繁に通っている。理由は行き来がしやすいし、ヘンリーを揶揄うのが楽しいからだ。俺様王太子の為にもそういう事にしといて下さい。


 クローヴィスは一人でズカズカと廊下を進む。ぼっちだから


「聞き捨てならないな」


 ……失礼しました。俺様で、孤独を愛し、強い人間だから……か?


「…………」


 ……冗談はこれぐらいにしときます。大国の上に王太子のクローヴィスに関わると碌な事にならないので、皆さん避けてる様です。また、従者などを引き連れるのをクローヴィスは面倒に思っている。一夫多妻制を導入してるのに、ぼっち


「…………」


 ……失礼しました。本当黙ります。


 クローヴィスの目の前を走る侍女……それはヘンリーの婚約者の侍女だった。侍女はクローヴィスに気がつくとピタッと立ち止まり、クローヴィスに向き直りお辞儀をする。所作は完璧だった。敵意を感じる目を向けるのは流石、あの元女王の侍女だと感心する。


「では、急いでますので」


 そう言い残して、去ろうとする侍女をクローヴィスは制止する。


「待て。あの王女の元に向かうのだろう? 俺もちょうど用があるんだ」


 更に敵意を増した侍女に笑いが込み上げてくる。……笑ったら不機嫌になるので、笑わないが。


「何。取って食いはしないさ。祝いの言葉を贈りたいだけさ」


「……でしたら、私が代わりにお伝えします」


「……俺の代わりが侍女に務まるのか?」


「……失礼致しました。ご案内します」


 クローヴィスがこう偉そうに言うのは、人が嫌がる姿が大好きだからだ。(最悪だな) 母親が騎士とはいえ元庶民だったクローヴィスは小さな頃は周りの貴族に差別された。身分とか、正直言ってクソ食らえと思っている。王太子のクローヴィスに生意気な態度を向ける人を好意的に思うのはそこら辺の事情ですよね?


「…………」


 スルー。まさかのスルー。


 侍女が扉の前に立ち止まりカッと目を見開く。人が変わった様に扉を叩くわ。叫び出すわでクローヴィスは面白すぎて、「ぶっ」と吹き出した。イケメンが笑う姿というのは目の保養だ。女性の目撃者がいれば新たなクローヴィスファンが増えたであろう。ただし、アンナ様大好きな侍女は論外である。


 扉を乱暴に開けた侍女とヘンリーが睨み合う。


 クローヴィスの腹筋が崩壊する目前であった。



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