54. シアンの独り言:俺の勘は、いつだって(自称)鋭い。
よろしくお願いします(*☻-☻*)
俺の名はシアン。現在、最恐の幼女フィラルと、最近様子がおかしいルフスの友人……をやってる。
今、俺たちは食堂で昼飯を食ってるんだが、どうにも空気が重い。フィラルは朝からルフスをチラチラ見てるし、ルフスはルフスで、いつものお気楽さが消えてどんよりしてる。
(なんだ……? この甘酸っぱいような、毒々しいような空気は)
気になったから聞いてみたんだが、フィラルにははぐらかされ、ルフスには「食えよ」と説教される始末。
くそ、俺に知られたくない秘密かよ。そう思うと、余計に気になるのが男の性だ。俺は脳細胞をフル回転させ、ついに一つの「真実」に辿り着いた。
『――そうか。ルフス、お前、フィラルに告って振られたんだな!?』
確信した俺は、食堂中に響き渡る声で叫んでやった。
すると、二人は顔を真っ赤にして必死に否定してきた。なんだよ、必死すぎだろ。図星だからって俺に隠し通そうなんて百年早いんだよ。
「おいシアン、ふざけんな! 誰が脳内お花畑だ! この面食い野郎!」
「はぁ!? 俺がいつ面食いになったんだよ。あぁん!?」
ルフスとそんな言い合いをしていた時、視界の端でフィラルがスッと立ち上がるのが見えた。
(……あ、まさか。俺に真実を突かれて、居たたまれなくなって逃げるつもりか?)
悪いことしたな、と思って声をかけた。だが、それが間違いだった。
一瞬でフィラルの逆鱗に触れた俺は、気付いた時には氷の中に閉じ込められていた。
(……死ぬ。これマジで死ぬやつだ。……あ、でも酸素が少し残ってる。やっぱフィラルって優しいな……)
――じゃなくて!! 本気で殺されかけてるじゃねーか!! 俺は必死にルフスへ目配せして助けを求めた。ヘタレのルフスも、流石に俺の危機を見捨てるほど薄情じゃなかったらしい。
「げほっ、ごほっ……!!」
魔法が解け、床に這いつくばって酸素を貪る。
その後、二人から「あれは誤解だ」と長々と説明された。ルフスが傷ついてたのは、言いたいことがあったのに無視されたから……だとか。
「ふーん。そっか、俺の勘違いか。悪かったな」
一応、謝っといた。
……けどよ、俺は見てたんだぜ。ルフスがフィラルに目を逸らされた時の、あのショックの受け方。あれは「言いたいことを無視された」レベルの顔じゃねー。完全に「好きな子に冷たくされた」男の表情だった。
まぁ、本人が必死に隠したがってるから、信じたフリだけはしてやるよ。
フィラルの言うことだけは、な。
俺は今日、二つの教訓を得た。
一、フィラルを怒らせたら、物理的に死ぬ。
二、ルフスは、意外とヘタレ。
これさえ覚えておけば、明日の試験もなんとかなるだろ、たぶん。
今回も読んでくださりありがとうございました!
シアンの勘違い、書いていて面白いです(((*≧艸≦)ププッ




