表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旧:転生少女の無双物語  作者: アイアイ
〜記憶喪失編〜
46/56

44.ギルドへゴーゴー!

今回もよろしくお願いします!<(_ _)>

昨日の騒動から丸一日たってフィラルたちは今ティフォディオークテ育成学園に近いギルドに来ていた。

もちろんメンバーはフィラル、ネフライトに変装したノエルとミルフィーの三人だ。残念ながら、フィニックとギルダーツはアベルに呼ばれ泣く泣く天界に戻ってしまった。


「…でかいなぁ…」


「うん。そうだねぇ」


「ふふふ、ここはねぇ、龍の炎(dragon flame)っていうギルドよ。ごっつい人ばっかいて怖いと思うけど、みんな優しいから」


「ふぅん…」


「詳しいんですね」


「ふふふ、昔お世話になってたのよ。だからちょっと知ってるわ」


「ふぅん…」


何でだろ…。

ママが分かんなくなる…。


「じゃあ、入ろうか」


「うん…」


ミルフィーの言葉とともに、大きな扉をくぐっていった三人。


「…」


「…なんか、酒場みたいね…」


「ふふ、そうねぇ」


フィラルとミルフィーが楽しく話していると、長身のごっつい男が近づいてきた。


「お前…ミルフィーか?」


「…そう、と言ったら?」


ミルフィーは男に話しかけられると、途端に冷たい感じになった。

ママ…?


「…お前、今までどこに行ってたんだよ!俺らすんごい探しまくってたんだぞ!」


ミルフィーの冷たい感じには慣れてるのか、何も動じずに大声でミルフィーを責め立てる。


「…」


「おい!なんか言ったらどうなんだよ?おい!」


「…」


男の声になんだなんだと人が集まってきた。


「あの…」


「おまっ!ミルフィーじゃんか!」


「えっ!ミーちゃん?!」


「うそ!」


誰かのミルフィーだ発言により、周りがうるさくなった。

…うっさいなぁ…。これじゃ、ギルド登録できないじゃん。


「ねぇ、の…ネフィー?こいつらうるさいからさ、倒してって良い?ってか、ママが危ない」


「…いいけど、ほどほどにね?」


「うん。それじゃぁ…『アブソリュートゼロ』」


フィラルが唱えると、途端に周りが凍った。

幸いにも、ミルフィーとノエルはノエルのシールドで無事だった。


「ふふふ、みんな寒そう…。あ、そこのお姉さん?ギルド登録したいんだけど…って、大丈夫ですか?」


フィラルがこれで静かになったと思い、隣にいたお姉さんに声をかけると、寒いせいなのか肌が青白く、唇が紫に変色していた。


「フィーちゃん。いくら何でもその魔法はやりすぎだよ?」


「え~…」


「お母さんもなんか言ってあげてくださいよ」


「…え、えぇ…。フィーちゃん?助けてくれたのね。ありがとう。でも、こんな魔法は駄目よ?せっかく全属性使えるんだから、闇魔法の悪夢を見せるナイトメアを使わなきゃ!これじゃあ、みんな死んじゃうわ。分かった?」


ミルフィーに説教?されて、しぶしぶ魔法をとくとみんなは安心した。が、その安心も束の間、フィラルはナイトメアを発動させた。途端にバタバタと倒れていく面々。だが、五人の人間は立っていた。


「お母さん、フィーちゃんを甘やかしすぎです」


「そう?」


「そうですよ!ってか、フィーちゃんの魔法に掛からなかったなんて、凄いですね」


「ふぉっふぉっふぉ…。お主がアブソリュートゼロとナイトメアを使った奴か?子供にしちゃぁ、すごい魔法じゃのう…。まぁ、良い。自己紹介をしよう。儂はここのギルドマスターのラクサスじゃ。そんでそこに立っとる青い髪をした子供がシアン・アジュール、赤い髪の子供がルフス・オイノーデス、金髪の長身の男がジョヌ・アマリージョ、翡翠色の髪の女がルイ・ジリョーヌイだ。ジョヌとルイはS級の魔導士じゃ。んで、シアンとルフスは昨日登録した子供だ。それで、お主は?何故こ奴らを倒した?」


「フィラル。五歳。ここに登録しにやってきた。そこにねむってるやつらがママを責めてたのと、うるさかったから倒しただけ…」


「そうなんじゃな」


「うん。じゃ、マスターで良いや。ギルド登録させて?」


フィラルがそう頼むと、ラクサスはふぉっふぉっふぉと笑い、こう言った。


「良いが、まずこ奴らを起こしてくれないじゃろうか?…大丈夫じゃ。こ奴らにはよぉく言っておくから」


「…分かった」


フィラルは渋々ながらも魔法を解いた。すると、さっきまで魘されてた奴らが次々に起き上がった。


「…お主ら!よぉく聞け!」


みんなが起き上がったのを確認すると、ラクサスは叫んだ。


「ミルフィーが戻ってきてお主らが混乱しているのは分かる!じゃが、ミルフィーの子を怒らせるのは止めるのじゃ!分かったかのう?」


一瞬静かにはなったが、ミルフィーの子がいると分かった途端みんなざわつき始めた。

あぁ、もうガヤガヤガヤガヤさっきから…


「…うるさい!あなたたちは黙れないの?だったらあたしが黙らせてあげる!」


フィラルは満面の笑顔で言うと、魔法を発動しようとした。が、ラクサスによって阻まれた。


「フィラルや。ここは見逃してくれないかのう?」


「…何で?」


「こ奴らは混乱してるだけじゃ。だから…ダメか?」


あ〜もう…。分かったわよ!


「…じゃあ、さっさとギルド登録しよ…。なんか眠くなってきた…」


「…ふぉっふぉっふぉ…。分かった。それじゃ、行くとしようかの」


ラクサスはそう言うと、フィラルを奥の部屋に連れて行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ