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旧:転生少女の無双物語  作者: アイアイ
〜記憶喪失編〜
49/56

47.婆やは神様?!

大変お待たせ致しました!m(。≧Д≦。)m

フィラルは、ラクサスの後を追っていくと、先ほど行った真ん中に魔法陣が書いてある部屋に着いた。


「ここって…」


「ふぉっふぉっふぉ。ここはギルド登録をする場所じゃ」


「お~!」


ってことは…!

フィラルが期待のこもった目でラクサスを見ると、ラクサスはふぉっふぉっふぉと笑いながら、中央に向かっていき、魔法陣の真ん中に立つと、突然ぶつぶつと呪文を詠唱し始めた。

 何する気…?


「…!これって…」


召喚の呪文。でもふつうこんな長く詠唱はしないはず…。…まさかこのマスター、神とかそんなもんを召喚する気じゃないでしょうね?そんなの人間族では大賢者にしかできないことなのに…!


『…出でよ!契約の神、シンヴァレオ!』


…ほんとに召喚した…!

ラクサスがそう言うと、白いドレスを纏っている綺麗な女性が召喚された。


〖久しいのう。ラクサス。…して、今回は妾に何ようだ?〗


この声って…。ばあや、じゃあないよね?…ばあやって神?んなわけないか!名前違うし、なにより

天使族だしね!


「…今回は、こやつのギルド登録を見てほしいのじゃが…」


ラクサスが、後ろにいるフィラルをシンヴァレオに見せると、シンヴァレオは目を大きく見開かせた。


〖ん?その顔は…。もしや、お嬢様か?!〗


やっぱ婆やだーーー!


「…誰のことを言っておられるのでしょうか…。私は神に知り合いなんて一人もいらっしゃらないわ」


嘘です。普通にいます。ってか、婆やって何者…?変身できるし、おばあちゃんなのに速く走れるし、しかも久しぶりに会ったと思ったら神とかになってるし…。何もんだよ、ホント。


〖あああぁぁ…。お嬢様…。お久しぶりでございます。お元気にしておられましたか?〗


そう言うと、陣から出てきてフィラルのもとにやってきたシンヴァレオは、目の前まで行くとひざまずき、こう言った。

 え、なになになになに??


〖お嬢様、ずっとお嬢様が記憶を戻られるのを今かと今かと妾はお待ちしておりました。…お嬢様の記憶が戻られたときは、仕事をほったらかしにしてお嬢様の元へと向かう予定でしたが、ランスヴァン最高神に邪魔されてしまい…。妾は泣く泣くお嬢様の元に行くのをあきらめました…。ですが!〗


…いや、ランスヴァンに止められるのも当たり前だわ。仕事をほったらかしにするって…。


〖今回、妾はお嬢様にお会いできました!ですので、妾は神の仕事を辞め、お嬢様の世話係に戻ります!〗


「…」


…今、何て言った?神の仕事辞める?は?世話係に戻る?…何、言ってるのかなぁ?


「…婆や!何を言ってんの?!神の仕事を辞めるですって?何をバカなことを!私のことはどうでもいい!でも!婆やが辞めたら誰がその仕事をやるの?」


フィラルがそう言うと、シンヴァレオはフィラルに向けていた顔を俯かせた。

あちゃ~…。言い過ぎたわ…。


「えっと、その…」


フィラルがシンヴァレオを励ます言葉を一生懸命探していると、


〖分かりました。妾の仕事の跡継ぎを探せば良いのですね!

かしこまりました。お嬢様、しばしのお別れですが、必ずやお嬢様の元に妾は戻って参ります!〗


そう言った。そして、そこまで言うとシンヴァレオは先程自分が立っていた魔法陣に戻った。

そして、そこにタイミングよくラクサスが喋りだした。

婆やのキャラが変わった気がするのは、私の気のせいかなぁ…。……まぁ、いいや。


「ふぉっふぉっふぉっ!話は終わったかのぅ?…終わったようじゃな。では、シンヴァレオ、そなたに頼みがある」


「知っておるわ。お嬢様のギルド登録の立会人であろう?……お嬢様、何かしました?」


「………は?」


私、何かしたっけ?


「ラクサス、お主何故妾を呼んだのじゃ?」


へ?立会人させるためじゃないの?…え?どういうこと?

フィラルの疑問に気づいたのか、シンヴァレオがこう言った。


「…お嬢様、実はこういうギルド登録の立会人は妾のような神ではなく、妖精か精霊なのじゃ。でも、今回妾のような神を呼んだということは、妖精や精霊を呼び出せない理由がある、もしくはお嬢様の身に何かが起きた、ということじゃ」


ウァッツ?私の身に何かが起きた?そんなのここにきてからないよ?


「あの、婆や?ここにきてから私の身には何も起きてないよ?」


「それじゃあ、妖精や精霊を呼び出せない理由があるのじゃな?…質問に答えよ、ラクサスよ」


「…ふぉっふぉっふぉ。そんなものはないぞい?儂はただお嬢ちゃんに証明したまでじゃ」


…何を?


「お嬢ちゃん、儂の正体を暴いたものの半信半疑じゃったろう?違うと言うてもお主の態度で丸わかりじゃ。…これでどうじゃ?儂が大賢者だってことを信じたかのぅ?」


…はい?何言ってんの?何が半信半疑よ。私、マスターが大賢者だってこと信じてたし。……まぁ、とりあえずテキトーに返事しとこ。


「あーうん。信じた信じたー。マスターは本当に大賢者だったんだねー。すごいすごい」


「なんかイラっと来る言い方じゃが、まぁよい。儂がすごいことを信じたのだからのぅ。それはよかったよかった」


…このマスター、何か鈍感ね。ってかまじ笑える。棒で言ったのにそこを何も言わないとか、心広すぎでしょ!

フィラルが心の中でぶつぶつと言ってると、ラクサスが咳ばらいをし、話し始めた。


「ウォッホン!では、さっそくギルド登録をするとしようかのぅ」


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