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転生少女の無双物語  作者: 胡蝶
〜記憶喪失編〜
55/62

55. 八歳の決意と、新しい絆。

久びさの長めデス(๑•̀ㅁ•́ฅ✧

シアンにとんでもない誤解をされたあの日から、三年の月日が流れました。

 私は八歳になり、いよいよ明日は「ティフォディオークテ育成学園」入試の本番です。

 実は、試験を受けるのはこれで四回目。五歳、六歳の時は「幼すぎる」と門前払いされ、七歳の昨年は惜しくも不合格。……中身は何百年も生きているのに、この幼い体がもどかしくて仕方がありません。

 今年はルフスとシアンと共に挑戦します。


「……はぁ。今年こそは、絶対に……」


 ベッドの上で百面相をしていた私に、背後から涼やかな声がかけられました。


「お嬢様。さきほどから何をそんなに悩んでおいでなのですか?」

「うひゃあっ!?……って、ノエル? いきなり後ろから話しかけないでよ。……っていうか、何その敬語?」


 振り返ると、そこにはいつになく背筋を伸ばし、完璧な執事の立ち振る舞いをするノエルがいました。


「お嬢様はもう八歳。私もそろそろ、執事としての義務を果たそうかと思いまして」

「えぇ……熱でもあるんじゃないの?」


 心配になって額に手を当てましたが、熱はありません。どうやら本気のようです。


「今まで私はお嬢様の護衛じゅうしゃに甘んじておりましたが、これからはスケジュールや体調管理、全てを完璧にこなす『執事』としてお仕えします。私の主人は、生涯フィラルお嬢様、ただ一人ですから」


 ノエルの真っ直ぐな言葉に、胸が熱くなります。

 そして彼は、私に新しい二人を紹介してくれました。


「お嬢様の専属侍女、キャサリン。そして専属従者のアルバートです。入りなさい」


 金髪で凛とした少女、キャサリン。そして、まだ敬語がたどたどしい可愛らしい少年、アルバート。


「……二人ともよろしくね。ねぇ、私のことは『主』じゃなくて『友人』として接してほしいんだけど、ダメかな?」


 首を傾げて頼んでみましたが、仕事熱心な二人は困った顔で断ります。


(……やっぱりダメか。私、学園に入るまで人間の友達一人もできないんだわ……)


 目から汗がこぼれそうになったその時。どこからかアクアブルーが現れて「私たち精霊がいるじゃない!」と励ましてくれましたが、やっぱり「同世代の人間」の友達は欲しいのです。


「じゃあ、……『主兼友人』ならどうかしら!? 公の場では主人として、プライベートでは友達として!」


 私の必死な提案に、二人は顔を見合わせ、ふっと表情を和らげました。


「「かしこまりました。……よろしくね、フィラル様」」


 こうして、私は初めての「人間の友達」を二人も手に入れました。

 心強い味方が増えた今、明日からの入試に負ける気がしません!

ありがとうございました♪

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