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クリスマス、彼氏がいなくて悪いか!!

やる気も夢もない4人が、戦う話です。

戦うまでの方が長い。

遊戈(ゆうか)真紀(まき)(このみ)紫季(しき)のいつものメンバーはいつも通り遊戈の家でダラダラしていた。


ときはクリスマス。

街はリア充で溢れているというのに、4人は彼氏といるでもなくクラスメイトと過ごすでもなく幼馴染でゲームをしている。


「これがクリスマスの正しい姿なのかなぁ?」

「正しい正しい。だって私たちクリスチャンじゃねーもん。あ、そこ右ね」

「ねー、しーさんポテトチップス開けて」

「それくらい自分でしろよ。ってあー!!誰か死んでる!」

「あ、それ私ー。しかもね!?3回目!どうやったら泡になるの?」

「彼氏ほしー」

「三ツ矢どこー?」


会話の流れはめちゃくちゃ、噛み合っているのかも微妙だが、そんな何気ないことでも楽しい。


みんな彼氏が欲しいだとか、新しい友達と仲良くなりたいだとか言っているが、このなまぬるく心地よい関係が続く限りそんなのはうわべだけだと紫季は思っていた。


みんな、この穏やかな時間が大好きだった。


・・・・

穏やかな時間が。


だが、そんな時間は破られるのも一瞬だった。


ドンガラガッシャン、チョンチョン


「なんじゃこりゃー!」

「うわー!なんか、キラキラしてる」

「なんかいる!!」

「不法侵入だ!捕らえろ!」


妙に変な音がしたかと思うとキラキラとした意味のわからないエフェクトがかかり、進化の法則に反した生き物がフヨフヨと宙を舞っている。


「魔法戦士のみんな!地球を救ってくれ!!」


そしてそれは急に厨二病的発言をした。


「なんだ?こいつ」

「頭いかれてんじゃない?」

「いや、こいつが見えてるってことはこいつじゃなくて私たちに問題があるに違いない」

「そうだそうだ!!」

「何がいけなかったんだろ」

「やっぱクリスマスにゲームしたからじゃない?」


菓が叫んだ。

「非科学的だ!ありえない!」


一番偏差値の良い高校に通う菓は頭はたしかにいいが、未知の状況に対する適応力がなかった。

「クリスマスにゲームをやる人間がどれだけいると思ってる?大昔の人間だってクリスマスにチェスやトランプをしただろう。デートでゲーセンに行く奴らもいる。だが!幻覚を見たという話は聞いたことがない」


「「「たしかに」」」

そのくせ妙に口だけは上手いから、みんなが彼女の意見に同意した。


「だが、こいつは夢があるぞ!」

そう叫んだのは遊戈だ。


「「「たしかに!!」」」


彼女にはカリスマ性があった。

そうして4人はふよふよと漂う物体を信じることにした。

それが全ての始まり。

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