52. 秘密の詠唱と、幼馴染の影。
短めです。よろしくお願いします
「うん、本当にお久しぶり。そう君」
私の言葉に、ルフスは今にも泣き出しそうな顔になりました。
「……生きてて、よかった。あの時、お前が刺されるのを目の前で見てたのに、俺は……何もできなかった……っ!」
大粒の涙をこぼすルフス。前世では頼れる幼馴染だった彼ですが、今の小さな体で泣いている姿は、正直……。
(うわぁ、可愛い。これ、後でシアンにバラしちゃおうかな……)
「……お前、今何か失礼なこと考えただろ」 「うげっ」
相変わらず勘が鋭いんだから! 私は全力でとぼけることにしました。
「ナ、ナニモ、オモッテオリマセン」
「嘘つけ、カタコトすぎるだろ! 怒らないから正直に言えよ」
……ハァ。隠し通すのは無理そうです。
「泣き顔が可愛いなぁって思っただけ。あと、シアンに報告しようかなって……」
「みーちゃん。……ちょっと、顔を上げて?」
恐る恐る顔を上げると、そこには満面の笑みを浮かべたルフスがいました。……ただし、目は一切笑っていません。
「ひっ……!!」
やばい、逆鱗に触れた! 私は本能的に出口へ向かって脱兎のごとく駆け出しました。
「逃がさないよ。――『#&’&%!”&』」
背後で、聞いたこともない禍々しい響きの言葉が放たれた瞬間。
私の体は、まるで見えない鎖に縛られたようにぴたりと硬直しました。
「っ!? 体が……動かない……?」
背後に立ったルフスの、氷のように冷たい魔力が肌を刺します。
「ごめん、なさい……そう君、痛いから、離して……」
私の掠れた声に、ルフスはハッと我に返ったようでした。
「?……あ! わ、わりぃ! ついカッとなると自分を制御できなくなるんだ……」
拘束が解け、私は荒い息を吐きながら彼を見上げました。
「ねぇ、今の魔法……何語? 日本語でも、この世界の言葉でもなかったけど……」
問いかけた瞬間、ルフスの顔から血の気が引き、真っ青になりました。
「……今のことは、誰にも言わないでくれ。頼む」
それだけ言い残すと、彼は逃げるように転移して消えてしまいました。
一人残された部屋。 窓から差し込む月光を眺めながら、私は自分の腕をさすりました。
(何語だったの、あれ……。それに、あの時のルフスの気配……)
幼馴染との再会。それは手放しで喜べるほど、単純なものではないのかもしれません。 嵐のような一日は、消えない謎を私に残して更けていきました。
あれ?どうしてこうなったんだろう…。
面白いのを書くはずが…(-_-)




