表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生少女の無双物語  作者: 胡蝶
〜記憶喪失編〜
46/62

46. 龍の炎と、ママの裏の顔。

今回もよろしくお願いします!<(_ _)>

 闘技場の騒動から丸一日。私とノエル、そしてママは、学園近くの巨大なギルド『龍のドラゴン・フレイム』の前に立っていました。


「でかいわね……」

「ふふ、ここはごつい人ばかりだけど、みんな根は優しいから大丈夫よ」


 ママは懐かしそうに目を細めていますが、その足取りには迷いがありません。かつてここでお世話になっていたという言葉が、妙に重く響きました。


 扉を開けると、そこは熱気と酒の匂いが立ち込める、まさに「冒険者の溜まり場」。

 すると、一人の大男が私たちの前に立ちふさがりました。


「……おい。お前、ミルフィーか?」

「そうだったら、何かしら?」


 ママの声が、聞いたこともないほど冷たく、鋭いものに変わりました。


「お前! 今までどこに行ってたんだよ! 俺たちがどれだけ探したか!!」

「「ミルフィーだ!!」

「ミーちゃんが帰ってきたぞ!」」


 男の叫びに、ギルド中が蜂の巣をつついたような大騒ぎになりました。

 詰め寄る男たち、飛び交う怒号。あまりのうるささに、私の堪忍袋の緒がプツリと切れました。


「ねぇ、ノエル。こいつら凍らせていい? ママが危ないし」

「……ほどほどにね」

「分かってるって。『アブソリュートゼロ』!!」


 刹那、ギルド内が極低温の白銀に包まれました。

 静寂。凍りついた男たちが青ざめる中、私は受付のお姉さんに声をかけました。


「お姉さん、ギルド登録したいんだけど……あ、唇が紫よ? 大丈夫?」

「フィーちゃん、やりすぎ。ママ、何か言ってあげてください」


 ノエルの溜息に、ママは真剣な顔で私を諭しました。


「そうね。フィーちゃん……こんな魔法はダメよ。せっかく全属性が使えるんだから、闇属性の『ナイトメア』を使いなさい。凍死させるより、悪夢を見せて黙らせる方が効率的でしょう?」

「……そっち!?」


 ノエルの絶叫を無視して、私は言われた通りにナイトメアを発動。バタバタと倒れる猛者たちの中で、平然と立っている五人の男女がいました。


「ふぉっふぉっふぉ……子供でナイトメアを使いこなすとはな」


 現れたのは、ギルドマスターのラクサス。

 傍らには、シアンやルフスという同年代くらいの子供、そしてS級魔道士のジョヌとルイ。


「私はフィラル、五歳。ママを責める奴がうるさかったから掃除しただけ。マスター、登録させてくれる?」

「いいだろう。だが、まずはこ奴らを起こしてくれんかの?」


 ラクサスの頼みに、私は渋々魔法を解きました。

 目を覚ましたギルド員たちが再び騒ぎ出そうとするのを、私は満面の笑みで制しました。


「――次は、もっと深い悪夢を見せてあげるけど、まだ喋る?」


 一瞬で静まり返るギルド。


「ふぉっふぉっふぉ。話が早くて助かるわい。では、登録の手続きに入ろうか」


 私はラクサスに連れられ、薄暗い奥の部屋へと足を踏み入れました。  いよいよ、私の「冒険者」としての記録が刻まれるのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ