51. 幼馴染の再会と、暴かれた前世。
誤字・脱字などがあったら教えてください!
「ハァー……今日は本当に疲れたわ……」
ベッドに倒れ込み、今日の出来事を反芻します。
大賢者との対決、愉快な仲間との出会い、そして……ママの衝撃のSM趣味。
(明日はいよいよ試験。少しでも休まなきゃ――)
「なぁに溜息ついてんの? 幸せが逃げるらしいぞ?」
「……うぎゃああああっ!!」
不意に上から降ってきた声に、私は可愛くない悲鳴を上げて飛び起きました。目の前には、ニヤニヤと笑うルフスの顔。
「悪かったわね! ってか、どこから入ってきたのよ!? どいて、今すぐどいて!!」
騒ぎを聞きつけ、アクアブルーたちが殺気立って部屋になだれ込んできました。
「フィラル、そいつから離れろ!」
「水龍、展開!」「焼き尽くしてやる……!」
「待って! みんな龍を仕舞って! 魔法も使わないで! 部屋が壊れるわ!!」
必死に精霊たちを宥め、私は一旦みんなを外へ出しました。
二人きりになった室内で、私はルフスを真っ直ぐに見据えます。
「ねぇ。何で私の言葉が分かるの? 今の私、日本語(前世の言葉)で叫んだはずなんだけど。それに……その『幸せが逃げる』って言葉、どこで覚えたの?」
ルフスの顔がみるみる強張っていきます。
「お、お前こそ……何でそんなこと知ってんだよ!」
「……答えて」
「……俺が、転生者だからだ!!」
その言葉を待っていました。
「――はい、今の言葉録音したわよ! 証拠ゲット!」
「えっ!? ハメたのかよ!?」
へなへなと床に座り込むルフスを見て、私はふっと表情を和らげました。
確信を抱いて、私は彼にかつての名前を告げます。
「私の前世の名前は、雨宮美鈴。……よろしくね、ルフス」
「……天野颯太。今はルフスだ。……って、えええ!?」
ルフスが勢いよく顔を上げました。
「お前……美鈴なのか? あの、ちょっとつり目の幼馴染の……!?」
「そうよ。お久しぶりね、そう君」
異世界で再会した、たった一人の幼馴染。
驚きで間抜けな顔をしている彼を見て、私の目から少しだけ涙がこぼれそうになりました。
あと数話したら学園編に入ります




