彼らの日常
「おい、ふざけんなよ」
「ええやん、減るもんやなし」
気づくと俺は、大の字にベッドに縛り付けられていた。
「減るとか増えるとかじゃなく❗ おかしいだろ、これ」
「だってお前逃げるやん」
目の前には、ルームメイトのハルが立っている。
「いや、意味がわかんねぇよ」
「俺な、いっぺんやってみたかってん」
そう言いながらゆっくりと手を伸ばしてくるハル。
「な、なにする気だ」
「いヒヒヒッ、ひひひ、も、もうやめ」
「ここのな~、肋骨のぐりぐりがな~」
「た、たのむ、ハルっ」
「この腰骨もな~」
「ひ~ひ~、ぐふ」
「やっぱり自分のとちゃうなぁ。うん、ありがとう。おもろかったわ」
・・・・・・後で覚えてろよ。
このあとさらに凄まじいくすぐりを受けることになると、このときの俺はまだ知らなかった。