7. 美形な家族は、揃いも揃って「残念」でした。
今日もよろしくお願いします(≧∇≦)
「ふわぁ〜〜……」 眠い。非常に眠い。なんでこんなに眠いのよぉ。 (……知らねぇって、ランス。またまたご冗談を。神様の癖に、自分の送った転生者がなんでこんなに眠いかも分かんないの!?)
いや、理由は薄々分かっている。目の前の「超絶美形お兄さん」が、さっきから思いっきり抱きついてきているせいだ。 苦しい。抱きつく力が重機並みに強すぎる。美形なのは認めるけど、加減ってものを知りなさいよ。
「フィラル、ようやく起きたのか! 兄ちゃんは待ちくたびれたぞぉ!」
心臓に悪い目覚ましだ。誰かの気配がすると思って目を開けたら、ギルダーツが至近距離で顔を輝かせていた。もうちょっと優しく起こして。っていうか離して。朝のせいか、私の心の声もいつもより毒舌気味だ。
「あう、あいあ、だう!!(ちょ、離して! 死ぬ!)」 「ははは! 何を言ってるかさっぱり分からないけど、きっと俺への挨拶だな! おはよう、フィラル!」
……全然違う。挨拶どころかSOSなんだけど。 かれこれ一時間。抱きつかれたまま解放されない私の睡眠時間は、この残念なイケメンに奪い去られた。悲しいね。
そうこうしていると、どこからか「ドドドドッ!」という地響きのような音が近づいてきた。
「ぐえっ」
突然、体が軽くなった。見ると、さっきまで私を圧迫していたギルダーツが、床にお腹を抱えて転がっている。 「な、何すんだよフィリエル! いてぇじゃねぇか!」 「あんたが可愛いフィーちゃんを窒息させそうにしてるからでしょ! そこで一生反省してなさい!」
仁王立ちで兄を睨みつけるのは、白銀の髪をなびかせた美少女、フィリエル。 ふと見ると、彼女の背中には透き通るような白い翼が生えていた。 (わぁ……本物の天使の翼……。綺麗……)
私がガン見していると、フィリエルが優しく微笑んだ。 「この翼が気になるの? 触ってもいいのよ。フィーも五歳になったら、きっと綺麗なのが生えるわ。楽しみね?」 「あいっ!(うん、楽しみ!)」
「うふふ、なんて可愛いの! あ、私の自己紹介がまだだったわね。私はフィリエル・フィン・レボルヴァ、十三歳。あなたの自慢のお姉ちゃんよ」 「あぁっ、俺の紹介は自分でする! 俺はギルダーツ、十五歳だ。フィーとフィリエルの兄貴だ、よろしくな!」
床から這い上がってきた兄貴は、蹴られたことなど忘れたように満面の笑みを浮かべた。……この人、メンタルも最強か。 続いて、部屋に二人の男女が入ってくる。
「私たちも自己紹介するわね。私はキャサリン、あなたのお母さんよ。……年齢は、内緒。よろしくね?」 「俺がフィニックだ。お前たちの父親だ。よろしくな、フィラル」
……うん、分かった。 姉のフィリエル、兄のギルダーツ、母のキャサリン、父のフィニック。 改めて見渡すと、この家族、眩しすぎて直視できないほどの美形揃い……なんだけど。
(赤ちゃん相手に全力で自己紹介するあたり、この人たち、絶対どこか残念よね……)
まあいいわ。とりあえずよろしく。私の新しい家族。 これから「最強」の仲間になる(予定の)、残念な美形さんたち!
今日も読んでくださり、
ありがとうございます(^∇^)




